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吸血執事と懐中時計  作者: 王星遥
東方編
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最終決戦

 影の弾丸が鬼を数体撃ち抜き、紙へと戻った。

「『舞え、風、漂え、羽。【風羽斬風演舞】』」

 紅子の羽が舞い、数体の鬼を完全に包み黒く染めた。

「『滅!』」

 羽に包まれた鬼が一瞬にして消滅した。

「『俺っちも! おぉおおおおん!』」

『・・・!』

 遠吠えと同時に、佐助が鬼に飛びついた。

「『俺っちは送り犬の長だ! どんな犬でも・・・俺っちの一声で!』」

「ワォオオオオンン」

「ガルルルルァアァ」

「『行け!』」

 街中から集まった野良犬が、佐助の下へ集まって行った。

「『食い散らかすぜ!』」

 佐助の我武者羅な攻撃で、佐助の周囲の鬼が倒れた。

「『犬が集まれば、俺っちの妖力も上がるのさ! まだ暴れ足りないぜ』」

「【15】! さあ、怒りの炎で全てを焼き尽くせ!」

 アリスの手元のカードから現れた、童話に出てくる悪魔のような姿の怪物が口から火を吹き周囲の鬼を焼き尽くした。

「まあ、こんなものか」

「・・・」

 テレサは右腕を撫でた。

「・・・魔界で出会った魔獣に比べれば、テレサの友達と比べれば、この程度!」

 龍の様な角が生えた右腕をテレサが振るうと、雷が撒き散らされ鬼を薙ぎ倒した。

「終わり!」

「あーあ、めんどくさいなぁ。もう魔力もすっからかんなのに」

 アスモは愚痴りながら周りを見渡した。

「君たちが皆可愛い女の子ならいいんだけどね!」

 アスモの手の平から溢れるように毒液が撒かれた。鬼の体に付くと同時に、鬼の体は溶けて消えた。

「あー、もう戦えない。もう毒どころか弱音以外なにも出ない」

「さてと・・・まだ居るのね」

 アニマはポツリと呟いた。これだけ倒したにもかかわらず、数が減っているように見えなかった。

「どうしましょう・・・」

「どうするも、倒すしかない・・・」

 その時、なゆたが全員の前に踊りでた。

「『ばっ・・・なゆた!』」

 アリスが叫ぶが早いか、なゆたが振り上げた手に雷が落ちた。

「え・・・?」

「『【リュウノコウベ】】』」

 激しい閃光の中で、鬼の短い呻き声だけが聞こえた。

「まぶし・・・」

「何が、起きてるの?」

「『この、力は・・・』」

 閃光が消えると、鬼の半数が消滅していた。と同時に、倒れかけるなゆたの姿がアリスの視界に入った。

「なゆた・・・っ!」

 急いでアリスが抱え、地面に座らせた。

「『あんた、一体何を!?』」

「『分からない。でも、なんだか懐かしい・・・』」

「『懐かしい? それはどういう・・・!』」

 油断した二人に、鬼が腕を振り上げていた。

「しまった・・・!」

 アリスがなゆたを強く抱いて目を瞑ったその瞬間。

「『折角国中走りまわったってのに、仕事は無駄になるし、別の仕事は任されるし散々だ・・・ねぇ!』」

 鬼の拳が、粉々に砕かれた。同時に別の鬼も、突然アリスたちの横をすり抜けた何者かによって倒されていった。

「え・・・?」

「『参ったなんてものじゃないぜ。起きてみれば記憶が違ってるとか』」

「『まあ、午里、いや・・・本名は瓦か。君との連携なら、忘れてない』」

「『遅れた! って言っても、ちゃんと大仕事はしたんだ。寧ろ褒めて欲しいくらい』」

 現れた三人の姿を見て、佐助が叫んだ。

「『が、亥威に、午里に、申竹!?』」

「『私の本名は【笹塚紫ささづか ゆかりだ。覚えておきな』」

「『俺は【茶谷瓦ちゃたに わたるだ』」

「『・・・【下河青葉しもかわ あおば】』」

「『わ、瓦達も記憶が・・・?』」

「『そうさ。全く、良いように卯鷺に使われてただけとはね』」

「『おかげで私たちは侵略者扱いさ』」

「『・・・』」

 そこに、新しく鬼の大群が再び現れた。

「『此処に来るまでの間にも何体も倒してきた。増え方が尋常じゃない』」

「『とにかく、倒すしか無い』」

 その場に居た全員が、再び戦闘態勢をとった。






「ここだ!」

 子子丸が叫ぶと同時に、アリオスが空き家のドアを蹴破った。

「『来たか・・・屑共め!』」

「『卯鷺・・・お前だけは斬らない時が済まない』」

「『俺も、この国を此処まで危険に晒したのは許せねえな。怪我人はいれど、死者が居ないのは幸いだが』」

「『好きなだけ言っていろ! 私は・・・この国を支配して、第二の【日の出ずる国】を作るんだ!』」

 卯鷺は小刀を突きつけていた女を投げ捨て、上着を脱いだ。

「『私がただの弱っちい兎と思うなよ。百二十年前、国を支配した大兎の末裔であるこの私を!』」

 兎が振るった手から黒い衝撃波が放たれ、類達は外に放り出された。

「『邪魔をするなら、死! あるのみ!』」

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