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デスゲームを楽しむために  作者: すずひら
session1 緑の従者
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008 成長

GM「あなたはラピッドラビットを狩ることができる実力を手に入れました。もしあなたが望むならその力でストーリークエストを」

ミオ「望みません」

GM「」

 

 まだまだお腹が空いているというジェード君のためにわたし達はラピッドラビット狩りを続けることにした。もともと宿に泊まるお金が欲しくて来たんだから、これはわたしの目的とも合ってる。一石二鳥はいい言葉。欲を言うなら無石二鳥とかになってくれればもっといいんだけど。

 まぁ、さっきのラピッドラビットが落としたお金は3Gだったから一晩の宿代50Gを稼ぐには20匹近く倒さないといけない。うう、めんどくさい。今更ながらにゲームの世界でお金の大切さが身に染みる……。


 といっても狩り自体はとても楽だ。わたしは獲物を見つけたら弓を引くだけでいい。あとは飛んでったジェード君が勝手に倒してくれる。現実みたいに手が痛くなったりもしないし。きっと筋肉痛とかもないんだろう。だいたい森の中を歩き回ってるのにほとんど疲れないし。

 そして今はもう100匹以上を倒している。

 さてこれで結構稼いだと思いたいけど、食事代も考えると3日分がせいぜいってところなんだよなぁ。あ、ドロップした【ラピッドラビットの肉】と【ラピッドラビットの皮】を売ればお金になるかも。街に帰ったら売ってみよう。

 

 「そろそろ暗くなってきたし帰ろうかー、ジェード君」

 

 朝に宿を出たはずなのにもう日暮れ。まぁ無駄な一日ではなかったかな。ジェード君とも会えたし。だいたい現実世界じゃ深夜帰り早朝出勤とかざらだった。このくらいじゃ特に疲れはしない。

 わたしのスキルもだいぶレベルアップしたなぁ。わたし自身のレベルは経験値をジェード君にあげたせいで上がってないけど。


 キャラネーム:ミオ (レベル1)

 種族:人間 

 職業:狩人×魔物使い

 HP:15 MP:0 STR:10 POW:10 VIT:10 DEX:10 AGI:10 LUC:10(+34)

 スキル:狩人の心得 (レベル5) 弓術 (レベル5) 探索術 (レベル3)

     魔物使いの心得 (レベル6)  隷属の調べ (レベル2) 戦慄の調べ (レベル1) 

     楽器演奏 (レベル9)


 そういえばジェード君はまだレベル1なのかな。触れればステータスが見れるんだっけ?


 個体名:ジェード (レベル1:レベルアップ可能) 

 状態:正常、隷属・契約 (主人:プレイヤー“ミオ”)

 種族:粘性生物スライム

 HP:10 MP:10 STR:1 POW:1 VIT:1 DEX:1 AGI:1 LUC:1(+34)

 スキル:吸収 (レベル12)

     変形 (レベル12)


 お、スキルのレベルが上がってる。しかも12って結構すごいね。……ん、レベルアップ可能ってこれなんだろ?

 仮想のメニューからレベルアップボタンを押すと説明が表示された。


 《あなたは仲間の魔物に経験値を与えることに成功しました。しかし魔物は突然変異種以外、自らの力でレベルを上げることはできません。あなたが仲間を強くしたいと考えるならば貯蔵された経験値を消費してレベルを上げることができるでしょう》


 ああ、なるほど。魔物は勝手にレベルアップしないで経験値を貯蔵するようになってるんだ。で、主人たるわたしが貯めたポイントを使って自由にレベルアップができると。たしかにすでに貯蔵経験値は20000を超えてる。

 うわぁめんどくさいシステム。いちいちわたしがレベルアップしないといけないってこと?

 むー、こういうシステムだしなぁ、仕方ないかぁ。システムに文句言ってもしょうがないよね。とりあえずレベルアップをぽちっと。


 《システムメッセージ:個体名“ジェード”のレベルアップに成功しました。レベル1→15になりました》

 

 おお、すごい。いっきに私のレベルの15倍まで成長しちゃったか。我が弟君が40日かけてレベル15になったことを考えると、魔物のレベルアップは早いのかな。まぁジェード君が強くなるのはいいいことだよね。

 わたしがうんうんうなずいていると足元に違和感を感じた。これはジェード君の腕(触手)?

 ん……なんかいやな感じ。


おや、ジェード君の様子が……?


次回、1章クライマックス!

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