一時的な吸血鬼
2本目
「修羅肆ノ太刀・炎天地変」
閻魔を床に叩きつけ、地面を大きく割った。
トュウェルブは体制を崩した隙にシンヤは超スピードで近づいた。
「おらぁ!!」
近づきシンヤにが我武者羅にパンチを仕掛けた、腹にヒットしたと同時にシンヤはトュウェルブの顎に蹴りを入れたお互いの攻撃に吹っ飛ばされる
「ゴホッ、かっはっはっは。ああぁ、いてぇ」
「やるじゃ無いか、だがもう負けを認めたらどうだ?ナインの固有魔法でまともに動けて無いじゃ無いか?」
「ハハハ、悪いが俺に負けと言う未来は無いんだよ、もう負けたりはしない。あいつらを守り通す」
「誰の事を言ってるのかは知らないが、その瞳昔の僕を見てる様だな...」
トュウェルブは昔の事を思い出し、最後にボソッと呟いていた、遠くに離れていた為シンヤには聞こえなかった。
「お前、名前は?」
「ああ?はぁはぁ、俺はシンヤだ」
「そうか、シンヤ。僕はトュウェルブだ。本名を捨てたトュウェルブだ」
「そう」
「お前、僕らの所に来ないか?仲間も来ても構わないぞ」
「は?」
いきなりのトュウェルブの提案に、シンヤは呆気ない表情になってしまった。
「お前は、何か俺らに似てるんだよ。欠番中のエイトが残ってる僕がゼロに話をつけてやるよ。だから、シンヤ!邪神教に入らないか?」
「...邪神教?」
シンヤは思い詰めた顔になった。
邪神教?どこかで聞いた様な名前だ。
シンヤはアテナの紋章を見て、トュウェルブに視線を映した。
「ハハハ!お前らが邪神教か?!!」
「何がおかしい?」
「悪いな、最初からお前らを殺すメリットがあった様だな」
「その紋章は...」
シンヤは自分の手の甲にあるアテナの紋章を見せた、トュウェルブはその紋章を見て目を細め、残念そうな顔に変わっていた。
「そうか、お前は神の使徒か。ああ、残念だよ。お前を気に入って誘ったのに、神の使徒なら殺さなくちゃ行けねぇな!!正直50以上は危険だが、やむ得ない!!筋肉増加!70%!!!」
トュウェルブの筋肉がまた太くなり、骨が浮き出てきて鎧の様に武装した姿に変わっていた。最初の2メートル近くあった身長が2倍になっていた。
「シンヤ!!しかと俺の拳を味わえ!!」
「なっ、」
トュウェルブは巨大な割には超スピードでシンヤに近づいてパンチをかました、シンヤは動きは目線で追えていたがナインの魔法のせいで避ける事が出来なかった、手をバッテンに組んで、トュウェルブのパンチを防御したが、建物までに吹っ飛ばされてしまった。
「まだまだだぁぁ!!」
「はぁはぁ、ちっ」
シンヤは向かってくるトュウェルブに剣を構えた。
すると、空から血の雨がトュウェルブに襲った。
「馬鹿シンヤ、ボコボコにされてるじゃない」
ツノが生えていた棒付きキャンディを咥えているレヴィだった、シンヤの前に降りてコウモリの翼をしまった。シンヤはレヴィの右腕が無くなってる事に気づき指を指して聞いた。
「おい、お前それ」
「別に対した事はないよ。私は吸血鬼だぞ?本来ならすぐに生えてくるがあの魔剣のせいで再生しにくい。それに、体が重くて辛いよ」
「おい!ナインはどうした?」
レヴィがその場にいる事に、レヴィと戦っていたナインの状況を聞いた。
「あと、ちょっとで仕留められたけどね。どっか行っちゃったよ」
「そうか、それは良かったよ」
ナインがまだ生きてると知ってトュウェルブは嬉しそうな表情になっていた。
そして、レヴィに睨みつけて構えた。
レヴィも構え、後ろからシンヤがブツブツと話していた、レヴィはそれに頷きトュウェルブに仕掛けた。
「おらぁ!!!」
