11話
「そうだ!フェンリルのルナが魔王が復活したと」
「そうですか…風の神の眷属であるフェンリルを獣魔にしたのですね」
あれ、着目するところそこじゃない。
「分かっていますよ。魔王とは全ての魔物の主たる存在。その魔力は大気に魔素を散らし、魔物を活性化させる力があります」
「魔族の国があると聞いたのですがそこの主が魔王ではないのですか?」
「違いますね。魔族の国は王政ではありませんので。あくまで魔王は魔物の親玉です」
魔族と魔物は何やら違いがあるらしい。
魔物は高い知能を持たず人型が少ないが、魔族は完全に人型に近く高い知能を持っていて自立しているらしい。
「魔王に対して自分は何かするべきでしょうか?」
「いいえ、何も。貴方は自由に過ごしてもらって構わないのです。エレクティアにも勇者と呼ばれる存在がいるので、彼らに任せておけば心配はいらないでしょう」
勇者がいるんだ。少しほっとした。
それでも魔王の復活で活性化した魔物の襲撃で崩壊したリンシンの村を忘れられず、静かに黙祷を捧げた。
「貴方は優しいのですね」
そう言って女神は慈しみのこもった表情で微笑んだ。
女神の間(俺命名)から戻っても時間は止まったままだったらしく、まだ陽は高かった。
女神様に授かった加護で早速スキルを発動してみようと思うが、大事なことに気付く。
しまった!採掘や伐採といった採取スキルをもらってないじゃないか!
さっき欲張らないと誓ったばかりだが再度女神様に会いに行き、採掘と伐採、それと釣りと料理スキルを戴いたのだった。
女神様はおかしなものを見るかのようにころころ笑っていて、恥ずかしくなったのは言うまでもない。
その後、市場をぶらぶら歩いていると薬草がめちゃくちゃ安く売られていることに気付く。店の主人に聞くと、冒険者ギルドの常駐依頼の薬草採取に大量の薬草を卸した人がいるらしい。
それをしこたま買い込んで、宿の自室へ向かった。
薬草は安くなって1束50ガルディン、初級ポーションは1つ1000ガルディンで売られているのを確認済みだ。生産ギルドへ卸す際にはもっと安くなるだろうが、それでも安い薬草を高値にするまさに錬金術なのは間違いない。
店売りの初級ポーションを鑑定して材料と作り方もバッチリ覚えたので、早速作業に取り掛かろう。
まずは市場で買った鍋に魔法で出した水を入れる。そこに錬金スキルで【粉砕】した薬草を入れ、火にかける。ぐつぐつ煮立ってきたところでぐるぐるかき混ぜながら【抽出】を行うと、鍋の中身がパァァッと光り出した。成功か?
鍋の中身を鑑定してみる。
・初級ポーション(上)
通常の初級ポーションよりも高い性能を持ったポーション。擦り傷や切り傷ならこれ一つでたちまち治る。
材料:薬草+魔力水
ん?なんか性能が良さそうなの出来たな。
女神様の加護のおかげか?それとも水を魔法で出した水で代用したからか?多分後者だろうな。
これまた市場で買った瓶に移し替える。
この鍋一つで10本の初級ポーションができた。
ええと、薬草1束50ガルディンと瓶が1つ50ガルディンで薬草1束につき瓶10個消費だから…1本500ガルディンで卸せるとしても4450ガルディンの儲けになる。
今の所持金は色々買ってしまったので5万1000ガルディンになっていた。
これは速いところ作って生産ギルドに卸さないと。っと、その前に登録か。登録できなかったらどうしよう?まぁそれはその時考えるか。
俺はその後の時間を買い込んだ薬草のうち20束と瓶200個を使いきりポーション作りに勤しみ、記念すべき王都の1日目はポーション作りで幕を閉じた。
【アイテムボックス容量無制限】【魔法適性10】【地球の物お取り寄せ】【異世界言語】【病気、精神汚染、呪い耐性】【鑑定】【索敵】【身体強化・微】【革細工Lv1】【木工Lv1】【裁縫Lv1】【錬金Lv2】【料理Lv1】【採掘】【伐採】【釣り】【成長促進】




