人物紹介 ―第二章 少年剣士誕生編―
登場人物紹介 少年剣士誕生編。
ご覧いただき、ありがとうございます。
今回は第2章の人物紹介編です。
第1章では生まれたばかりの赤ん坊が、徐々に
トラブルメーカーとして立派に成長……むしろ後退して行く様を見て頂きました。
そんな彼ですが、王党派貴族の中心人物である、父のコネをフル活用して王家に急接近し、王子様とその友達と仲良くなりました。
そしていよいよ学校に入り学生生活を送り始めます。
そしてここからが2章です。
彼等は同じ学校に通います。
加えて活動的な子供に育って欲しいとの、ホリアン2世の希望もあって、フィラン王子もラリーが通う剣術学校に身分を隠して通う事になりました。
ところが問題児ラリーが、このまま普通の学生生活を送るはずも無く、この親友達と共に、少しだけかもしれませんが破天荒な学生生活を繰り広げていきます。
ラリーが過酷な生活に入る前、最後のモラトリアム期間となった、少年時代前半を描くのがこの第2章となります。
―主人公
《ゲラルド・ヴィープゲスケ》
愛称はラリー。
王太子の命を受け、俄然やる気を漲らせた彼は、父親が経営を始めた魔導大学に付属する剣術学校に、イリアン、シド、そしてフィラン王子と一緒に通う事に。
その際父親の仕事である学校を国で援助、管理監督する仕事、学芸院の関係で意外な人と縁が出来る。
シルト大公に仕える貴族の女の子3人も一緒に剣を学ぶ事に。
こうして最初の剣の師であるソードマスターのボグマス・イフリタスの門下生として、聖騎士流の修業をスタートさせた。
毎朝の早朝練習にも参加し、メキメキとその腕前を上げて行く。
ところがその悪童ぶりはますます磨きがかかり、合宿練習で赴いた、バルツ剣術学校では上級生を壁につるし上げた。
やがてラリーは王都での剣術大会8歳の部で優勝を果たす。
そして彼は、ついに初恋をする。
相手は自分よりも背の高い女の子で剣友でもある、シルト大公に仕えるキンボワス伯爵家の娘ルシェル。
急速に深まっていく仲、初めての恋に夢中になるラリー。
彼はいよいよ工事が完成し、開校する事になる魔導大学の、パーティに彼女をエスコートするのだが
その日、少年時代の全てを暗転させる一大事件が、彼の未来を悪い方へと、変えてしまう……
―メインキャラクター
《イリアシド・ネリアース》
ラリーの幼馴染で愛称はシド。
彼とイリアン、フィラン王子、してラリーを含めた4人は同年代の子達(特に女子)から4馬鹿と言われる。
4馬鹿はラリーがやらかし、フィラン王子、イリアンが煽り立て、そしてシドが収める事が多い。
性格は冷静で温厚。
因みに同日剣術学校に入学したほかの剣友は、シルト大公家に仕える貴族の子である。
イフリアネ・ダマト
クラリアーナ・ワズワス
ルシェル・キンボワス
の女子3名である。
この7人はラリーと一緒に同じ魔導大学付属の剣術学校に通い、そこでソードマスターのボグマスに剣を習う事になった。
これまで本を好み内向的に暮らしていた彼は、この時はそこまで剣を好まず。
バルツ剣術学校に合宿に訪れた際、相当しごかれて潰れた。
魔導大学の開校記念のパーティーディでは、フィランおよび4馬鹿揃って偽ポンテス3号を討伐した。
またパーティの為に女子をエスコートする際には、クラリアーナ・ワズワスをエスコートしている。
《イリアン・ホーマチェット》
4馬鹿の一人で主人公の親友で幼馴染。
こちらもシド同様でそこまで剣術に入れ込んでおらず、本気で剣に取り組むラリーと温度差はある。
魔導大学の開校パーティでは、エスコートする相手が中々見つからず、焦っていた。
偽ポンテス3号を討伐した。
《イフリアネ・ダマト(カルオーン)》
愛称はリア。
シルト大公の一人娘で非常に美しい容姿の持ち主。
剣術が好きで、剣を学べるところを探していた。
因みにダマトはシルト大公領宰相の姓。
だから本名はイフリアネ・カルオーンとなる。
つまり身分を偽って、剣術学校に入学した。
ラリーとは最初こそ喧嘩をしていたが、やがて剣術に熱心なラリーと仲が良くなり、一緒に朝練習に参加する様になる。
2章の最後で、ルシェル・キンボワスと急速に仲良くなるラリーたちに対して、険しい反応を見せた。
《エウレリア・ヴィープゲスケ》
実家であるバルザック家がきな臭くなった事で、大いに悩まされることになる。
バルザック家は聖騎士流剣術の宗家の家であり、その地を濃厚に引き継いだ我が子ラリーの剣士としての成長に一喜一憂している。
しかし2章の最後で再びパパさん事、グラニールの浮気が発覚。
たまたま自分の馬車に乗り込んでいた、ラリーやペッカー、そしてポンテスを連れて実家に帰ってしまった。
《エリアーナ・ヴィープゲスケ》
