表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/52

第24夜 魔法少女誕生?

「せんせい……からだが……すごく…あついです」

「我慢しろ、すぐ終わる」

「で、でも。からだがじんじんしびれて…むずむずするんです」


まどかが俺の手から逃れるかのように、体をくねらせる。

そんなまどかを、俺は両手で押さえつける。


「ああ……せんせい!!」

「変な大声出すな!びっくりするだろうが!」


いきなりまどかが変な大声を上げた為、驚きの余りまどかの両肩から手を放す。


魔法習得の第一段階、魔力感覚法を行っていたのだが……

こいつ…魔力を感知してやがる。


魔力感覚法

対象に瞑想をさせ、そこに魔力を流し込む事で感覚的に魔力を理解させる方法だ。

通常、魔法の才能の無い者はここでふるい落とされる。


魔力感覚法を2-3回行い、才能無しとしてまどかを放り出すつもりだったが、まさか感知してしまうとは。

正直、驚きを隠せない。

何故なら魔力を感じられるという事は、魔法が使えるに他ならないからだ。


生まれつき魔力を持たない者は、魔法を感覚的に捕らえる能力が無い。

尻尾を持たない者に、尻尾の感覚が理解できないのと同じだ。

逆を言えば、感覚を捉えることが出来た以上、まどかの中には力の大小は兎も角、魔力が存在することになる。


まじかよ……


「あの…先生。どうかしましたか?」


正直迷う。事実を伝えるべきかどうか。

魔法が使えれば当然便利だ。

だがその力にはリスクが付き纏う。それも特大の。


周りに知られれば、確実に碌な事にならない。

俺は大人だからその辺りを弁えて行動できるが、まどかは10歳の子供だ。

この年で魔法を習得すれば、間違いなくそのうちやらかすだろう。

そうなったときこの子の運命はどうなる……


この子だけじゃない、そうなれば俺も芋づる式に御用だ。

まどかの、そして俺自身の為にも、この子には魔法を教えるべきじゃない。


「ん、いや。残念だけどまどかには魔法の才能が無いな」

「え?」

「体が熱くなってムズムズしたんだろ?それは魔力が受け入れられてない証拠だ。体が魔力に拒否反応を起こしてるんだ。残念だけど魔法を覚えるのは諦めろ」


うむ、我ながら惚れ惚れする程の法螺だ。

これならまどかも納得するだろう。

悪いなまどか。これがお互いの為なんだ。


「諦めません!私諦めません!!魔法少女はずっと小さいころからの夢だったんです!それをちょっと才能が無かったくらいで、諦める事なんて出来ません!!」

「出来もしない事に時間を取られれば、人生を無駄に消費することになるぞ」

「構いません!!それでもあたしは魔法少女を目指します!!」


まどかの想像以上の頑なな反発に、思わずたじろぐ。


「先生は夢を目指す人に、無駄だからやめろってあざ笑うような人なんですか!?」

「いや、流石にそれはしないが…」

「だったらこれからも御指導お願いします!!」


駄目だこりゃ。説得は無理だな。

まったく、頑固なガキだ。

だがまどかは無理でも、こいつの親なら説得できる可能性はある。


「わかったよ」

「ありがとうございます!」

「とりあえず今日はもう帰れ、お前も色々と考える事があるだろう?」

「ないです!」


おのれ10歳児。

俺の優しさをことごとく否定してきやがる。


「あっそ。まあいいや、とりあえず帰れ。あと一応親御さんの連絡先も教えといてくれ、連絡先が分からないのは不味いからな」


子供の相手は本当に疲れる。

早くあっちに世界に行きたいぜ。


「…………」


まどかが何故かこちらをジト目で睨みつけて動かない。


「どうした?」

「先生…お母さんを説得する気なら無駄ですよ。お母さんは私以上に本気ですから。それじゃあ帰ります」


そう言ってまどかは玄関から帰っていく。

やれやれ、これだから勘のいいガキは嫌いだ。

しかし、まどかの言う事が本当だったらと思うと、頭が痛くなってきた。


マジ勘弁してくれよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