進路と勉強
先生「進路が決まってない人は、そろそろ本格的に決めるように...」
~1時間後〜
俺....紫花は友人の智成と帰宅していた。
智成「そろそろ進路決めた?」
紫花「ああ、俺は「鍛冶師」になりたいかなぁ....」
そう聞いた瞬間、智成は驚いたように言う
智成「それマジで言ってるの...?」
紫花「え?うん。まじだけどなんで?」
智成「噂で聞いたんだけど確か、鍛冶師って鍛治特有のスキルを取らないといけなくてめんどいし、それに武器作る工程もあるし、それで作った武器も売れなかったら金にならないからハイリスクローリターンだって聞いたからなぁ...」
スキル獲得かあ...そう俺は思う。
スキルには大きく分けて2種類ある。
先天的スキル
何も条件を満たさなくても元々所持しているスキル。一応先天的スキルを条件を満たせば獲得することは出来るが...現実的では無いらしい。
後天的スキル
条件を満たすことで獲得することの出来るスキル。先天的スキルとして所持している人はほとんどおらず、いたとしても解放条件は厳しいものが多い。
両スキルにはレベルがあり、レベルを上げるとスキル効果、持続力、の上昇やスキルの新たな効果の発現などがある...らしい
まあ、後天的スキルの中にも簡単に獲得出来る鍛冶スキルもあると思うし大丈夫だろ。うん。
紫花「うーんでもそれだけなのか?だったらまあ、そこそこ楽出来そうだなぁ」そう俺は呟く。すると
智成「お前マジで言ってる...?」その後、智成は呆れたように続ける
智成「まずは鍛冶について習わないといけないし、そのために学校行って、卒業して、信用を得て、ってやって売れればほぼ毎日のように武器作る人もいるって噂だし、それに売れなければ...言わなくても分かると思うけど儲けがないしね。」
紫花「え、まじで?そんじゃ楽できないじゃん...あっ!そ、そういやさ、この近くに鍛治とかに関するコース出た工業高校あったよな?それなら行けんじゃね?」
智成「お前まず学校行くとかの前にさ、学力大丈夫?」
そう言われ知力パラメーターを見る
紫花「えっとね〜...」
智成「まず55は超えてる?」
紫花「55か?...」
あそこの工業高校はそんな高くなくても入れたような気がしたなと思いつつ言う
紫花「...超えてない。」
智成「あ〜...そ、そうか。じゃあお前には酷だが、今のとこ厳しいかもな」
...
え?なんで?そんなに鍛治コースって偏差値高かったっけと思い先程思ったことを言った
紫花「でもさ、鍛冶のコースってそんなに偏差値高かったっけ?しかも、昨年度の入学希望者の数ってそんなに多くはなかった気が...」
智成「それは「昨年度」の話だ。今は鍛治関連の職業人気高いから入学希望者も昨年とは比較にならないほど多いし、それに比べて多分だけど募集人数も少ないし...」
え、募集人数少ないの?まじで?そう思い、ッスーと息を吸いながら聞いてみる。
紫花「ち、ちなみになんだけどさ?募集人数とお前が知る限りの入学希望者数ってどんぐらいとか...分かる?」
智成「ん〜と言っても昨年度から追加されたからなぁ...まあ昨年度の募集人数は25人で、俺が知ってる限り今年は現時点で100...は優に超えるかな。多分」
...
多くね?そう思った瞬間
智成「そんで、その内5人は推薦だから実質20人で願書出す頃には希望者は150...いや200は超えるんじゃね?」
紫花「追い討ちかけてくるんじゃねえよ」
冗談混じりに、少しガチで言ってやった。
智成「そ、そんなつもりは...な、ないぞ?」
目が泳いでる。これ確信犯だろ。
智成「で、でもさ、まだ希望はあるぞ!」
紫花「ほう...それ次第では行けるかも?」
智成「まずは鍛治系スキルの取得と鍛治スキルのレベル、あとは鍛冶の知識と経験があれば加点されるぞ」
紫花「もう夏休みも迫ってきてて5教科全て上げつつ鍛治系の知識、経験、スキルにレベル上げを同時並行でしろと?うん。無理だろ。」
智成「勉強は...まあ俺が教えるから大丈夫だとして、問題は鍛治系の知識と経験にスキルとレベル上げ。だよなぁ...あ!」
紫花「どうした?なんか思いついた?」
智成「この辺に腕のいい鍛冶師が居るらしいんだよ。」
紫花「つまり、その人から知識を教わったり、そこで経験を培ったりすれば!」
しかし、智成は不安そうな顔で少し間を空けて言った
智成「あー、でも今思い出したんだけどな?どうやらその人めっちゃ厳しくて、負傷者も何人も出て弟子の一人もいないらしい。しかも、気に入った人しか弟子にしないとかで...現実的では...無いかも?」
紫花は...え、なにそれ怖!?なんで鍛治の仕事で負傷者出るんだよ?おかしいだろ!?そう思った。
紫花「...でも、俺は鍛冶師になりたい。その為だったら、怖いけど行くしかないよな。」
智成「分かった。んじゃ勉強は俺が教えるとして、お前に鍛治職人の場所を教えてやる。俺は行かないけど、一人で頑張ってこいよ。」
紫花「ありがとな、そこまでしてくれて。でもお前俺に勉強教えてくれるって言うけど、教えられるのか?」
智成「まあ一応、最近受けたテストで全国1位だったとだけ言っておくよ。」
紫花「は?めちゃくちゃ頭いいじゃん。知力ステータスは?」
智成「えっとね、知力ステータスは93って書いてあるかな」
その瞬間、犬が妬むかのように吠えた。それに智成は少しビビっててその光景が面白かった。
紫花「あれ?そういやあの犬さ...」
そう言おうとした瞬間
智成「じゃあ俺はこっちだから。そんじゃなー!」
...あいつは天才だな。と思いつつ、話を聞けよ!と思いながら俺は走って鍛治職人の場所へと行くのであった。
関井智成
167cm
体重60kg
眼鏡をかけており、知的な雰囲気。
先天的スキル「知恵の輪」
魔力を消費させて使用可能。輪っかを出現させその中心に長四角の画面のようなものを出現させることが出来る。そこに映像を記録や文章を入力し、保存させることが出来る。(容量はある)
ステータス
合計値36
筋力22
俊敏性22
知力93
五感36
跳躍力4.7