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エピ8 CDは普通に読み取りエラーが発生するというのが世の常識でした。


 ***


 CDは普通に読み取りエラーが発生するというのが世の常識でした。


 それで音質への影響はどうなのかをあちこち調べて(妄想も加えつつ)整理してみました。


 ***


 CIRCで訂正できないエラー(CUエラー)が発生した場合、音楽CDとデータCDでは処理が違います。


 データCDの場合は読込みが中断する、あるいはリトライするのです。CD-ROMでは1ビットでも間違ったら困りますからね。


 音楽CDでは、訂正できなかったデータを前後のデータを使って補完処理を行って先に進むそうです。直前のデータをそのまま使う(前値ホールド)場合や、前後のデータの平均値を使う(平均値補間)のです。


 音楽ならデータは連続的に変化するので、ある程度の合理性はありますね。でも補完が発生すると、得に高音の音質は劣化する。


 単純化した例ですが、平均値補間するなら「○」のデータがエラーになると「●」として補完されるのです。前値ホールドでも同じです。音が消えてしまいます。


    *       ○       *

  *   *   * ● *   *   * ・・・ 11.0125kHz の波形

        *       *

  | | | | | | | | | | | ・・・ 標本化周波数 44.1kHz



 ハイファイとは何なのか。


 CIRCの文献を読んでいると、最後は補完処理するから大丈夫!完璧!といった感じで結んでいて、オーディオな方はがっかりするかも。なんなら前後の複数データを使って曲線で補完してみてはどうかと思う。


 これがあるから高音質CDが出来たのかと最初は思いましたが(CDの暗黒時代を除けば)、普通のCDでもCUエラーが発生するのは稀なことのようです。


 *


 「8サンプル直線補間」という、連続してエラーが発生した場合に前値ホールドではなくて、最大8サンプルのデータを直線で補完するCDプレーヤーもあるって。これで高音質になるのかな?


 円盤にキズや汚れがあった場合の救済手段らしいけれど。


 暗黒時代にはCUエラーが連続して発生するCDが販売されていたのか。あるいは過剰な機能を搭載したカタログスペックなのか。


 ***


 C1エラーでも大量に発生すれば、誤り訂正符号で訂正されるとしても、音質に影響する可能性がある。...、あるのかな。


 エラーが発生するとエラー訂正回路が動作する。

  ↓

 エラーが増えれば回路の動作も増える。

  ↓

 回路の動作が増えれば、電源にノイズが発生するし、電力消費が増えて電源電圧も揺れよう。


 すると、スピンドルモータの回転が揺らいでジッターが増えたり、DAC(デジタル-アナログ変換)やアンプ出力にも影響するのでは(憶測)。


 と、ともかく、ですね、オーディオ製品の電源やアナログ回路はとても繊細で、何等かの影響を受ければ音質劣化は不可避。


 ...、という説。実際はどうなのか。当てはまる環境もあれば、当てはまない環境もありそう。


 *


 分かる範囲のことは調べてみようとしたら以下のような感じでした


 *


 1982年の最初のCDプレイヤー(CDP101)では、デジタル信号処理は3つのLSIに分かれていました。そのうちの1つがエラー訂正処理用で、その消費電力は 720mW と、他の2つ(350mW+550mW = 900mW)と比べると無視できない大きさです。


 1984年頃には1チップ化されて、CMOS化もされて、100mW と低消費電力になりました。ですが、エラー訂正処理はそれなりの割合を占めるのでしょう(推測です)。1982年と比べてエラー訂正処理は強化されているという文献もありました。


 エラー訂正処理は、まずエラーの大きさ(エラーバイト数)を調べます。エラー無しなら、無しと記録して終了です。これをC1とC2で行います。


 エラーが検出された場合に追加される処理は次の2つです。


 ・エラーしたバイト位置と正しい値を求める(1バイトなら簡単そう)

 ・メモリー(SRAM)を書き換えに行く(えー)


 1チップ化されたLSIでもSRAM(2Kバイト)は外付けで、SRAMの書き換えのためにアドレスバス 11bit とデータバス 8bit を駆動するのです。LSIとSRAMの距離は数センチでも、バスとSRAMが動くなら電源に影響しますね。オシロで厳密に測定すれば違いが見えるレベルで。


 1フレーム毎のSRAMアクセス数(アドレス生成回数)は、EFM復調データの書込みで 32 回、DACへ送信するための読取りで 3*12=36 回、それからエラー訂正で最大 129 回(最小でも 32+28=60 回)。


 つまり、SRAMアクセス数は、エラー訂正が無ければ 32+36+60 = 128 回で、エラー訂正があれば最大 32+36+129 = 197 回。


 *


 エラー訂正があると、SRAMアクセスが(最大)1.5 倍に増える。


 エラー訂正回路の動作によって発生した電源の乱れが、デジタル信号処理用LSI自身や光ピックアップなどのアナログ部分に影響すれば更にエラーも増えるかもです。サーボの制御のためのセンサー回路に影響すれば制御の誤りが増えそうですよね。


 デジタル信号処理用LSIの後段には、デジタルフィルター(オーバーサンプリングなど)とDAC用LSIと、アナログ出力の回路が並んでいます。この頃の基板って片面か両面のプリント基板で電源やグランドはパターンでつなげていたでしょうから、これらの電源へも影響がありそうではあります。


 聴いて分かる程の違いかは未知ですけど。DACの基準電圧やクロックに影響して、出力が揺れたり(クロックの)ジッターが増えたら音質の差が分かる、...違いが分かる方もいるかも。


 でも、高音質CDが登場した2008年頃なら、2KバイトくらいのSRAMなら余裕でチップ内に作れたですし、多層基板の1層を使ってグランドプレーンを設けていたでしょうし、デジタル部とアナログ部とを分離しているはず。エラー訂正処理がどこまで影響するかは分からないですね。


 でもでも、オーディオな方なら1980年代のCDプレイヤーを大事に使っていたのかも。多分ですけど今でも使ってますよね。本当のところは実機を拾ってきて測定しないと、ですね。


 ***


 どなたかのブログで Blu-spec CD のエラーを調べたグラフがあって、普通のCDよりC1エラーが少ないようです。だから高音質なのかは分からないけれど。CDとして(エラーが少ないという意味で)品質はよさそう。


 なのに、高音質CDの発表の際にはCDの読み取りエラーの実情の説明がないのはどうしてだろう? C1エラーなどは音質に関係しないのかな? ...、関係はあるけど、既存のCDが欠陥品であるかのような説明は避けたのかな。


 C1エラーが1秒に 20 個も発生するならエラー原因は何なのだろう。モータやレーザー、センサの安定性とか、PLLとかサーボ制御とかの回路を調べてみたい。


 当時のCMOSゲートって 10ns(100MHz)の速度で動いたのかな? パソコンのCPUが 100MHz を越えたのは1990年代の後半かな。


 ***


 間違いの指摘とか疑問とか、ご意見・ご感想とかありましたら、どうぞ感想欄に!


 ***

2025.3.26 推敲。

2025.4.4 微推敲。

2025.4.5 微加筆。

2025.4.27 微推敲。


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