ヒナタの戦略
誤字報告ありがとうございます。
ヒナタチーム〜〜〜〜
「さぁ、始めましょうか。未開封のトランプでございます」
箱の蓋には未開封の印のシールが貼ってあった。
ハーリィはシールを剥がして箱の中からトランプを取り出して。机の上に本当に順番通りになっているか、スプレッドをした。
そして、集めてシャッフルをした。ヒナタはイカサマをしてないかトランプから目を離さなかった。
「カットをお願いします」
ヒナタは机に置かれたトランプを半分にして、トランプをカットした。
「さて『狂った遊び場』この空間では、お互い魔力を感知した瞬間イカサマとして敗北とみなします。チップは自分の体の一部です、負けた賭けた身体の一部が消えます。苦痛はちゃんとあるのでご安心下さい」
ハーリィはカードを交互に5枚配った
お互い自分の手札を確認した
「まず、何から賭けます?」
「じゃ〜右目で」
「いきなり、大きな物を掛けますね。一応言いますが。もし貴方が勝ってもこのゲームで失った部品は戻ってきませんよ。回復魔法でも治せません。それでも大丈夫ですか?今なら変えても宜しいですよ?」
「大丈夫」
「そうですか、俺は2枚変えます。貴方は?」
「1枚で」
先にヒナタに一枚渡した、ハーリィは要らない2枚を捨ててトランプから2枚取り出した
お互いトランプを見せ合った
「俺はブタです」
「ワンペア」
「おめでとうございます」
すると、ハーリィの右目が消えた。痛みを感じたのかハーリィは右目を抑えた
「次は俺が賭けるものを決めます。ふ〜ん、爪を全てにしましょうか」
ハーリィは交互にトランプを配った。ハーリィは1枚
ヒナタはカードを3枚捨てた
「ツーペアですね」
「また、ワンペア」
すると、ヒナタの爪が全て消えた
ヒナタ痛みを歯を食いしばり我慢した
後ろで見てたサラとメイは心配な顔で見ていた
「次は貴方が決めて下さい」
「靴下」
「いきなり、弱気になりましたね?まぁ、体に密着してるのでその賭け事は可能です」
ハーリィはお互いに5枚ずつ、カードを配った。勝ったのはヒナタだった。ハーリィの靴下は消えた。
「次は俺ですね...左腕にしましょうか」
「...そう」
ヒナタは右腕を失う事を想像したら浮かない表情になった。
ハーリィはカードを配りお互い要らないカードを交換して、自分の手札を見せた。ヒナタの顔はどんどん暗くなって行く
「ストレートです」
「ツーカード」
「ヒナタちゃん!!」「ヒナタ!」
ヒナタの左腕が失った。ヒナタはその苦痛に耐え切れなく失った左腕を強く抑えた、血がどんどん流れて居た。
サラとメイはヒナタに近づいて、ハーリィを強く睨んだ。そして、何も出来ない自分を悔しがっていた。
「っ、サラ止血..お願い」
「わかった!!」
サラは冷たくない氷でヒナタの左腕を止血をした。
「次私か..左の肺」
「あはは、良いですね!やはりギャンブルはこうじゃなきゃ!賭け事は危険な程楽しいですね!」
「分かる..よ..その気持ち」
ヒナタは平気そうな顔でウィンクをした。
ハーリィはカードを配り要らないものを交換してカードを見せ合った。その時ハーリィの顔に一瞬ニヤリと笑っていた
「俺の勝ちですね。フラッシュで..あれ?ブタ?」
「フラッシュ..私の勝ち」
「カァ!はぁはぁ、カハァ」
ハーリィは左胸を押さえ込んでいた
「何故だ?俺はフラッシュはだったよな?」
(可笑しい、俺はイカサマをしてフラッシュにさせたはずなのに俺が間違えた?そんな事がある訳がない。あっちは魔法も使った様子もないし)
ハーリィはイカサマをして自分の手札をフラッシュにした筈なのに。フラッシュの手札がヒナタに行ってた事に疑問を抱いていた。
ハーリィはヒナタを見たが、ヒナタは目線に気付いたのかウィンクして返した。
「次は大腸を賭けよう」
「分かった」
トランプをシャッフルして、交互にカードを配った。
お互い要らないカードを交換した、ハーリィはニヤリと笑った。
「フルハ..は?ツーペア?」
「フルハウスよ」
「は?カァァァァ!!アアアアァァ」
ハーリィは血反吐を吐いて、大腸を失った事で呻き声を漏らしていた。
「は?何故だ?俺は確かにフルハウスのカードを持っていたはず?何故フルハウスの手札が人族が持っていた?」
「さぁ?見間違いじゃない?」
「お前!イカサマをしたな!」
「証拠は?私から魔力を感じた?そもそも、イカサマしてたのは貴方じゃないの?袖隠し、ボトムディール、特殊なシャッフルしてるし、私はそれを見逃してるだけ。そもそも、貴方がカードを配る時点でイカサマされる覚悟は出来ているのよ」
「...」
ヒナタは不敵な笑みを見せた、ハーリィは自分のイカサマがバレてるとは思っていなかった。
「続き始めよう」
ヒナタは足を組んだ。ハーリィは痛みを我慢してトランプをシャッフルをした。
「心臓」
「は?」
ハーリィはヒナタが賭けようとしてるものに耳を疑った。
