紅の火は絶望の闇に光を灯す
久々の更新です!
「できたか?」
黒いコートを着た男が整備員に話しかける
「えぇ・・・これならACのSPに劣らないでしょう・・・」
「ふむ・・・」
男が機体を見上げた
機体の色はダークブルーだ
「っで?名前は?」
「はい・・・RCS−072アトランティス」
「アトランティス・・・か・・・」
「おかしい・・・・」
ラトルは一人、部屋の片隅で考え込んでいる
(あの黒い光・・・変な違和感を感じる・・・)
「ラトル?」
ユミルが部屋の扉を静かに開けて入ってきた
「ソルイドさんが呼んでるけど?」
「え?あ、はい
すぐ行きます」
立ち上がった目の前にユミルの顔があった
「ねぇ・・・何か悩んでる?」
「え?いや・・・そんなことは・・」
「もしかして・・・ユミ姉のこと・・・」
「あ、あの・・・えと・・・その・・・なんていったらいいか・・・」
「と、とりあえず1ソルイドさんが呼んでるから!
それだけ!!」
急にユミルは声を張った
「はい、行って来ます」
ラトルは慌てて部屋を出た
「来てくれたか」
「はい、ボクを呼んでいると云われたので」
「そうか・・・他の奴は呼んでからかなり時間がたたないと来ないからなぁ・・・」
ソルイドが呆れたものいいで云った
「さて、君に少し頼みたいことがあるのだが」
「なんでしょうか?」
ソルイドは部屋に掛けてある地図を指差した
「この場所
この場所はよく空房層が出る地域なんだが
実はここには大量のエネルギー物質があるらしい」
「それをとってくるんですか?」
「いや・・・このエネルギー物質を破壊してほしい
しかし、SPではここを破壊するにはいたらない」
「そこでコレを使うんです」
奥の部屋からミドルが出てきた
手に何かの黒い箱を持っている
「これはパトリオットにも取り付ける予定の爆弾です
これを数個用意しています
コレを手作業でエネルギー物質に取り付け・・・・爆破します」
ここはどうやら本当に未知の土地らしい
緑が一面に広がっている
「ラトル君」
「はい?なんでしょうか?」
ミドルが銃を手渡した
「ここはアトミックの偵兵機がいくつも通ります
これは護身用です
反動の少ない銃ですので、君でも扱えるはずです」
「あ、はい・・・ありがとうございます」
黒い光がいくつも現れる
ラトルはそれを予知し
スイスイ奥地へと進んだ
その先に紫に光る球体があった
「これですね・・・」
ミドルが爆弾を設置する
「コレでよし・・・さぁ、長居は無用です
帰りましょう」
「はい・・・」
振り向いたその瞬間
一発の銃弾が飛んできた
「ラトル君!!伏せて!!」
云われるがままに伏せる
すると、さっき頭があった場所に銃弾が飛んできた
「スナイパー・・・いや違う・・・この距離で撃ってくるのは・・・
SP!?」
「え!!?
あのガンボーイとか云うやつですか!?」
「いえ・・・あれは狙撃なんてできませんよ・・・
あれは・・・ACS−232アクエリアス」
正確な銃弾は次々に飛んでくる
風を切る音が耳に響く
しかし、命中はしない
「どうやら角度的に無理があるようですね・・・」
『ち・・・当たらない』
アクエリアスのパイロットがグチをこぼす
『『いいか?絶対に逃がすなよ』』
『ここじゃあ無理だ』
『『いいか!絶対に・・・ん?この反応は・・・SPか?』』
『何?』
アクエリアスが立ち上がる
「ん?様子が変ですね・・・」
ミドルが小型レーダーを取り出す
「何かがこっちにきます・・・・」
「え?応援ですか?」
「いや・・・それならアクエリアスは立たないでしょう・・・」
「じゃあパトリオットを誰かが操縦しているのでは?」
ミドルは首を振った
「いや・・アレはまだ整備中です・・・このスピードは・・・
多分、コールですね・・・」
「コール?」
「味方ですよ」
『アクエリアス補足!!
どこまでやっていいんだ?』
『『深追いはしなくていいぞ!
二人の安全確保が最優先だ!』』
『おっけーい!!いくぜぇぇぇぇ!!!』
赤い機体がスピードを上げた
『ち!ファイヤストームだ!!
撤退する!』
アクエリアスは戦闘モードを終了し
その場から立ち去った
『おいおい!せっかくの復活祝いにそりゃないぜ!』
「ん、なんでdすか?あの機体は・・・」
「あぁ・・・あれは、まぁ・・・・対SP用の機体ですよ
赤い機体が近づいてくる
赤い機体のハッチが開き
中から明らかに遊び人といったかんじの男が出てくる
「よ1お二人さん!!迎えに来たぜ!」
LBS−059ファイヤストーム2プロミネンス
反乱軍が作り上げた最初のサイバーポッドの強化版
メイン武器に高火力キャノンを取り付け
サブ武器に中距離キャノン砲を取り付けた対SP用機体である