登場人物紹介
【ストーリー】
座敷童が見えない人間が大半になり、信仰さえも衰退した現代に。
座敷童いち子とほのぼのと生活する主人公松田翔は、秘密裏に設立された国家機関座敷童管理省の大臣アーサー•横山•ペンドラコと出会う。
アーサーの強制的な勧誘に流されて座敷童管理省に入省することになった松田翔は、先祖代々いち子をお世話する松田家の跡取り。
座敷童の世界と人間の世界が交差する世界は、けしてアーサー•横山•ペンドラコが憧れていた可愛い座敷童と遊んで暮らせるメルヘンな世界ではない。
世界で出会う座敷童、世界に踏み入れる人間は——
オロチに飲み込まれた正室お濃を救うために、座敷童として生きる織田信長。
いち子との出会いで座敷童の世界に足を踏み入れた井上杏奈。
喜怒哀楽溢れる波乱万丈な座敷童の世界に変革を起こすのは誰でもない。全ての座敷童、全ての人間。
近畿編では、座敷童の世界の問題。
東北編では、座敷童デジタル化計画の必要性。
中部編では、座敷童デジタル化計画が一部発揮され、座敷童の問題を解消していく。
そして、次編は——
「八童、全員集合じゃ」
とうとう、【神童】が動く。
【登場人物紹介】
『人間サイド』と『座敷童サイド』に分けて紹介していきます。
『人間サイド』
【松田翔】
本作の主人公。生まれつきの白髪天パと目つきの悪さで先輩ヤンキーに目を付けられる一五歳の高校生兼公務員。
性格は正義感溢れた主人公とは逆で、回りに起こる問題を第三者として客観視する傾向がある。しかし、客観視しているから見える問題解決への道がある、というように裏方として手助けしていく。
【アーサー•横山•ペンドラコ】
座敷童研究家であり座敷童管理省の大臣。幼少期に座敷童の話を聞いて以来、座敷童の魅力に取り込まれ、自費で日本に来ていたアイルランド人。
座敷童を想う一途な行動力と発言が多々あり、変人扱いされている。(アーサーの過去話は本編で冗長した)
本編では語られていないが、アーサーは美容室に行く度に「髪型は座敷童のような黒髪おかっぱ頭」と注文するのだが、彼女の美貌に恐れる美容師にはプラチナブロンドを黒に染める事はできず、ハサミも横に真っ直ぐ入れる事もできなく、ナチュラルフェアリーボブにする。クレーム防止にカットの練習するマネキンをおかっぱ頭にしてアーサーにプレゼントしたり、カットモデルとして料金を無料にしている。
客としては美容師泣かせのアーサーだが、その美貌は本人の気づかないところで美容室の売り上げに多大な貢献をしている。そのため美容室では、美容師総出で新たなおかっぱ頭をマネキンで創り出し、アーサーを繋ぎ止めている。
【井上杏奈】
黒縁眼鏡と華奢な体躯なため一見すると文系少女だが、幼少期から薙刀術を学び、日本百名山登頂を目指して現在は北海道の山を残すだけになるため、文系と体育会系の両面がある。
小学校の時には大学までの勉強を終わらせた事で文武両道の天才と言われる。それを期に、本人は望んでいない過剰評価を受けるようになり、まともな友人関係を築けなく、幼少期から一人遊び一人勉強に勤しんでいた。
性格は、協調性がないため相手を表面的なデータで判断する傾向がある。人間の裏側、揺れ動く心情などはデータにないため、度々杏奈の理解ができない部分から計算外れな事が起こる。
【井上文枝】
頭頂部にお団子を作る日本の古き良きおばあちゃん。井上杏奈の祖母。
全国の座敷童に好かれ『井上文枝がその土地にいる時は座敷童同士の喧嘩は禁止』という法律まである。
慈愛の神様という噂もあり、第三形態のオロチを圧倒する強さもあるのだが、その未知な力は本編では語られていない。
松田翔やいち子が毎日通う文枝の屋敷には座敷童しずかが常駐している。
【梅田達也】