「お前正気か?俺は魔族だから心臓が無くなっても多少は生きられるが、お前は人族負けたら即死だぞ?」
「ふっ、どうせ、どちらかが死ぬまでやるつもりでしょ?」
「後悔するぞ」
「大丈夫、次はイカサマを許さないから」
ハーリィはニヤリと笑ってカードを配った。
「俺はこのままで良い」
「そう、私もこのままで良いわ」
「は?本当か?そのカードで良いのか」
「あら?どうしたの?何か私の手札を知ってそうな口ぶりだけど」
「いや、なんでもない」
ハーリィはカードを見せる前に勝利の笑みを浮かべた
お互いカードを見せた
「ハハ!俺の勝ちだ!!フォーカード!!」
「あら?貴方の目は節穴かしら?私からにはブタに見えるわよ?私がフォーカード」
「は?...なんで?ガハッ、アアァァアア!!!」
ハーリィは胸を抑えながら、地面に倒れ込んだ。
ヒナタは立ち上がり、ハーリィを見下していた
「勝負ありかしら?」
「はぁはぁ、何故だ?俺はフォーカードのカードを持っていたはず...」
「いや?フォーカードはずっと私が持っていたわよ?」
「俺は確認した!!フォーカードは俺の手元にあった!!何をした!」
「はぁ〜最後までイカサマしてる奴が何を言ってるのかしら」
「うるせぇ!クソ!」
「教えてあげるわ。『嫉妬する道化師ちゃん』私に無意識に偽物の好意を寄せて、私が有利になる様に無意識に動いてくれる。まぁ、本物の愛はダーリンだけで充分だけどね」
「は?魔力を感じなかったぞ」
「ふふ、『臆病な道化師ちゃん』私の魔力が消える、魔力を感知が出来なくなる」
ハーリィは魔力を感知出来ない理由を聞いて納得した、だが一つ疑問があった
「なら、俺がフルハウスやフォーカードを持っていた様に見えた事は?どう説明がつく?」
「ああ、それわね。『悪戯大好き道化師ちゃん』、相手の五感のどれかを奪うか、私の五感を交換するか。私は貴方の視界を交換した」
「そんな事したら、自分の手札が見えないはず。それにお前と視界を交換しても俺自身が見える。バレるじゃねぇか」
「私が所々右目を瞑ってたでしょ?最初に貴方の右目を奪った理由はこの為よ。左目を瞑って貴方のカードを見ていたのよ。もう一つの質問も答えてあげるわ。『嘲笑う道化師ちゃん』対象の見た目を見せたい者に変える魔法」
今の私は1人にしか騙せないけど
「最初に右目を奪えなかったらどうしてた?」
「奪えるわよ、貴方の性格を考えれば必ず最初に勝たせる。それに私は鑑定眼を持っている。貴方の手札なんて見れるのよ、目の色が少し変わるから、最初以外使ってないけど」
ハーリィはこんなにもイカサマを気付かなかった事に悔しがっていた
「なら、最初からそれをしてれば!お前の左腕は失わなかったはず!」
ヒナタはその質問を聞いて呆れた顔を浮かべた
「最初から使ってればバレるからでしょ?左腕は貴方を油断させる為に一旦囮にしただけよ?」
「俺を油断させる為に、左腕を犠牲にさせて?...ハハハハ!馬鹿だな!俺を油断させる為にだけ自分の左腕を犠牲にさせるとは」
「別に犠牲にした訳じゃないわよ」
「何を言う...は?」
ヒナタは顔に掛かった髪を耳に掛けた、ハーリィはその光景を見て目を見開いた。そう、髪を耳に掛けた手が失ったはずの左腕だったからだ。
「どう言う事だ?私の魔法は失った物は戻せないはず」
「ヒナタ、お疲れだ」
「ヒナタちゃん、大丈夫だった?」
「うん!」
ヒナタはハーリィの問いを無視して、サラとメイの所に行った。ハーリィは自分の問いを無視された事に怒りを覚えて怒鳴り始めた
「おい!!教えろ!!何故左腕が生えている?!」
「貴方心臓無くなってるはずなのに、よく喋るわね。そんな大声も出しちゃって」
「うるせぇ!!俺の質問に答えろ!!」
「はぁ〜良いわよ。『我儘な道化師ちゃん』私が嫌だった現実を虚構にするのよ。この場で爪が無くなった事、左腕が消えた事実はなかった事にしたわ」
まぁ、魔力をめちゃくちゃ使うから連発して使えないし、死に感する事は無かった事には出来ないけど
ヒナタは勝負が終わった事に安心した様にその場で倒れた。
サラはアリアが作った魔力回復ポーションを渡した
「ヒナタ良い戦いだった。ほれ、魔力枯渇寸前の様だな」
「ありがとう。こんなに魔法を使ったらキツいわ。でもこんな汚い戦い方ダーリンに見せたくないわ」
「あはは、シー君なら逆に喜ぶぞ」
「どうかな」
3人の明るい空気を壊す様にハーリィは怒鳴り続けていた
「くそ!この俺が人族に..ああ、もう良い!!」
ハーリィは結界を解除した
「これでお前らに攻撃が出来る。やれ!」
ハーリィが言葉を言い終えた瞬間、ヒナタ達を囲む様にウルフの集団が現れた
「ハハハ!!お前らはここで死んで貰う」
ヒナタは戦う為に立ち上がろうとしたが、サラ達に止められた
「ヒナタはそこで休憩してろ」
「次は余達が戦う番だ!」
サラはヒナタを守る様に周りに氷の壁を作り、サラとメイはウルフの集団に突っ込んで行った




