別れ
2本目
修行に入ってから1ヶ月の月日が経った。
思ったより真剣にやっていたもんで、気付いたら1ヶ月経っていた。
修行内容は兎に角龍5体をどれだけ早く倒すだ。
最初は半分以上の人達は一体も倒せなかったとか30分以上掛かってたとかだったが1ヶ月後は倒せる様になった。
みんなのタイムは
シンヤ
5分14秒
リン
5分45秒
クロカ
5分43秒
マナ
15分12秒
アリア
13分1秒
ルティナ
5分30秒
ルナ
3体倒してギブアップ
カノン
9分8秒
アイ
5分28秒
スー
11分56秒
メイ
8分27秒
サラ
5分9秒
ヒナタ
1体倒してギブアップ
1位サラ 2位シンヤ 3位アイ 4位ルティナ 5位クロカ
サラに負けたシンヤは悔しがってた。
ルナとヒナタは5体倒せなくて落ち込んでいた。シンヤは2人の所に行って慰めていた。
一体倒すだけで凄いのにってグレアが言ってたが、5体の龍は中位竜クラスだから、どうやら一体の龍だけで、小国一つは簡単に滅ぼせる程の強さ。
グレアはジョーククロウの全員が一体以上倒せた事を見て
「シーポコ達はやっぱり、世界侵略でもするの?」
「いや、しないって」
っと冗談で言われた..あの目冗談で言ってるよな?ガチっぽかったけど
みんなはこの洞窟で力をつけて来た様だし。そろそろ、旅を再開しようと思う。ここでのんびりするのもありだが、リン達が飽きて来た様なので明後日に出発するに決まった。
その間にシンヤ達は里の観光をしたり、知り合いに挨拶したりする予定だ。
シンヤは今暇だったので、ブルーノとスルスの所に行っていじってこよう。
最初ブルーノが、あのローブの正体がシンヤだと知って。あれがただの演技だと知った時の顔は真っ赤だった。
シンヤはそれを見て揶揄ってたら、途中から斧を取り出して襲って来たものやら。
それを見てたテフィがある事をボソッと呟いた
「余の初めては、シー君にあげるんだー(棒」
それを聞いたシンヤは固まって顔を赤くした、その場にメイもいたので、メイは赤くなった顔を手で隠していた
うざっ!スルスのニヤケ顔が腹立たしい。あとでやり返してやる
そんな楽しい空気を壊す様に入って来た馬鹿がいた
「姫!!俺の姫を返せ!!」
襖を思いっきり開けたのはカリスランだった
カリスランの後ろには何人かの竜人兵がいた
襖の前にいたテフィが立っていたものでカリスランは
「おい!!ジジイ!!邪魔だ!!」
それを見た後ろの竜人兵は青ざめてしまった
うわ..あいつ元龍王に喧嘩売ったぞ。テフィ爺の方が偉いのに。まぁ、気絶してたし知らないのも無理はあるか
シンヤはそう思いながらアイが入れてもらったお茶を飲んだ。
すると、後から入って来るように。和菓子を持って来た、ちっこい龍神が来た
「邪魔だ、入り口の前で固まらないで欲しい」
「何だ?何故ここにガキが居る?迷い込んで来たのか?出て行け!!お前の様なガキが入って来られる場所じゃないんだぞ!!」
Oh…あいつ終わったかな
それを聞いたグレアはカリスランに威圧をかける感じで話しかけた
「おい若造、シーポコやテフィが我に対して軽い態度や馬鹿にするのは良いが。お前が我に馬鹿にされるのは虫唾が走る。殺すぞ?」
その威圧に少し怯えたが
「ひぃぃ、おい、ガキ!誰に楯突こうとしてるか分かってんのか?!ああ?!」
「お坊ちゃん...その方は「うるせぇ!!」
竜人兵がカリスランを止めようとしたが、カリスランは止めようとした竜人兵の話しなんて聞こうとしなかった。すると、怒鳴る声が聞こえてきたのかメディシアが現れた
カリスランはメディシアのを怒りの表情から笑顔に変わった
「これはこれは、龍王様」
「何があった?」
「此方に生意気なガキが迷い込んで来て。優しく注意しようとしましたが駄々を捏ね始めまして。困っていました」
「...」
メディシアは何も言えなかった、するとグレアがメディシアに向かって
「メディシア、こいつ殺して良いか?」
「おい!龍王様に呼びしてするではない!!」
「おい若造てめぇ、さっきからうるせぇだよ。もう殺して良いよな?」
「殺す?アッハハ。ならやっ「やめろ!!」
メディシアが声を荒げて、カリスランを圧を掛けるように睨みつけた。
「はぁ〜誰かこいつを牢屋に入れろ。もう、あのゲララレルドの所と一緒でいい」