相変わらずと言うか、親に隠れてファレン・アイルツと逢瀬を重ねている。
《クラリアーナ・ワズワス》:クリちゃん
イフリアネの親友の一人。
ワズワス家自体が大公家に仕える伯爵でもある。
剣の素質があまりないが、付き合いで剣友となった。
2章の最後でシドにエスコートされた。
《シリウス・ヴィープゲスケ》
グラニールから家を譲られ、ヴィープゲスケ男爵になった。
ラリーと大変仲が良く、弟思いの優しい兄。
ついに結婚に成功し、シルト大公に仕える魔導士、ルワーリア家からナファリアを迎えた。
《シルト公爵》
大公は昔ホリアン2世とアルバルヴェ王国の王位を争っていた事があり、それがため王都の間がぎくしゃくしている。
大公は自分が亡き後、娘であるイフリアネの運命に対して不安を抱いており、王に近づくきっかけを探していた。
パパさんこと、グラニール・ヴィープゲスケの大学に出資し、娘をフィラン王子と同門の剣術学校に入れたのはそれが理由である。
《ストリアム・ガスカラン》
バルザック男爵家に仕える騎士で、ソードマスター。
どこか適当な喋りや振る舞いをする。
彼の行動は、必ずどこかでバルザック家の糸につながっているものが多い。
《バックス・ペッカー》
もう完全に、ヴィープゲスケ家に居候中のラリーの兄弟。
2章からはラリーと会話もできている。
ラリーの為にバルツ剣術学校の、先輩を制裁した事件。
ベガ・アイネ・ウィーリアと言った、ラリーの鬼姉たちに拉致された、ポンテス救出事件などに関与。
加えて、エリアーナとファレンの逢瀬もしっかりと邪魔をした。
今日も今日とて熱心に仕事をしています。
《ファレン・アイルツ》
ラリーによく似て、人の家に忍び込んだりしてエリアーナと逢瀬を重ねている。
基本自信家で関白亭主肌。
ただ相当仕事をしているらしく、近々騎士になるらしい。
実は幽霊とかが超苦手……
《フィラン王子》
4馬鹿の大ボスにして、ホリアン王の次男。
これまでの極端な内向性からは、少しずつ性格が改まり始めている。
相変わらず4人で楽しくやっているが、素質はあるのに剣術に熱心に取り組んでいないと、ラリーに思われていた。
イフリアネが好きだが、そのイフリアネと急速に仲良くなるラリーと、少しだけ揉める。
ただラリーたち4馬鹿はイフリアネと、王子をくっつけようとしているので特に問題は無い。
偽ポンテスを討伐した事で、自分の剣に対して手ごたえを確認し、改めて剣術と言うものを見直そうとし始めた。
《ベガ、アイネ、ウィーリア(ヴィープゲスケ)》
ラリーやエリアーナの姉で、シリウスの妹の3つ子の姉妹。
魔導に大変造詣が深く、怪しげな作品を作るのを喜びとしている。
基本やかましく暴力的。
シリウス及びラリーにとって天敵ともいえる存在。
魔導大学開校に伴い、学長して招聘されたエニア・ダフネスと一緒に留学先である、ヴァンツェル・オストフィリア国から帰国した。
研究テーマを探していたところ、喋る猫であるポンテスに目を付け、魔導大学の研究棟に拉致。
方々に迷惑をかけた伝説の偽ポンテス4号を誕生させた。
《ベイルワース・アイルツ(ルヴィ)》
バルツ剣術学校に寄宿している、ファレンの弟。
ただこの剣術学校は、先輩が後輩に対して結構ひどいしごきをする学校で、一人泣きながら洗濯物をしていた。
そんなときこっそり侵入して、剣術学校の最上級生相手に、お礼参りに来たラリーを手伝う事に。
結果彼は墓場まで持っていく秘密を作ってしまった。
8歳の部の王都の剣術大会では、ラリーと優勝を争うほどの腕前になっている。
《ボグマス・イフリタス》
仕えていたルシナン伯爵家が没落した事で、彼は職を失う。
その時どうやら剣の師匠筋にあたる、バルザック家からの口利きもあって、グラニールが開校する魔導大学で剣術を教える事に。
魔導大学が開校する前から、先にこの剣術学校が開校しており、少数ながらもそうそうたる貴族の子供たちが通う学校の教師となった。
王子に大公の一人娘、大領の伯爵の息子に、大公に仕える伯爵の子供に、グラニールのドラ息子。
この剣術学校は徐々に、貴族の子弟のうち、ガチで剣術を学びたい子供の学校として育っていくことになる。
章の最後で王家に仕える騎士として、騎士爵復活が決まり、正式にフィラン王子の剣術の教師へと就任した。
理を重んじ、子供たちに聖騎士流の概念を熱心に教えた。
《ホリアン2世》
少しずつあの内向的な息子が変わっていくことに、満足している模様。
自身が治めるアルバルヴェの方針を2章の序盤で大きく変え、マルティ―ル同盟との南方開発の話に乗り気となった。
その為現在は海洋進出を狙っており、大学を通じてシルト大公がその計画に参加している。
自分に近い王党派貴族と、頻繁に会食。
《ポンテス》
一応この話ではアイドル的ポジションなんだろうか?
