ルナの弓術
シンヤ達は屋敷に戻り、のんびりと過ごして居た。
夕食を作るためにキッチン向かったら
「あ、肉...」
本来の目的を忘れて居た事に、シンヤは思い出した。
シンヤはすっかり忘れてた事に、しゃがんでガッカリしてしまった。
「旦那様、どうしたの?」
「肉〜」
肉が食いたいと駄々を捏ね始め、カノンに抱きついた。
カノンはそんなシンヤの頭を優しく撫でた。
「そうだと思って、肉は取れなかったけど。魚は釣ったよ」
世界樹に行くさい、シンヤとサラが居なくなっていた時。カノンはルナと一緒に湖で魚を釣って居たらしい。
「カノン〜、ありがとう!愛してる!」
あまりにも嬉しさに、カノンを強く抱きしめた。
愛してると言われた事にカノンは照れたのか、話を変えた。
「はいはい、速く料理しよ」
「うん、」
今夜はカノンと一緒に夕食を作る日だ、最近カノンが料理をしたいと言って居たのでシンヤから、教わりながら料理して居た。
これは花嫁修行とか張り切って居た。
「旦那様、私も愛してる。チュ」
「え?」
すると、カノンはシンヤに向かって投げキッスを飛ばした。不意打ちだった為、頬を赤くしたシンヤは目を逸らした。
この時のシンヤはニヤケを我慢して居た。
「よよよし、つ、次はこの魚を」
「ふふ」
完全に動揺してるシンヤをみて、カノンは思わず笑ってしまって居た。
何十人分の料理を食堂に運んで、食卓に並べた。
匂いを駆けつけたのか、マナが一番乗りで入ってきた。
そして、いつの間に帰ってきてたシェラードがルナといっしょに入ってきた。
「おー。やはりシンヤの料理はいい匂いするな。強くて料理も出来る、本当ルナは良い男を見つけたものだ」
「えへへ、でしょ...え?」
「え?」
「え?」
「「「え?」」」
シンヤとルナとシェラードはオウム返しになってしまった。
ルナとの関係をまだ話して居なかったのに、知って居た事に少し驚いて居た。
「え?父上知って居たの?」
「見れば誰だって気付くだろ?」
シェラードがそう言うとリン達もうんうんと頷いて居た。
それほど、2人は自然とイチャイチャして居たって事になる。
本当は落ち着いたら話そうと思って居たが、知って居たらならシンヤは覚悟を決めて
「そうか...シェラードさん。俺はルナと結婚したいと思ってる、だから結婚をお許しいただけるでしょうか」
シンヤは慣れない言葉遣いを使って、ルナとの仲を認めてくれとお願いした。
シンヤは深く頭を下げた
「俺が断る理由なんて無いよ、ルナが決めたからね。それに、その3日間君を見てきたけど心からルナを愛してるって分かる。例え他に女性が居ても、そこらの貴族と違ってみんな平等に愛してる事が分かるよ」
貴族では、一夫多妻制が当たり前な所があり。第一夫人、第二夫人と順位を決めるものがある。シンヤは妻達をその順位を付けると言うのが嫌いだった。
みんな、平等に愛して誰が1番とか2番とかでは無く。みんなを1番に愛してると言うシンヤの考えがシェラードはそこに気付いていた。
「だから、認めます。君達の結婚を、結婚式をあげる時は俺を呼んでくれよ」
シェラードは、笑顔でそう言った。
仲を認めてくれて、みんなは愉快に夕食を取ったのだ。
折角楽しい空気になって居たのに、シェラード以外のシンヤ達は何者かが屋敷に入ってきた事に気が付いた。
「シェラードさん、この屋敷で他に住んでいる者は?」
「へ?俺1人と俺が最も信頼出来る5人の警備兵だ」
やっぱり、少ないな
屋敷の大きさと合わないぐらい、ここに住んでいる者が少なかった事に疑問を抱いて居た。
「そうか、警備の奴はここに集めさせて。俺と...」
「シンヤさん、私も行きます。自分の家は自分で守りたいです」
っと、シンヤの袖を掴んで言った。
「そうか、なら。俺とルナの2人で行く。あとはここで待っててくれ。何かあったら連絡する」
「あの、シンヤ?一体何が起きたんだ?」
「侵入者です」
いきなりの変わりがえに、シェラードが不安の表情になっていた。シェラードの問いにアイが答えた。
シンヤとルナは侵入者の所に向かって行った。
庭に出るといきなり、ナイフがシンヤの所に飛んで行った。
「はぁ、」
シンヤは軽く、指と指の間でキャッチした。
ナイフをクルッの回して、飛んだ先に投げ返すと悲鳴が聞こえた。
「命中、」
四方から、無数の投げナイフが飛んで来たので。全て片手で掴んで地面に投げ捨てた。
「面倒だな。普通に出てくれると嬉しいけど、まだ魔力は全然回復しきれて無いんだよ」
「なら、私に任せて下さい。1、2、3...14」
ルナは魔力感知で敵の数を数え、5本持って弦を引いた。5本の矢を放ったと同時に追加で5本の矢を放ち。最後に4本の矢を放った、それは0.4秒の一瞬で行った。
「うわ、すげ〜な」
シンヤは、思わずルナの弓術に感激して居た。14本の矢は全て命中したのだった、それに加え殺さず全員の足に命中させた。
原理が分からん。魔法も使って無いのに
5本同時に放れた矢は、別々の方向に飛んで行った事に魔法なしの、ルナの技術だけでどうやってやってるのかシンヤは分からなかった。
シンヤは、最も多い魔力量の所に向かって行った。
「んで、狙いはどっち?俺の命か?ここの長か?それともルナ?いや、見た所俺の命もルナかな?」
無数のナイフは全てシンヤに向かって居た事に気付いて、自分の命なのか、狙われてないルナの誘拐なのかと予想して居た。
「まぁ、良い。魔力量が多そうな奴3人を拷問するか」
15人の中で、最も魔力量が多い3人を担いで他の奴らは警備隊に連れて行かれたのだ。




