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シンヤを本気にされるものは

「.....」


「おい!なんか喋ってよ!」


「テフィ爺さん、この子は?」


シンヤはちっこい子供に指を指し、テフィに問いかけた


「それは「おい!」


「テフィも!我の事をそれって何!!酷いよ!一応我の方が偉いんだよ!」


「おお、そうやった」


「ひど!」


子供はポコポコとテフィの脚を殴ってた

シンヤは身長差もありしゃがんで聞いた


「それで、君は?」


「よくぞ聞いた!我は初代龍王グレアだ!!」


ドヤっと顔で言ってきた


「シン坊、茶でも出そう。こっちに来てくれ」


「お、ありがとう」


テフィとシンヤは奥に行き、取り残されたグレアだった

そして、3人はちゃぶ台がある所に座り、話を進めた


「それで、選ばれし者ってなんだ?」


「あのドアが開いたろう?あれを開けられるのは選ばれし者なんだ」


「どう言う奴が選ばれし者になるんだ」


「分からん」


「分からないんかい!」


シンヤは大きな声でツッコミを入れた

するとグレアが何か知ってそうな顔で言ってきた


「あれを選ばれし者は我らが決めてる訳じゃないからな、あのドアが..いや、ドアを作った者が選んでるんだ」


「ドアを作った?」


「ああ、我がまだ龍王になる前にある異世界人が作ったんだ。其奴しか知らない」


「お前らどうやって入ってきたんだ?」


「これだ」


グレアのポケットから一つの鍵が出てきた


「これで開けてるんだ。鍵なしで開けたのはシーポコが初めてだ」


「ふーん...おい、シーポコってなんだ」


変な呼び方をして、グレアの頭にチョップをかました


「イテッ!いきなりなんだよ!!痛いじゃ無いか!!」


「シーポコって、なんだよ!ダサいな!!」


「えー、外にいる龍にボコボコにやられてたじゃん。シーボコも響き悪いし、シーポコにした!」


「ボコられてねぇ!」


「まぁまぁ、シン坊落ち着こうか。それで何故この洞窟に?」


「え?あー、それは」


シンヤはメディシアの試練の事を話した

ここに強い龍が居るから、ここで修行をした


「オッホホホ、メディシアは厳しくなったのう。分かった、ほらワシらが鍛えてやるわい」


「いいね!あ、そう言えばドアを開けた者にはこれを渡さないとね」


グレアが奥に走って行き、段ボールを漁り始めた。すると、中から赤い玉を取り出してシンヤに投げた。

シンヤは慌ててそれをキャッチした


「これは?」


「龍王の宝玉、ドアを作った人がドアを開けた者に渡せって言われた。それ結構貴重な物だからね」


「ふーん」


シンヤは再びグレアの頭にチョップをした


「イタ!」


「お前、貴重な物って言いながら段ボールに入れるなよ!しかも、渡す時投げて来たじゃねぇか!」


「だって〜何に使うか分からないだもん」


「え?これがあれば龍神魔法が使えるんじゃ無いの?」


「え?そうなの?」


「え?」


すると、テフィがその宝玉をシンヤの手から取った


「確かに龍神魔法を使える物だ。だが、使える様になるには試練を乗り越えなくちゃ行けない」


「試練?」


「ああ、これを飲むんだ。その痛みを耐え切れば龍神魔法を使える様になり、お前は強くなる」


テフィはシンヤに宝玉を返した


「痛みか..強くなれるならやってやる。んで?どのくらい掛かるんだ?」


「説明書ってどこにあるんだ?」


「説明書って..」


テフィはグレアに説明書のありかを聞いて、グレアは説明を探し出した

その光景を見たシンヤは


あれ?グレアが初代龍王だよね?完全に立場逆じゃ無い?


そう待ってると10分グレアがやっと説明書を見つけ出した。グレアがテフィに渡して読み上げた


「3日だ」


「3日か..間に合うな。もし、耐え切れなかったら?」


「死ぬぞ、だからシー坊も良く考えて飲めよ。別にメディシアに一撃入れられなかった時はワシが説得してやるわい」


「いや、いい。これは俺の問題だ」


シンヤは上に投げて口に入れて飲み込んだ


「何も起きないぞ?」


すると、声が聞こえて来た


"力が欲しい?"


シンヤは心の中で答えた


うん


"何故求める?"


愛する人の為に


"分かった。なら耐え抜いてみせよ"


そう言われた瞬間、光がシンヤの体を包み込んだ。その瞬間一気にシンヤの全身に激痛が走った。

潰されそうな痛み、斬られてる感覚の痛み、誰かに首を絞められてる感覚。色々な痛みが走って来た


「アアアアアア!!」


「おい!シー坊大丈夫か!!」


シンヤはただ倒れ込む事しか出来なかった。


「クソ!!!アアァァ!!」


それから何時間たったか分からなかった。時間が分からなくなる程の痛みだった。

シンヤの身体はどれだけこの苦痛を体験すればいいのかわからないが、未だに全身に激痛が走る


やばい..意識が...


シンヤは痛みに耐え切れなくなり、どんどん意識が無くなってきた


リン..クロカ..マナ..アリア..ティナ..ルナ..カノン..スー..アイ..メイ..サラ..ヒナタ..ごめん


消滅して楽になりたいと思った

すると、シンヤから聞いた事ある声が


シンヤ様!


アテナか..


諦めないで下さい!貴方はリン様と何を約束したんですか!


そうだった、俺は必ず帰ると言った。俺はまたリンを泣かせるのか?また、俺は泣いてる姿を見るのか?俺が死んだら、あいつらの事を誰が守る!

何をやってる馬鹿!!諦めない。必ず帰る


そう誓ったシンヤは歯を食いしばった。

そして、何時間..何日も過ぎた。シンヤはひたすら痛みを我慢してた。リン達を想う気持ちがシンヤを本気にさせる。すると、痛みが急激になくなり始めた

シンヤは立ち上がり、自分の身体を確認した

以前よりもたくましくなった身体

あまりデカすぎず、無駄の無い肉丁度良い体つきになっていた。そして、魔力量は半端なく増えていた以前より2倍?って所だ。


「シー坊?良かった..」


「シーポコ!死んだかと思ったよ」


グレアはシンヤに抱きついて来た


「飲んでからどのくらい時間が経った?」


「丁度3日だ」


「そうか..まだ時間はある、龍王お二人さん」


「「ん?」」


「俺をもっと強くしてくれ」


メディシア(あいつ)はリン達の力を借りるなと言った。なら、リン達以外から力を借りる。

本当は俺1人で成し遂げるべきと思ってる。だが、あいつらの為ならプライドなんて捨ててやる




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