サンタクロースの悪夢再び
『今年もクリスマスがやってきたぞい。今年は仕事をしないとな』
「そうですね」
『それにしても3年前は大変だったな。』
「お互いに何とか逃げきれてよかったですね。」
『あのジジイどこまでも追いかけてきやがって』
「逃げ切ったのが今年の元旦でしたからね」
『おかげで去年は仕事ができなかったからな。』
「今年は去年の分も頑張りましょう!」
『そうだな。』
『という訳で、ジングルベール ジングルベール 鈴が鳴る 今日は楽しいクリスマス』
『やっぱりクリスマスと言ったらこれじゃろ』
そして、一件目の家・・・
「着きましたね。」
『そうじゃな』
「どうやって入ります?」
『どうしようかのう・・・』
「サンタさん見てください」
『どうした?』
「こんなところに看板があります。」
[サンタ専用の出入り口はこちら]
『なんと親切な家じゃ』
「でも、怪しくないですか?」
『心配するな。多分大丈夫じゃろう』
「その根拠は?」
『ない!!とにかく行くぞ』
そして、サンタとトナカイは、看板の案内を頼りに家の中に・・・
ガチャッ
家の中に入るとそこに居たのは・・・・・・
ムキムキのジジイだった
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『さて、帰るか・・・』
「そうですね・・・」
〔わしが逃がすと思うか?〕
『思わない』
「でも、私たちは・・・」
『逃げる!!』
〔どうやって?言っておくが逃げ道はないぞ〕
『えっ?』
入ってきた入口をみると閉じられていた。
その扉はとても頑丈そうだった・・・
『トナカイよ、他に出口を探すぞ』
「はい!」
『何としてもここ脱出するのじゃ』
5分後・・・
『見つからんかった』
「こっちもです」
〔そろそろ諦めるんじゃな〕
『いやじゃ』
「いやです」
〔どう頑張ってもお前たちはここから逃げられない〕
「なぜです?」
〔此処はお前たちのために作った特別な部屋だからな〕
そして、3年ぶりにサンタクロースとトナカイの悲鳴が聖夜に響き渡るのであった。