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第21夜 幕間4

「フレイム!!」

「フリーザー様!!」


ドラゴン二体が人目を憚らずに強く抱きしめあう。


「よかった」

「ふふふ、こういうの嫌いじゃないよ」


ポエリは感動で目元が潤んでおり、アルビダも満足げに微笑んでいる。

しかし解せない。

年頃の少女であるポエリは兎も角、何故アルビダが嬉しそうにしているのか。

彼女は元々海賊だ。

他人から奪う人生を送ってきておいて、今更他者の色恋に一喜一憂する玉では無かろうに。


「不思議かい?あたしがこういう事に感傷を持つ事が」


此方の怪訝な視線に気づいたのだろう。

アルビダが問うてくる。


「ああ、解せんな」

「あたしだって人間だって事さ。確かに褒められた人生を送ってきちゃいないよ。でも結局はあたしは人間で、一人の女だって事さ。」


事情はどうあれ、人間の社会を害する生き方をしておいて、今更人間だ等と言う主張は虫唾が走る。

所詮彼女は、どう言い訳で塗り固めようと悪でしかないのだ。


「虫のいい話だな。まさか、自分の犯した罪が全て許されるとでも思っているのか?」

「痛いところを突くねぇ」

「事実だ。精々今生きていられる幸運を天に感謝する事だな」

「あの、勇者様。もうその位でよろしいのでは。アルビダもその辺りはちゃんと認識していると思いますし」


正直ポエリがアルビダを庇った事に驚きを隠せない。

少し前までは蛇蝎のごとく嫌っていたアルビダを庇うなど、夢にも思わなかった事だ。


女性は感情を優先するという。

フリーザーたちの一件で同じ感情を共有した事で、情が移ったという事か。

まあいい、ここはポエリの顔を立てるとしよう。

それにアルビダは役に立つ。

あまり厳しく当たり、険悪な雰囲気にしてしまうのは良くないだろう。


「そうだな、少し言い過ぎた。すまなかったなアルビダ」

「気にしちゃいないさ。それよりあの二人、くっついたままで全然離れないねぇ」


アルビダが抱き合う二人を見ながら苦笑する。

そう、二人だ。

ドラゴンたちは、俺の掛けた呪いで人の身になっている。

これには少々骨が折れたが、まあ奴が約束してしまった以上必要経費だと割り切ろう。



前回、前々回と召喚時間が飛躍的に伸びてきている。

アルビダの効果もあるだろうが、奴の世界で何か大きなストレスが発生しているではと俺は睨んでいる。

このまま順調に行けば、俺が眠りにつく日も近いだろう。


その日が待ち遠しい物だ。

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