良く分からないが主人公の兄弟分である。
バルツ剣術学校先輩吊り下げ事件に関与。
ベガ、アイネ、ウィーリアといったヴィープゲスケの鬼姉妹に目を付けられ、自信をモチーフに偽ポンテス2号と4号誕生の原因となった。
また実は故郷に嫁が居る事が発覚、なのに浮気して息子を作ってしまった。
ペッカーに発覚して〆られるのを恐れた彼は、主人公に必死にお願いいして、こっそり息子をフィラン王子の飼い猫にしてもらった。
《リジェス・ワズワス》
4馬鹿を除くとラリーと最も仲の良い、後輩である。
基本二人の間に敬語は無く、好き勝手言い合う間柄。
二人でよく口パクで意見を交わしている。
クラリアーナの親戚でもある。
《ルシェル・キンボワス》:ルーシーちゃん
ラリーたち、ボグマスに学ぶことになった7人の子供たちの中では一番剣が上手かった。
だがそれも朝練に励む、練習熱心なラリーに追い抜かれていくことになる。
本人は恵まれた容姿ながらも、他の人よりも頭一つ大柄な体格故に、それをからかわれて悲しむことに。
ところがその大柄な体格は、脚フェチのラリーにとってはたまらないモノだったらしく、乗馬用のズボンを履いて現れたら、告白された。
ラリーにとっては初恋の相手であり、ファーストキスの相手でもある。
―サブキャラクター
《アームラング》
エルドマルク王国は北方の大国、マルティ―ル同盟の盟主国である。
そのエルドマルク王国から派遣された使者で、ホリアン2世に南方開発の共同開発を提案しに来た。
ホリアン2世に気に入られた。
彼との会話の中で、大国ダナバンドとエルワンダルでの戦争の話が初出する。
《エニア・ダフネス》
全くそうは見えないが御年300歳のエルフで、グラニールの師匠にあたる。
ベガ、アイネ、ウィーリアの鬼姉妹の師でもある。
今回グラニールに招聘され、アルバルヴェの魔導大学で学長になるために、鬼姉妹を連れてヴァンツェル・オストフィリア国からやってきた。
《エリオンティーヌ1世》
現在のダナバンド王国の女王、元々は先代の王ワラーン6世の后だった。
ところが存命中からワラーン6世の弟であるヴァーヌマと密通、ヴァーヌマの子を身ごもってしまう。
だがワラーン6世は乗っていた馬がモグラの穴に足を入れてしまう事で、王をその背中から落としてしまい、それによって王は事故死してしまう。
ただしこれはヴァーヌマの策謀によるもの。
その結果ワラーン6世の子供とされた、お腹の中の子供が王位を継ぐまでの間、彼女が王位についた。
ただそれを血筋から言っても、正統な王位継承権はこちらにあると、隣国のエルワンダル大公が言った事で、世界は波乱に巻き込まれていく。
多くの人の運命を巻き込む、エルワンダル戦争の遠因を作った一人。
《エリコ》
魔導大学の職員で、パパの新しい浮気相手。
《エルザ》
イフリアネのいとこでムッチャ可愛いと評判。
イリアンにエスコートされる事になった。
ルーシーが身長の事を男の子たちにとやかく言われるようになったのは、この子をかばったからである。
《エルワンダル大公》
フィロリア世界で最も豊かと言われた、エルワンダル地方を収めるエルワンダル大公国の君主。
エルワンダル大公国ヴァンツェル・オストフィリアを構成する、皇帝に仕える国の一つである。
妻が先代の王の娘であることから、自分の子供の方がエリオンティーヌよりも王位にふさわしいとして挙兵。
ところがヒルワン丘の戦いでヴァーヌマに敗れ戦死してしまう。
この事が歴史と栄光に包まれた、エルワンダル大公国滅亡へと繋がっていく。
エルワンダル戦争の真の原因を作った男。
《ガルボルム・バルザック(ルバーヌ)》
