シンヤの弱点
「...って事があって」
シンヤは今、ロトロキとその母親であるシャルットの計画を詳しく説明した。
「シンヤさん、隠さないで下さいよ。私の為とは言え、隠そうとするなんて酷いです」
「...はい、」
ルナを悲しませない様に暗殺の事を伏せて居たが、何故か嫁達はシンヤが何か隠してる事に気付いた。
嫁達のウルッとした瞳を見てシンヤは一瞬で情報をゲロってしまった。
「皆さん、覚えて下さないね。シンヤ君は泣きそうな顔をすれば弱くなりますから」
「「「はぁーい」」」
アリアがシンヤの弱点をみんなに伝えていた。
みんなは、子供の様に元気よく返事した。
「マスター、ガルーズ家の調査終わりました」
「何?ガルーズって」
「ロトロキとシャルットの家名ですよ」
「あー」
ルナの答えにシンヤは理解した。
すると、アイは色々と紙の束を出して。シンヤ達に配った。
「うひょー、なかなか悪人だね〜」
「本当残念です」
ガルーズ家の裏の資料を読んだ。麻薬、誘拐、暗殺など色々と裏で悪い事をしていた様だ。
ルナは、父親の国にこんな酷い奴が居ると知って悲しそうな表情に変わって行った。
「てか、これがこの国の長になってたら。終わってね?」
こんな悪人がエルフの国のトップになって行ったら、独裁国家になってたとみんなは思った。
そして、シンヤは読み上げた資料を整理してアイに渡し立ち上がった。
ずっと、座っていたので少し背伸びしてから言葉を発した。
「どうする?今夜攻める?行く人手あげて」
その問いにみんなは手を上げた
「...うん、まぁそうだよな。じゃー、俺もジャンケンして、残った4人で行くか。合計5人で丁度良いだろ」
「シン?それだとシンは確定に行けるじゃん」
リンは自分だけ絶対に行こうとするシンヤの考えを見抜いて、ジド目で見つめて来たが、シンヤは口笛を弾きながら目を逸らし言い訳を考えていた。
「...いや、それはね。そのー、あー!俺狙われてるでしょ?なら、狙われてる俺がけりをつけるべきだろ?」
シンヤは完璧な答えを言ったつもりなのか満足した様な表情になっていたが、その言い訳に一つの落としどころをルナは気付いた。
「その考えだと、私も狙われているので行くべきでは?」
「...よし、先着3名ね」
「「「「うわ〜〜」」」
シンヤはどうしても自分が行きたかったのか、ルナも無条件で同行を認めた。みんなは、しょうがなくジャンケンをして選抜が決まった。
シンヤ、ルナ、イヴ、キース、カノンの5人でガルーズ家に忍び込んだ。
「ご主人様、証拠もあるのに。何故わざわざ潜り込んだのですか?」
イヴは証拠を警備兵に見せつければ、自分達が何もしなくても終わる事なのにシンヤがわざわざ潜り込んでいら事に疑問を覚えていた。
「悪人ってね一回、死に近いほど痛い目合わせないと治らないのよ。まぁ、例外もあるけど。ガルーズ家って、結構権力持ちじゃん。捕まっても、金を握らせればすぐに釈放されるのよ」
「成る程、もう悪さをしない様に痛めつけるのですね」
「うん、もう一つは、ルナの家族に手を出そうとした事だね」
「旦那様、それが1番な理由のような」
「シンヤさん...」
そして、キースは屋敷の中で探索魔法を使った。
ブツブツの屋敷にいる人数を数えていた。
「うーん、40近くは居る。あと、地下かな?何かそこにいっぱい人の気配がする」
「地下か..そこに何かありそうだな」
シンヤ達は警備してる者に見つからない様に、地下に進んで行った。
地下に入る入り口に、2人の警備兵が立って居たのでイヴが影で縛り気絶させた。
キースは扉の前で、探索魔法を使い地下の状況を詳しく調べた。すると、首を傾げていた。
「何やってるの?」
