アリアの誕生日
今、シンヤはアイの鍛冶屋の部屋に居た。
シンヤはアイから教わって何か作っていて、アイは教えながら、レヴィから奪った魔法具を分解して鑑定していた。
「うーん、やはりおかしいですね」
アイは魔法具を鑑定して何やら引っかかっていた様だ。
「どうしたんだ?」
「いや、この呪いをかける魔法具が何やら後から手を加えられて居まして、本来の呪いより弱くなって居るのですよ」
「...」
それを聞いた瞬間、シンヤは嬉しそうに笑みが溢してしまった。呪いの魔法具を持っていたのはレヴィだ、アイが言うには誰かが後に呪いの効果を弱くしてると言った。
そんな事をしたのはレヴィしか居なかった。
口は悪いがあんなに根は優しいレヴィが、自分の意思で呪いをかけたのは到底思えなかった。
レヴィはやはり、誰かに命令されて実行してるだけだ。多分レヴィは罪悪感があったのかキースに少しでも長く生きてもらえる様に、呪いの効果を弱めたと違いない。
「多分、呪いが弱まってるおかげで。キース様の記憶は全て消えていなかったと思うのですよ。何で呪いを弱めたのでしょうか?」
「多分、何処かの優しい子がバレない様に改造したんだろ?」
「悪魔族にバレずに改造出来るのでしょうか?」
本人が悪魔族やからな。
「アイ、これで良いか?」
「上出来です。最後はこれをハマれば完成ですね」
「オッケー」
シンヤは今作ってるものに小さな宝石をはめようと集中していた。
「完成だ!」
「おめでとうございます、マスター少し休みますか?」
「うん、昨日から寝てないからね。ちょっと昼寝でもするよ」
すると、アイがシンヤの隣に座って自分の膝をポンポンと叩いた。
シンヤはアイがしたい事を察して、膝を枕がわりに寝た。アイはシンヤの寝顔を見つめながら優しく頭を撫でていた。
「ご主人様、寝ちゃった?」
すると、シンヤの影からイヴが現れた。
イヴはシンヤのご飯を持ってくれてたようだった。
アイはイヴの質問に静かに頷いて答えた。
「そう、ここに置いて行く」
イヴはシンヤと一緒に食べたかったのか、アイと自分の分の3人分の料理を持ってきていた。
シンヤが寝てるなら、一緒に食べられないと思い、耳がしょんぼりと下がっていた。
「イヴ様、此方で食べましょう」
アイの隣をポンポンと叩いていた。
イヴはアイの隣に座り一緒に食べていた。
何時間経って、シンヤはアイに起こされた。
「マスター、起きてください。そろそろ時間ですよ」
「ん〜?あー」
シンヤは目を覚まして、起き上がった。
「何時間ぐらい寝てた?」
「2時間と24分間寝てました。後1時間で日付が変わります」
「おう、準備しないとな。リン達はまだ外でモンスターを狩ってるのか?」
「はい、サラ様曰く。後、50分後ぐらいに此方につくと仰ってました」
「了解」
シンヤは上に上がり、キッチンに向かって行った。
冷蔵庫から、食料を取り出してアイと2人で料理を作り始めた。
12になる5分前にサラがリングでシンヤに話し掛けた。
"シンヤ、5分後ぴったりに帰れる様に調整する。先にメイとカノンとルナがそちらに向かっておる"
"了解"
サラの言う通り、先にカノン達が帰ってきた。
「旦那様ただいま」
「おう、3人ともお帰り。準備は終わってるから後は待つだけだな」
シンヤは3人にクラッカーを渡して、ドアの前で立って帰ってくるのを待っていた。
12時の鐘がなると同時にドアが開いて、アリアが入ってきた事を確認すると。
「「「アリア」」」「アリアさん」「アリアさま」「アリアちゃん」
6人はアリアにクラッカーを向けて、紐を引っ張った。
パンパン
「「「「誕生日おめでとう!」」」
「皆さん..」
みんなが一斉に声を揃えて言った、アリアはサプライズに驚いて少し嬉しい泣きをしてしまった。
マナ、リン、クロカの順番にプレゼントを渡した。
「アリアお姉ちゃん、おめでとう!!プレゼントだよ!私頑張ってアリアお姉ちゃんの為に料理したよ」
「マナ、ありがとう。美味しく頂くね」
「アリア、誕生日おめでとう。いつも感謝してるよ」
リンは気恥ずかしそうに、プレゼントを渡した。
「ふふふ、リンありがとうね。私も貴方に感謝してます」
「アリア...はぴば..ボクからの..プレゼント」
「クロカありがとね」
「ん」
そして、次々とアリアにプレゼントを渡した。最後にシンヤの番が回ってきて、白い木箱を差し出した。
「アリア、誕生日おめでとう。いつも助けて貰ってありがとね。愛してるよ」
「シンヤ君、私も貴方の事を愛してます。私もいつも貴方から助けてもらってら事に感謝してます。プレゼントありがとうございます」
アリアが白い木箱を開けると、黄色いガラス玉のピアスが入っていた。
「一生懸命作った奴なんだ。気にいると嬉しいな」
「シンヤ君から貰った物は全て気に入りますよ。ありがとうございます」
アリアは自分の両耳にシンヤが作ったガラス玉のピアスをつけた。
「どう似合いますか?」
「凄い似合う。綺麗だよ」
「ありがとうございます。大切にします」
そして、鴉の夜は長かった。シンヤは横で楽しそうに笑ってるアリアの顔を見つめていた。
アリアはシンヤの、視線に気付き優しく微笑んだ。
「シンヤ君、愛してます」
「俺も愛してるよ」
2人は軽くキスを交わした。




