22の呪いとご主人達
淀みにうち捨てられるページ
のように、 ただ静かに朽ちていくよりは、と。……まあでも 泣けるほど私は優しくもなく、 慰めてあげたいけどそんな余裕もないわ。
あなたを責めたりはしないから安心して。
だってそれがあなたの選んだ道だったんですものね。…………私は許したりなど決してしないと決めているから。
さぁ行こうか
……。は彼女の背中へ飛び乗って叫んだ。
「おい早くしろ!何だよお前?」
(……?)は振り向いて彼女を見つめると 彼女は手を差し伸べてきた。どうやら手をつなげという意味らしい。
(え?なんで?まさかこの子俺を何処かに連れて行くつもりなのか!?)は混乱しつつそう思った。
しかし結局、彼女の真剣そうな表情を見ると断れずに手を握った・・すると次の瞬間意識が遠くなった。
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目を覚ますと見覚えのない洞窟にいた。しかも隣には少女が自分の顔を覗き込んでいた。(えっ何この状況?てか此処はどこだ?)と思った。
とりあえず上体を起こして周りを見たら洞窟内に自分と彼女のふたりだけだった。さらに状況の把握のために立ち上がって状況を整理することにした。
(なるほどわからん。)と考えたところで彼女に質問をした。
【名前】が分からなかったのでとりあえず名前を聞こうと思い聞いた。その時、 彼女がいきなり自分の胸に顔を埋めてきた。
「ど、どうしたッ!?」って言ったんだけどそのままの状態で無言で抱きしめてくるものだから(なんじゃこりゃー!!)ってなってあたふたしてしまった。
やっと放してくれたもんでホッとしていると今度は自分が頭を撫でられ始めた。なんかもう完全に理解不能だったのでされるがままになっていたのだが何故か急に睡魔が襲ってきたもので抵抗しようとしたが眠くて出来なくなってしまった。そこで、諦めたが最後にこれだけ聞いてみた。
【名前】は誰ですか? って。そしたら答えてくれた。
でも途中でまた睡魔がやってきたので聞き取れたのは"あなた"という言葉だけだった。
そしてすぐに意識が途絶えてしまった。最後に頭に柔らかな感触があった気がしたが一体なんだったんだろうか?
それからどれくらい経っただろうか目が覚めたら見知らぬ場所に来ていたが何故か心が落ち着いていた。
自分はこの場所に見覚えがあるような無いような妙な既知感を感じたが特に気にならなかった。しばらくすると声をかけられそちらを向くと少女がいた。
そしてなぜかいきなり胸元に飛び込んで来た。驚いて声をかけるもそのままギュっと抱擁されてしまい身動きが取れなかった。困惑する彼。しかしすぐに別のことに気を取られていたため混乱が冷めていくのが早かった。