御三家の一家梅田家の跡取りであり座敷童管理省特務員。茶髪の優男でチャラさもあり第一印象は悪い。悪知恵者で、真実をねじ曲げるために証拠まで作る狡猾さもある。
しかし、人間関係を作るのに長けている面もあり、細かな気遣いと気楽な雰囲気から反面教師にはなっても憎みきれない。
東大寺でのオロチ戦を終えた後、四国八十八ヶ所巡礼で心を清めたのだが本人以外はどこが変わったのかわからない。
【竹田小夜】『東北編から登場』
御三家の一家竹田家の跡取り。服装はゴシックロリータ。言語は南部弁。一五歳なのだが身長は一三◯センチと低く、容姿の可愛さもあり座敷童に間違われるが人間。
短気に見られがちな小夜だが、遠慮して縮こまる方の人見知りではなく、遠慮して縮こまるのを強がり、恥ずかしいのを隠すために虚勢を張っているだけ。短気を起こしているのではなく、強く主張するように南部弁で話すのもあり短気だと誤解される。
小夜との会話は通訳の座敷童巴や南部弁がわかる座敷童がいないと皆無。南部弁の通訳ソフトもエラーを表示する。
小夜は東北編の行間で楽しめます。
御三家
【松田家当主】
翔の母親。近畿編、東北編で名前は出るが登場していない。アーサー曰く当主としてのオーラがないと語る。
【竹田家当主】
小夜の父親。本編には名前しか登場していないが、翔曰く御三家当主の中で一番話が通じると語る。
【梅田家当主】
達也の父親。本編には名前しか登場していないが、厳格な人間で座敷童や小夜に恐れられる反面、梅川梓や座敷童管理省特務員の大人達には信頼されている。
座敷童管理省【特務員】
現在、東北編まででは二◯人いる内の二人しか名前が出ていません。増えるたびに紹介していきます。
【加納真一】
登場時は体格の良い特務員として描写され、近畿編の時は中年メタボだったのが東北編(一ヶ月後)にはボディービルダーなみのマッチョになる。
元々は広告会社で勤務していたのだが、とある理由から座敷童管理省特務員としての道を歩む。その理由は東北編で明らかに……
【梅川梓】『東北編から登場』
代々梅田家の後見人を務める梅川家の娘。才色兼備で一歩下がっている姿は有能な美人秘書。本編では詳しく語られていないが、梅田達也の監視役として座敷童管理省に在籍している。
『座敷童サイド』
【いち子】
本作の主人公。おかっぱ頭に桃色の小袖、朱色のちゃんちゃんこと下駄、王道の座敷童像そのままの座敷童。首からぶら下げる大きな御守りには『大盤振舞』と刺繍されているが、いち子の御利益を示したものかは謎である。(作者的にはショートおかっぱをイメージしていち子を書いてます)
性格は人懐っこく食いしん坊、お菓子をあげると「感謝じゃ」と言ってモグモグと口の中に詰め込みプニプニほっぺたが膨らむ。
食べたい時に食べたいお菓子がないと忽ち真っ赤になり、飛行機を墜落させる勢いに怒るわがままな面もある。
松田翔との二人主人公なのだが『食う•寝る•遊ぶ』のスタイルはブレる事がなく、オロチ戦という危険な時でも自由奔放に遊び回りる。
そんないち子だが、座敷童の世界では八地方を護る八人の座敷童『八童』の一人であり、不動の序列一番。【神童いち子】と呼ばれ、本編で詳しく語られてはいないが、八岐大蛇に酒を飲まし、八当分に切り分けてオロチにした逸話がある。
【しずか】【八重】
井上文枝の屋敷に常駐する座敷童。姫カットで直垂を着た姿は白拍子。普段は幼児の姿だがオロチと闘う時は八頭身の絶世の美女へと変貌する。
静御前のモデルになった座敷童なのだが、幼児姿の時は性格の悪さが際立ち、暴露話をしては周囲をドン引きさせる。得意の変顔は絶世の美女を約束された可愛い顔立ちを骨格ごと変形させる。性格の悪い悪戯をする悪幼女と風を操る絶世の美女とのギャップがある。そんなしずかだが、座敷童の世界では近畿地方の八童であり、序列は二番。