「また、それか。他に芸はないの?」
トュウェルブの動きにレヴィは飽きていたのだった、トュウェルブの全身を回るように斬って行った。
「吸血鬼もそうだけど、本当再生系と戦うのは面倒ね」
トュウェルブの固有魔法の筋肉狂戦士のお陰で再生していたのだ。
「1発で仕留めないとダメかもね」
レヴィは大ハサミを心臓の位置にぶん投げて貫通させた。
だが、トュウェルブは止まることは無かった
「不死身?」
「言っただろ?!俺は筋肉を自由自在に動かす」
刺される寸前、心臓の位置を移動させて回避していたのだ
「『血闘死術・乱舞旋回十字連突』」
レヴィの周りに無数の小さな血の十字架が現れ、高速回転しながら、無数の十字架がトュウェルブを襲った。
「ガハハ!!その攻撃は無意味ナンダヨ!!」
トュウェルブは筋肉で全ての十字架を弾き返した。
レヴィもそれを知っていて、乱舞旋回十字連突に気を取られていた隙に近づいて、自分の爪を尖らせて彼の喉を狙った。
だが、トュウェルブはニヤリと笑った。瞬時に空気を多く肺に吸い込んだ。
「馬鹿シンヤ、あとは任せるよ」
「でかした!」
「『衝撃音波』うおおおおおお!!!!!!」
バコン
トュウェルブがインパクトボイスを放つ前に、シンヤが駆けつけてレヴィを後ろに飛ばした。
トュウェルブが叫んだと同時に奴の前に、二つの音波先をぶつけた。
ボガアアアァァアア!!!!!!
音の振動で2人は遠くに吹っ飛ばされたのだ、レヴィは飛ばされたシンヤを空でキャッチした。
「作戦通りね、」
「...え?ごめん。聞こえない」
シンヤは鼻からドバドバと流れている上に、今の大きな音のせいで耳鳴りをして、レヴィの声があまり聞こえていなかった。
聴力が低下してるシンヤに対して、面倒くさそうな表情になっていた。
「うわ〜めんどくさ」
「え?」
「うるさい」
「え?」
「喧嘩売ってるの?」
「え?わぁ!」
レヴィはシンヤを離して、地面に落としたのだ。
『うおおおおおおおお!!!!!!!』
「本当タフな奴ね」
遠くの方から、トュウェルブの叫び声が聞こえてきた。
「お?聞こえるようになってきたな」
「シンヤ!」
「ん?」
「血を飲ませて、ここで終わらせる」
「...キツイ、もう血が足りなくてフラフラなんだ」
「なら、私の呑んで吸血鬼になって増やしなさい!!これしか勝てる見込みがないのよ!!」
「え?それなら、自分の飲めば良くね?」
「他人のじゃないといけないの!!」
トュウェルブがいつ来てもおかしくない状況に、レヴィの提案を早く飲めと急いでいた。
「俺が吸血鬼になったらのデメリットは?」
「ないわよ!別に本当に吸血鬼にはさせる気は無いわよ。そうさせたら逆に私の体力が減るわよ!」
そもそも、普通の人族が吸血鬼にさせる方法は始まりの吸血鬼と言われてる始祖の吸血鬼にしか出来ない事だ。
1人の人間を吸血鬼にさせるのは、大量の体力と魔力を使う。レヴィが今やろうとしてる事は半吸血鬼、一時的な吸血鬼化にさせる事だ
「分かった」
「よし、」
レヴィは左腕を自分で噛んで、シンヤに舐めさせた。
シンヤはゴクゴクとレヴィの血を吸った、だがその行いは半吸血鬼化させる他に彼の中に眠っていたものを覚醒させてしまったのだ。
ドク
心臓が跳ね上がっていく、傷の治りも早くなって行き、シンヤはレヴィの服を掴んで首にカプリと噛んだ。
「ちょっと!!そこまでは言ってないよ!!何で吸血鬼化させた覚えないのに、牙が生えて来てるのよ!」
「ぷはっ、ご馳走様。結構回復して来たぞ。レヴィちゃん、あいつが近づいてくる。早く俺の血を飲め」
「言われなくてもそうするわよ!」
カプっ