「なっ?!龍王様!何故ですか!俺は何もして無いはずですよ!」
「何もしてない?お前がガキ呼ばわりした方はな、初代龍王様だぞ?どういう意味か分かるよな?」
それを聞いたカリスランは青ざめた、それにシンヤが追い討ちをかけるように
「ちなみにお前が最初ジジイ呼ばわりしたのは、元龍王だぞ」
カリスランはその場で倒れ込んでしまった、まさか喧嘩売った相手が元龍王と知らずに自分の愚かさに絶望をしていた。カリスランはそのまま竜人兵に連れて行かれた
そして、シンヤがメディシアにある事を問いかけた
「お義母さん、カリスランとゲララレルドはどうするの?」
「あやつらは、死ぬまで牢屋の中に過ごしてもらうよ」
「そうか、ならもうメイの視界には入らないって事だよな」
「そうなる」
「それは良かった」
シンヤは本当は殺した方が良いと心の中で思ってたが、一応クズでもメイの父親だ。あまり愛する人の身内を殺すのも気分は悪くなるだけ、ならメイの前にもう現れないと知るとシンヤは嬉しそうに笑った。
それから、のんびり過ごしてたら旅立ちの日になった。シンヤ達は馬車の前にいて、別れの挨拶をした。
「んじゃ、俺は行ってくるよ。お義母さん」
「ああ、お前らと過ごして楽しかったぞ。メイリアこっちにきて」
メイはメディシアの所に近づいた、するとメディシアはメイに抱きついた
「メイリア..ごめんね。貴方が辛い目に遭ってる時に助けられなくて、親失格ね」
メディシアはずっと、メイが辛い目に遭ってる時に近くに居られなかった事に悔やんでいた
メイはその話を聞いて首を横に振った
「ううん、母上は余にとって最高の親だ。余は母上の事を愛してるんだ」
「メイリア...うう、貴方達の前で泣かないって決めてたのに」
メディシアは我慢してた涙が溢れ出した
すると、メディシアは水晶をメイに渡した
「本当はずっと一緒に居たいけど旅もあるから、そうは出来ないよね。これは渡すわ」
「これは?」
「これはね通信水晶って言って、遠くに居ても話せる魔法具なの。だから寂しくなったらいつでも話しかけて来て」
すると、メディシアはシンヤを見た
「シー君達も何か問題あったら、これで伝えて。必ず助けるから」
「おう、ありがとう」
「メイを頼んだよ」
「ああ、必ず守る」
「それを聞けて安心したわ」
メディシアは優しく微笑んだ
「んじゃ、俺らはそろそろ行くぞ。テフィ爺さん里の事は頼んだぞ」
「シン坊達は気をつけるだぞ」
「ああ」
「おい!」
するとテフィとシンヤの間に誰かが割り込んできた
「シーポコ!我との挨拶は!」
「ん?誰だっけ?」
「ひど!!」
「あはは、冗談だよ。グレアもありがとな。楽しかったぞ」
「そうか」
グレアは気恥ずかしそうにした
「次会う時はお前より強くなってやるよ」
「ふっ、楽しみに待ってるぞ」
「それとブルーノとスルスはいつ式あげるんだ?」
「なっ!」「ほえ?」
ブルーノとスルスがお互い目を見て赤くなった
揶揄うとしたがまたブルーノが暴れそうだったのでシンヤは揶揄うのを辞めた
そして、シンヤ達は馬車に入り窓から顔を出して
「じゃーね」
「達者でな」
「シー君!式あげる時は呼んでね」
お互い見えなくなるまで別れの挨拶を送った
それを見送ってた元龍王の二人が
「シン坊行ってしまったのう」
「我より強くなるか..ふっ、近いうちに現実になっちゃうな」
「そうじゃな、シン坊はもっと強くならなくちゃ行けない、邪神を倒せるのはシン坊お前だけだ」
「この世で邪神を倒せるのは神と悪魔そして龍の血が混ざってる混沌族だけだからな」
「オッホホホ。シン坊の血を嗅いだ時は驚きましたよ。悪魔と神の血が混ざってる人族なんて。それで龍王の呪いまで克服した。龍神の力を手に入れた事によって、神の力が活性化したようだのう」
「シーポコに一つ嘘ついてしまったな。選ばれし者はな、邪神を打ち砕く希望の光なんだよ。シーポコ必ず強くなれよ」
元龍王達はシンヤがどれだけ強くなるか、楽しみに待っていた。シンヤ達は馬車の中で
「シンちゃん...次の目的は?」
「次はアイと相談して面白いそうな所だ。その名は!カジノの国ラストカネス」
ヒナタ「何かラスベガスみたいな響きだね」
「何それ?」
これで竜の里編は終わりです。
次はカジノの国ラストカネス編に入ります




