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吸血執事と懐中時計  作者: 王星遥
東方編
36/67

妖猫寺

「て、テレサさん! それなんですか・・・?」

「ネクロマンドラ、枯れた後に残る多量の粉は傷を瞬時に癒す効果があります」

「そうじゃなくって・・・」

 テレサの腕のネクロマンドラは、みるみるうちに枯れていった。形は人のような姿で、枯れるにつれて老婆のような姿に変化していった。

「ほっ」

 テレサが腕を振ると、ネクロマンドラは霧のように分散し、少女に降り注いだ。

「さて、運びましょうか。きっと運んでいる間に、外傷は消えるでしょう」

「は、はい」

 神菜子は、テレサへの質問を後回しにして少女を運んだ。






「どういうこと。なんで私達が貴方達の味方をしないといけないのよ」

「それをこれから説明する。あんたらはうちの会社内で能力者がどの程度占めていると思う?」

「さあ?」

「分かりません」

「事務の社員は、普通の人間が多い。だが、戦闘員は全員能力者で、全体の割合は1:9くらいで能力者が多い。だが、能力者の中にも戦闘に向かない者、訓練が完了していなくて戦闘するには未熟なものが多数だ」

「で?」

「そこで、あんたら二人に目をつけた。あんたら、一目見ただけじゃ戦闘には向かなそうだけどな、俺には見えるんだよ。あんたらがどれほどの実力者かな」

「・・・」

「ただとは言わない。社員よりも多めの報酬を払う。だから、うちに協力してくれないか?」

 アリオスの問いに、アニマはアリオスの目の前で凄んだ。

「お断りよ!」

「!?」

「僕もお嬢様と同じ答えです」

「何故だ?」

「面白くないからよ。私が欲しいのはお金じゃないの」

「・・・なんだ?」

「楽しく、自由に、ハッピーエンドよ!」

「・・・?」

「お嬢様は、誰かの下につくのは嫌いなんですよ。形だけでも」

「そうか。それは残念。なら俺は諦める」

「そうですか」

「だが、バーベキューは参加するだろ?」

「もちろん」

 その時だった。

「お嬢様!」

「御主人様!」

 テレサと神菜子が、滑りこむように会場に入ってきた。

「た、助けてください! この娘、言葉が通じなくて・・・」

「話が通じないから、どうしたいのかも分からないんです」

 暴れる少女を見たアニマと類が、即座に反応した。

「妖猫寺の娘さん・・・?」

「『この国が危ない』?」

 そして、お互いに顔を見合わせて驚いた。

「こ、言葉がわかるの!?」

「妖猫寺って・・・お嬢様が言ってた?」

「お嬢様! 類! とにかく、止めて・・・」

「ああ、はい」

 類が間に入り、少女に話しかけた。すると、少女は少し驚いた後に動きを止めた。

「類、話せるの?」

「諏訪子さんが時々教えてくれたのでね。日常会話程度なら出来ますよ」

 そう言うと類は、少女に話しかけた。

「『名前は?』」

「~~~~」

「『妖猫寺なゆた』ですか」

「やっぱり、妖猫寺の娘さんね。道理で」

「・・・え? 『それはどういうことですか!?』」

 険しい表情で、類はなゆたの話を聞いていた。

「・・・お嬢様、大変なことが起きるかもしれません」

「・・・なに?」

「東方の国の貴族が来れなくなったのは、日の本の国で大きな戦争が起きたからで、それにともなって日の本の国は、この国を乗っ取る侵略者を派遣したそうです」

「な、なんですって・・・?」

「しかも、あちらの国で【妖怪】と呼ばれる能力者十二人を!」

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