現在のバルザック家当主。
ママさん事エウレリアの兄であるが、バルザック家の庶子である為、本来なら家を継ぐはずは無かった。
ところがソードマスターになれるほどの腕前があり、それを見込んだ異母兄のドイドに可愛がられて、その養子となった。
そしてドイドから家督を譲られたのである。
この時家中は相当に揉め、この混乱を何とかする必要に駆られた。
特に兄のドイドは王家の力を借りようとして、当時アルバルヴェ王のただ一人の実子でありながら、いまいちパッとしなかった、王子時代のホリアン2世に接近した。
その為王子の腰巾着としか思われていなかった、グラニールにエウレリアの家庭教師を依頼。
その縁でホリアン王子の近くに侍る事になった。
ところがこれが競馬でいう所の、万馬券でありホリアン王子はホリアン2世として即位。
男爵でありながら王党派の重鎮として幅を利かせる事になった。
2章ではバルツ剣術学校の回で、毒殺未遂事件が起きた事が想像される。
ガルボルムはそのまま病床から動けない体になる。
《スマラグダ(第3王女)》
照りつける強い日差しの街で、花嫁衣装に身を包んだまま、王剣に貫かれて死んだ女性。
《セガンダ・ワルタン》
学術院のパパの二人の部下で老けている方。
《ナファリア・ヴィープゲスケ(ルワーリア)》
お兄様こと、シリウスの嫁さん。
主人公の義理の姉で魔導オタク。
《ファル・バルツ》
バルツ剣術学校の校長、ボグマスにとっては先輩にあたる。
学校はあえなく、ラリーのお礼参りの犠牲となった。
《フィリア・バルザック》
ガルボルムの一人娘。
《フリード・J・キンボワス》
ルーシーことルシェルのパパ。若い伯爵。
《フレド・エルワリ》
学術院のパパの二人の部下で若い方。
かつ警察に捕まった方。
《べレウス・ホーマチェット》
イリアンの父親、現在ホーマチェット伯爵。
ホリアン2世の側近の一人であり、王都大変仲が良い。
グラニールは王の子分で準家族なのに対し、彼は友人に近い関係。
《ポンテスの息子》
茶虎の長毛種。フィラン王子の元で買われることになりました。
《偽ポンテス1号・2号・3号・4号》
1号はペッカーを匿った結果、生徒募集を手伝う事になり苦行に耐える事になったポンテスの代わりにラリーが作った、石のポンテス。
2号はルーシーに贈るためにラリーが作った、スケッチをもとに鬼姉妹が作った、虹色に光る眼と「バウッバウッ!」と呻きながら歩き回るもの。
3号はルーシーへの贈り物制作に時間をかけられなくなったラリーが、大急ぎで作り、結果本人とは似ても似つかないモノになってしまった、可愛い何かの絵。
現在ルーシーの部屋を飾っている。
4号は2号からさらに翼が生え、食事をとるようになった鬼姉妹と義理の姉ナファリアの共作……いや凶作物!
ファレン王子に首を刎ねられた事により、彼に剣士としての可能性を気付かせ、彼にラリー以上の剣士になる目的を授けた。
《ワッサシク》
魔導大学の理事で、かつてホリアン王やグラニールを助けた戦士。
通称100人斬りの悪魔。
魔導大学が思いのほか上手くいきそうなことに気が付いたホリアン2世は、後で大学に王家の資産を使って増資、結果彼の出資比率が10%→8%に下落。
そこでぶちぎれたワッサシクは他の理事を連れ、殴り込みに来た。
筆記用具屋を現在運営している。
―神
《女神フィーリア》
王剣士アキュラがラリーの前の人生であることを知っている。
そしてアキュラが必死に守りたかったスマラグダと言う女性の事も……
フィーリア曰くスマラグダは間もなく復活するので、それと結ばれて自分への復讐は忘れよとの事。




