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官兵衛の関ヶ原-その3-

官兵衛:(……オレ。総大将になって指揮したことって……。あったっけか……。)

    (小寺政職に仕えていた頃に

     少ない兵で戦わざるを得なくなったことはあるが……。)

    (亡き太閤殿下のもとで。

     となると……。)


フト振り返る官兵衛


官兵衛:(少なくとも信長様在世時には……無かったよな……。)

    (で。本能寺のあとは……。

     算を乱す秀吉の尻叩いて中国大返しへ導いたとは言え。

     指揮を採ったのは秀吉であって

     私は主君を焚きつけただけのこと……。)

    (殿と家康が戦った時も

     家康が長宗我部を動かそうとした関係で

     いくさ場からは遠く離れた大坂で待機していたわけだし……。)

    (その後の四国・九州攻めにおいては

     軍監。いわば殿の目としての役目を担ったに過ぎず。

     実際に采を振るったわけでは……必ずしも無い。)

    (宇喜多の調略や小田原無血開城などの功績はあるも

     それはあくまで信長様や殿・秀吉の後ろ盾があってのことであって……。)

    (単独で向かった荒木村重の時や

     今回の大友義統の件については……。)

    (その後ろ盾があったにも関わらず

     文禄の役では誰も言うことを聞いてくれず。

     戦線が伸びきって収拾がつかなくなる事態に陥ったり。)

    (慶長の時は、現場と事務方の対立に巻き込まれ……。

     それがあったから今のいくさに繋がっていく

     と言えば繋がっていくのではあるが……。)

    

官兵衛:(オレ。……指揮執ったことねえじゃん。苦笑い)

    (……誰だよ。オレのことを。稀代の軍師とか言っているのは?)

    (とは言え。ここは戦わねばならぬ時。

     でも……あいつら言うこと聞いてくれるのかな?)


と、9月9日。杵築城を支援すべく一番備1000。二番備1000の

合わせて2000の先遣隊を出発させると共に

官兵衛自らも豊前・中津城を出陣。

翌10日。国東半島に進出し、垣見一直籠る富来城を包囲。

その途上、旗幟を鮮明にしていなかった

高田城の竹中重利は子の重義に200の兵を付け官兵衛に合流。

ここまでは官兵衛の思惑通りに事が運んだのでありましたが

官兵衛の不安が的中したのか。

のちの歴史書が書き換えているのか定かではありませんが

官兵衛の話を見るとこのワード結構出て来ます。

『官兵衛の指示に従わず』

12日、杵築に到着した一番備の先遣部隊は

官兵衛の指示とされています

官兵衛本隊の到着を待たずに杵築勢と合流。

兵を石垣原へと向かわせるのでありました。


その12日。一昨日の10日夜。大友勢が杵築城を攻めたことを知った官兵衛は

当初予定していた富来城攻略を後回しにし、

二番備の部隊を13日。杵築へ到着させる一方、

官兵衛本隊は安岐城を攻略し、杵築城救援へと向かうのでありました。


その官兵衛がまだ杵築に到着していない13日。

城から討って出た杵築勢と官兵衛一番備の部隊が合流。

大友勢と激突するのでありました。

大友先鋒の吉弘統幸が打ち破られ後退する様子を見て

一気呵成に杵築と黒田の一番備が大友本陣近くへと前進したところで

あらかじめ伏せていた大友の部隊が突如現れ、細川・黒田連合軍に襲い掛かり……。

黒田の一番備えの内、久野次左衛門・曾我部五右衛門は討ち取られ後退……。

余勢を駆って進撃する大友勢はまず

細川留守居役松井康之の陣に襲い掛かるも

相手が多勢と見るや矛先を黒田残兵へと向け

散々に討ち果たしていたところに

急遽駆け付けた官兵衛の二番備の部隊と

松井以下杵築勢が合流し、カウンター返し。

戦いは夕方までに細川・黒田連合軍の勝利で幕を下ろすのでありました。


翌14日。

官兵衛:(オレ。……なんにもしてないや……。)

と現地に到着した官兵衛は首実検と今後の軍議を開くのでありました。

その14日。美濃の国。赤坂に到着したのが……。

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