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吸血執事と懐中時計  作者: 王星遥
東方編
59/67

集結

「『つまり、私は貴女と戦い、敗れた』」

「『はい』」

 辰蒔は、顔を蒼白にした。

「『名折れだ・・・私の歴史に傷がついた・・・』」

「『あ、いえ、その・・・』」

 レヴィはあたふたとフォローしていた。

「『そ、そうです。思い出しました。能力、返しておきますね』」

「『能力?』」

 レヴィは胸のあたりを中指でつついた。すると、レヴィの胸から緑色の小さな丸い光が飛び出した。

「『妬ましき才能よ。あるべき主のもとへ返れ』」

 すると、光は辰蒔へとは向かわず、空へと飛んでいった。

「『え・・・!?』」

「『なんですか、あれは』」

「『え、あれは、貴方の能力・・・戦闘中には呪術と呼んでいましたよね?』」

「『呪術? 私は呪術など扱えませんよ?』」

「『え? でも、雷をバチバチッって・・・』」

「『出来ませんよ。少しずつ先刻の光景を思い出してますが、私は今まであんなこと出来たことがありませんよ』」

「『じゃあ、あれは一体・・・?』」

 レヴィは空を見上げ、既に飛び去った光の行方を考えた。






「はぁ、疲れたわ」

 珂礼は、疲労の色を全く浮かべず、感情を込めずに呟いた。

「この呪術は、細かい標的の絞り込みができないから、忘れたことが多い人には関係なくても当たってしまうかもね」

「でも、お目当ての奴らには当てられたんでしょ?」

「十中八九ね。それにしても、この国の文化は興味深いわ。図々しいとは思うけど、なにかこの国の本とかはないかしら」

「本か・・・ベールなら持ってそうだけど、知らない間にどっか行ったしな」

「あの髪の長い子かしら?」

「そう」

「あの・・・」

「あ、えーと、リナリア!」

「そうです。お客さんに、紅茶をと思って・・・あ、サタニットさんの分も」

「ああ、ありがとう」

「どうぞ」

「どうも。この国の茶は赤いのね。私の国とは違うわ」

「珂礼さんの国ではどんなお茶が?」

「茶色い透明なものや、緑の透明なもの、緑色の物などがある」

「緑・・・」

「さて、いただきます」

 二人は、立ったままお茶を飲んだ。

「・・・一体これは、何の茶だ?」

「ダージリン・・・ですけど」

「飲んだことのない味がするんだが」

「え・・・」

「独特の味ね。独創的とでも言うのかしら」

「・・・」






「『この近くに、卯鷺が居ます』」

「『ありがとうございます。園咲さん』」

「ここら辺か。明ちゃんも来てくれればよかったんだけど」

「『此処だよ此処! おれっちは鼻が利くんだ』」

「『よし、ありがとよ』」

「この先の空き家の地下に、あの悪戯兎は潜んでいる」

「よしきた!」

 そして、誰もがお互いの顔を見合わせた。

 ミレディアの同じ場所に、類、神菜子、紅子、マモーネ、アスモ、佐助、アリオス、テレサ、千雨、なゆた、アリスが集結した。

「あれ、皆さんお揃いで?」

「・・・みたいだな」

「まあ、目的はみんな一緒だろ」

「だろうな」

 全員が、我先にと千雨の指示に従って、卯鷺の潜む空き家へと向かった。






「さすがに・・・これは」

 アニマは狼から降りて驚愕していた。

 空き家へと続く道には、鬼が溢れかえっていた。

「『此処へは誰もたどり着きやしない』」

 卯鷺は、悪しく微笑んだ。

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