「どうしたの?お嬢」
「うーん、これって..なるほどね。本当ゴミクズな連中だね」
キースは地下の状況が分かって、内面に激しい憤りを抱いて静かに怒って居た。
詳しく聞いて見たら、中で行われている事は誘拐した女性を、自分の性的な満足を得るために、何人の大人達が数人の女性を痛ぶって居た。
それを聞いた女性陣は許せないと言う表情に変わって居た。
「気分が良くねぇな。作戦変更だ、ここにいる奴ら全員潰す」
最初の作戦は、ロトロキとその親であるシャルットだけを痛い目合わせようと思って居たが、ここにいる屋敷の人物が全員クズだと知り作戦を変えた。
早く中で囚われている者を助ける為に、シンヤは扉を蹴り飛ばした。
「何だ!!」
地下に居た男達は、扉が吹っ飛んだ事に驚いて居た。
中の光景をシンヤは目の当たりをしたら、怒りの感情が込み上がって居た。子供から大人まで、傷だらけで何人かボロ雑巾の様に床で倒れて居た。
ゴツイおっさんが、ルナ達の素顔を見た瞬間自分の性器を触りながら近づいて来た。
「お?何だ、新しい奴隷か?良いな。全員素晴らしい美貌だ」
「クズが、」
バン
シンヤはそのゴツイおっさんの頭に1発の銃弾をぶち込んだ。
他の者は敵襲だとやっと分かって、裸のまま襲って来た。
「影針」
影で使った無数の針が男達を突き刺した。
イヴとルナが次々と男達を殺して回った。
最後の1人に残ったと同時にシンヤはそいつの首を強く掴んだ
「おい、お前らの主人はどこにいる?」
「ひぃぃ、殺さないで下さい」
シンヤはそいつに強く殺気を放った。
「分かりました!分かりました、話します!!シャルット様はこの下の階に居られます」
「ロトロキは?」
「同じ下に居られると思います」
「そうか」
シンヤはそいつに、強い神雷を身体中に流し感電させて殺した。
そいつが言ってたもう下の地下に降りると、厳重な扉が一つあった。
獄炎で扉を溶かして中に入ると、牢屋には裸の男と天井には傷だらけの女がぶら下がって居た。
イヴ「何これ、酷い...」
「助けてくれ」
牢屋からには、助けて、痛い、帰りたいと言う言葉がちらほら聞こえて来た。気色悪い中シンヤ達は奥に進んだ。
「はっはっは!!シネ!!シネ!!」
奥に進むと1人の女性が、縄でぶら下がってる女性3人にムチで思いっきり叩いて居た。
その光景を見てられなかったのか、早く助けに向かう為にキースが飛び出した。
「おい、何してるの」
「あ?きぃぃぃい!!」
キースの顔を見た瞬間、女性が発狂し出した。
「何その顔!!うざい!!うざい!この世で私より美しい奴は全員死ね!!」
「その為に他の人を傷つけてるの?最低」
ムチが、キースにあたる寸前に鉄扇を取り出して、ムチを切断させた。ムチが使え物にならなくなって、そのまますさまじい形相で、襲って来たが、キースは鉄扇で横顔を殴った。
「ガハッ、クソクソ!!ファイヤーボール!!」
「あんた、相当狂ってるよ」
ファイヤーボールを鉄扇を開いて舞いながら消した。
まだ暴れてくるので、イヴが影で身動きが出来ない様に縛った。
ぞろぞろと、自分より美しい顔が現れた事に対して息が荒くなって居た。
「はぁはぁ、殺す!!殺す!!お前ら全員死ね!!」
「シンヤさん流石にこの方おかしく無いでしょうか?」
ルナはその女性が美人を恨みの粘着に対して、何かおかしいと感じていた。
カノンは薙刀の先を、女性の首に向けた。
「貴方名前は?」
「うるさい!!」
「はぁ〜、旦那様これは話せる状況だと思いません」
「良いよ、そいつずっとそのまま縛っといて。多分そいつがシャルットだよ」
シャルットだと思われる人物の口を影で塞いで喋られなくさせたまま、地下を探索しに行った。




