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吸血執事と懐中時計  作者: 王星遥
東方編
60/67

進撃と殲滅

「いやぁ、君とまた会えるとは嬉しいな」

「近寄るな! 変態!」

「へんた・・・!?」

「アスモ、お前少し黙れ」

「非道いな、マモーネ。これでも、先刻まで戦ってたんだよ(勝てなかったけど)」

「アリオス、お前テレサに戦わせて自分だけ楽したりしてないよな」

「してねぇよ。世話焼き姉貴」

「うるせえ、バカ弟」

「お二人とも、喧嘩は良いですけど、後に」

「『あれ、酉居・・・?』」

「『本名は、紅子。貴方も、記憶が、戻ったの』」

「『うん。卯鷺が悪いやつだってのはよく分かったよ』」

「『なゆた、お前は下がっていろ』」

「『どうして? 父上の敵を・・・』」

「『お前じゃ相手にならん。あいつ、のらりくらりしてるようで強い呪術の持ち主だ』」

「『・・・』」

「類、魔力は・・・?」

「まだ少し、残っています。しかし、僕の体は魔力を溜め込めません。常に放出しています」

「・・・私の魔力が渡せれば良いのに」

「大丈夫です。・・・! あれは、お嬢様!?」

 類達の前に、鬼の大群のすぐ傍で日傘を差して佇むアニマが居た。

「あら、類、それに神菜子じゃない」

「お嬢様は、前からここに?」

「ええ。ベルゼも先刻別れたけど、会った?」

「いえ」

「そう。別の道を通ったのね。で、この状況をどうする?」

 大群を成す鬼は、此処がキョロキョロと周りを見渡すだけで、類達を見ても何も行動を起こさなかった。

「『・・・寅の鬼か。あいつはまだ未熟だ。こんなに召喚しても、指示を出しきれないだろう。それに、一体一体への妖気が少ない。相当無茶な召喚をしてるな』」

「『千雨、私も父上が陰陽師だったから分かる。この鬼の召喚者は、望んでいない。この鬼を召喚すること』」

「・・・類、この奥に居るんでしょ? 敵の総大将」

「はい」

「さて、私は此処で好き勝手に演奏させてもらうわ。類、神菜子、貴方達は奥に進みなさい」

「承知しました」

「なら、僕も此処に残るとするかな。このまま付いて行けば、君に殺されかねない」

「あんたが原因でしょ。変態医者!」

「俺は付いて行こう。此処に残るよりは、手応えが有りそうだ」

「では、マモーネも僕達と」

「・・・俺も行くぞ」

「え?」

「俺は灰坂千雨。十二支罪国組の一人だ。俺は少し、この先に居る奴に用があるんだ。勝手についていくぜ」

「分かりました」

「アリス、なゆたを頼む」

「了解。大丈夫、心配しないで」

「『私は、ここで、鬼の、駆除を、する。妖気は、一般の、人間には、毒。この国の、住民の、ためにも、速やかに、除去する』」

「『俺っちも、暴れ足りないんだ。先刻はすぐにやられたけど、鬼くらいすぐにぐちゃぐちゃにしてやるよ!』」

 その様子を見て、アリオスは大剣を持ちなおしてテレサの頭を撫でた。

「お前は此処に残って鬼を駆逐しろ。俺は、一仕事行ってくる」

「承知しました。御主人様」

 そうして、類たちは二手に別れた。

「行きましょう」

「うん」

「了解だ」

「俺は、好きにやらせてもらう」

「さて、鬼が全滅するのとどっちが早いかね」

 五人は、鬼を通り抜けようと走りだした。大群ではあるが、動かない鬼の間を通るのは想像よりも楽だった。

「『鬼は、基本的に、攻撃してきた、者に、反撃する』」

「『どうでもいいね! 俺っちが全部壊してやる!』」

「テレサ、アリオスに代わって戦闘を許可するわ」

「いつでも、戦えますよ」

「『なゆた、貴女は安全な場所に』」

「『あ、はい』」

「さてと、アニマ嬢。あとで、少しお話があるのですが?」

「ナンパならよそでやりなさい」

「いえ、先日の話の続きです。まあ、この鬼を片付けた後で」

「さあ、行くわよ! 永遠に忘れられぬ不協和音を味わうがいい。【ナイトメアディソナンス・ソロ】!」

 アニマの先制攻撃で、全員が動き始めた。

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