エルフの親子
2本目
「ルナよ、久しぶりだな」
「久しぶりです。シェラード」
「そう、カリカリするなよ。お前がやって来た行いは全て水に流そう」
「はぁー、そうですか」
ルナはシェラードの変わりがえに、何か裏があるのかと警戒していた。
シンヤ達は、屋敷の客間までに案内されてお茶を飲んで居た。
「ルナよ、俺に何か言いに来たのじゃないか?」
「あ、そうでした。シェラード、私との家族の縁を切って貰えますか?」
その言葉にジェラードはピクリと眉毛を動かす。
「...俺が、許可するとでも?」
「何故ですか?」
「それは家ぞ「家族だからですか?!」
シェラードが、家族だからと言う終える前にルナが机に強く叩いて怒鳴り始めた。
「私の自由を全て縛っといて、家族とほざいてるのですか!!確かに私がした事は我儘にあたります。貴方は何故私が逃げ出したのか分かってるのですか!!」
「それは...俺の教育が厳しかったのか」
「違います!!森の為や国の未来の為に厳しく育てて貰った事は重々承知しております。なので、私がしたい事は我慢します。ですが、1番許せなかったのは私の結婚相手を勝手に決めた事ですよ?!」
ルナの瞳から一滴の涙が溢れた出した。
シンヤは、ルナの背中を優しくてやする。
ルナは小声でシンヤに感謝の言葉を放った。
「シンヤさん、ありがとうございます」
ルナが涙を流した事に困惑していたが、自分がやっていた事は全てルナの為と訂正しようと話す。
「それは、お前の幸せの為を思って」
「私の幸せの為ですか?!ふざけないで下さい!!何が幸せなんですか。別に好きでもない相手と結ばれる事が幸せになると思いますか?!」
「でも、ロトロキは良い子何だぞ?話し合えば惹かれるかもしれないぞ、彼は必ず君を幸せにすると信じている」
そう言ってシェラードを、本気で言ってるのかっと睨みつける。ルナは自分の涙を拭いて話を続けた。
「貴方は忙しいので、知らないと思いますが。あの人は貴方が思ってるより良い人では無いです。あの人の裏の顔を知るべきです」
「...分かった。ロトロキとの結婚は破棄とする。残念だが、後で本人に伝える。だから、戻ってくれ。次は厳しくはしない。ここでお前の好きな冒険者もやっても良い。だから、俺との家族の縁を切らないで欲しい。俺はもう、お前が最後の家族なんだ」
「...ごめんなさい」
「ルナ!」
シェラードが泣き崩れ、ルナを最後の家族と呼んで自分はどうすれば良いのか分からなくなり、シェラードに頭を下げて謝り部屋から飛び出してしまった。
シェラードが、ルナの名を叫んでも止まってくれなかった。
ルナの後は、カノンとスー、メイの3人で追いかけに行った。
「どうして、こうなってしまったんだ。どこで俺は間違えた」
シェラードは、ルナに対する自分の行いに後悔をして。ポタポタと机に涙をこぼしていた。
客の前だと思い出し、自分の涙を拭いてシンヤ達に頭を下げた。
「お見苦しい所を見せてしまった。ルナをここまで連れてくれ話をさせた事に感謝する」
「それは別に良いけど、あんたはこれからどうするんだ?」
シェラードはシンヤの問いに思い詰めた表情になった。
自分の拳を握りしめて、決断した。
「君はシンヤ君だね。ルナとの家族の縁を切らせて貰うしかないな、それが彼女が幸せになるなら。構わない」
「本当にそれで良いのか?俺的にはルナと仲直りした方が良いと思うぞ」
「だが...」
「俺はあんたを勘違いしてた。前にクズを集めた父親と出会ってしまったからあんたもそれと同じ分類だと思って居たよ。だが、今の見てそうは思わない」
シンヤが言うクズを固めた父親とは、メイの父親のゲララレルドの事だ。
「でも、俺はルナが嫌がっていた事にさえ気付いてやれなかった。親として失格だよ」
「確かにあんたは、ルナを傷つけた。それは取り返しの付かない事だ。だが、やってる事は間違って居てもルナの幸せの為にやった行動だ。もっと、自分の娘を見てやれよ次は失敗しないと思うぞ」
「シンヤ君...どうしたら俺はルナに許して貰えるのかな...」
「そんなのは知らんよ?この問題は、父親と娘との親子の問題だ。赤の他人が口挟む権利なんてないからな」
シンヤはシェラードをよく観察した。
よく、見ると目の下にクマが出来ていた。ルナが消えてから、まともな生活をしてないと分かるぐらい普通のエルフより痩せ細くなっていた。
一応、親としては心配してたんだな
「まぁ、2人の背中を押すことぐらいは出来るよ。う〜ん、まずは抱きしめてやりな」
「え?」
「それが、家族にとって1番効果的だよ。口下手なら、黙って抱きしめろ。親としての愛情を感じらせれば少しは変わるんじゃない?親になった事ないから正直あまり分からないけど、まぁそこはあんたの、心情次第だけど」
シンヤが立ち上がった事に確認して、リン達も立ち上がり。
ルナの所に向かって行った。