幼児の時は【しずか】で絶世の美女の時は【八重】? という質問を度々いただきますが、【しずか】は八童の役割を一旦退いた平安時代後期鎌倉時代から名乗っているだけで【八重】が本名です。
作者としては『幼児の時はしずか』、『絶世の美女の時は静』、本編ではまだ描写してませんが『大人の時は八重』と分けています。
【巴】【?】『東北編から登場』
竹田家に常駐する座敷童。長いポニーテールにセーラー服。常に無表情で威圧感があり、座敷童らしい一面は無い。
いち子やしずかと同じ八童で序列は三番。なのだが、災害時にメルトダウンを遅らせるために力を使い過ぎた結果、災害後に八童としての力を失う。
能力が失ったのではなく、八童としての力が失っただけなので微力なら能力を使える。鱗の枚数制限は不明だが扱えるため、八童を引退する必要は無いと言われているのだが彼女の中では引退する理由には十分なようだ。いや、引退する理由は別にある。
本名は【?】です。本編ではまだ語られてませんが『しずか、静、八重』と同じく、『ともえ、巴、?』というイメージで書いてます。
【八慶】【武蔵坊弁慶】
スキンヘッドで常に目を瞑り、褐色な肌に褌一丁。座敷童の中でも人間に気を使い、人間寄りな考えを持つ座敷童らしくない座敷童。しずかが不在の間、近畿地方の八童代行になる実力者。
武蔵坊弁慶のモデルになった座敷童。
【八太】【源義経】
八慶の双子の弟。見た目は同じだが、常に目を瞑った八慶とは違い、八太は力強く目を開いている。性格もやんちゃな座敷童を絵に描いた悪ガキ。
両極端な双子の兄弟だが、アーサーに対してだけはとある事情から八太も自分なりに気を使っている。
【吉法師】
人間だった時の名前は織田信長。座敷童でもある正室お濃がオロチに食われ、一縷の希望を胸に自分も座敷童になる。その結果は【近畿奈良県東大寺編】でよろしくお願いします。
【龍馬】
人間だった時は坂本龍馬。とある理由で生まれ付きオロチの加護がある。本編ではオロチの加護がどのようなモノかは語られていない。が胎児だった時に、食べたら絶大な力を得られる変わりに即日には死んでしまうオロチの鱗を食べた母親の体内で鱗の毒を食べていた、という推測がある。
吉法師と同じく人間から座敷童になった龍馬だが、偉人としてのオーラはなく、肝心な事や時に失敗(?)するため杏奈の偉人ランキングでは着々と下降している。
【お濃】
梅田家の先祖。平安時代後期、鎌倉時代に御三家の世話役三人で酒盛りをしている最中に、一発芸のため座敷童になる。その後、座敷童でありながら戦国時代に織田信長の正室になり、東大寺大仏池から蘇ったオロチに飲み込まれる。
【さと】【郷御前】
八太の妻であり一児の母。天真爛漫で変な日本語を使い、本人には自覚はないのだが会話が噛み合わない。
登場時は小学生ぐらいの姿で忍者コスプレをしていたが、普段は小学生ぐらいの姿で着物や浴衣や巫女などなど。コスプレ好きというわけではなく、和装を好み、遊ぶ状況により服装を変える。たまに現代風の建築業者みたいにヘルメットを被ってタスキを肩から下げて抗議するが、珍しいモノを見れば影響も受けてしまう性格からのモノだ。
見た目は、おっとりした表情にロングヘア、毛先一◯センチの位置をリボンで結ぶ髪型など、平安時代は常盤御前の家に常駐していたため貴族女性の影響が強い。
源義経の正室郷御前のモデルになった座敷童。
【かぼちゃ(仮)】【弥生(仮)】
八太とさとの間に産まれた女児。名前をかぼちゃと弥生どちらにするかで八太とさとはもめているのだが、本人はかぼちゃが気に入っている。
頭頂部に頭髪を集めて花火を咲かせたように縛っているのだが、簡単なイメージはパインアップルの葉みたいな髪型。性格はさとよりも八太に似ているため反抗的。