エピ12 CDの回転速度はCLVサーボで調整します。
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CDの回転速度はCLVサーボで調整します。
ピットとランドの長さをPLL(Phase Lock Loop)を通して1Tの時間を検出し、チャネルビットレートの基準クロック 4.3218 Mbit/s に同期するように速度を制御します。
位置ジッタにより1Tが短くなれば回転速度を下げて、長くなったら上げるのです。
ピットとランドに多少の位置ジッタがあってもCLVサーボの制御によって回転速度を調整できれば良いのですが、CLVサーボの制御能力を超える位置ジッタがあると...、です。
CLVサーボの制御について調べてみよう。
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まず最初に、基準クロック 4.3218Mbit/s の源が見つからなくてショック。
1984年頃のLSIの水晶発振器は 8.4672MHz で、これを2分周しても 4.2336MHz です。基準クロックと微妙に違う値にしかなりません。
ではどうするのかと悩んでいたら、このLSIでは1フレームの時間で比較することが分かりました。すなわち、
1フレームの時間 = 588*Tchn ≒ 576*Tclk = 136.054μs(7.35kHz)
という関係から Tchn を 588 分周して、そのHの時間を Tclk 単位でカウントします。そして揺れる Tchn をスピンドルモータを制御して、Tclk に同期させるのです。
ここで Tchn はピットとランドから求めたチャネルビットレートで、Tclk は水晶発振器の 8.4672MHz を2分周したものです。ここに 48 と 49 が現れます。
1/Tchn = 1/(44100*49*2) = 231.385ns
1/Tclk = 1/(44100*48*2) = 236.205ns
Hの時間が 576/2 = 288 の場合は同期が取れていること、288 より少ない場合は回転が速いこと、288 より多い場合は遅いことを意味します。図にすれば分かるよね。
┏━━━┓ ┏━━━┓ ┏━━━┓ ┏━━・・・速い
┛287┗━━━┛287┗━━━┛287┗━━━┛
┏━━━━┓ ┏━━━━┓ ┏━━━━┓
┛288 ┗━━━━┛288 ┗━━━━┛288 ┗━・・・同期!
┏━━━━━┓ ┏━━━━━┓ ┏━━・・・遅い
┛289 ┗━━━━━┛289 ┗━━━━━┛
Hの時間を 136μs 毎に調べて、チャネルビットが同期から外れた場合には、288±8 まではスピンドルモータを段階的に調整するようです。それ以上は加速あるいは減速のみ。
段階的に調整する範囲の 288±8 とは、±2.77% 以内の変動です。位置ジッタで1Tが 3% も長くなったら全力で加速するのね。
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CDは内側と外側では回転数(rpm)が違います。線速度が 1.2m/s のCDなら、内側は 458rpm で、外側は 197rpm です。2倍以上違うのです。
チャネルビットレートは円盤上のピットとランドの長さ3T〜11Tの単位「T」の速度です。4.3218Mbit/s と定義されていて、時間に直すと1Tは 1/4321800 = 0.231μs です。線速度が 1.2m/s なら1Tの長さは 0.231μs * 1.2m/s = 0.277μm となります。3Tは 3/4321800*1.2 = 0.832μm で、11Tは 11/4321800*1.2 = 3.054μm です。
CDで音楽が記録される部分であるプログラムエリアは半径 25〜58mm の範囲です。トラックピッチは 1.6μm。
1回転につき、1.6μm*2*3.14 だけ長くなり回転数は微減します。n 周目の回転数は (1.2*60)/(25+n*0.0016)*2*3.14)/1000 と計算できて、25mm(n=0)と 25.0016mm(n=1)なら回転数は 458.598rpm と 458.569rpm で、0.029rpm 減る。0.006% の減速。これが通常。
1Tの長さに ±10% の増減(231ns±23.1)があると、25mm なら、
1.1*(1.2*60)/(25*2*3.14)/1000 = 504.458rpm
0.9*(1.2*60)/(25*2*3.14)/1000 = 412.738rpm
に相当する。こんなに違う。
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位置ジッタがCLVサーボの制御能力を超えてしまうと、CDから読み出したデータがSRAM上で消失してしまう。たとえピットとランドを正確に読み取れていても、です。
そんな可能性を感じ取れました。まぁ個人の感想ですけどね。
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だけど。CLVサーボの制御能力を把握するには、モータとモータードライブLSIの調査が必要! それからチャネルビットレートはPLLを経由して決まるのだからPLLの仕様も重要! これらは今後の課題です。力不足でゴメン!
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CDの音質にとってジッタは(最初に思っていたよりも)重要、というのが今日の結論です。
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