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第120話:ちっぱい族の滅亡2

 7月11日の深夜、宿舎の一室で秘密の会合が開かれていた。参加者は僅か三名。


A:平井の話か?

B:そうだ。

C:今日の三点測量だな。

A:そうだ。俺はBと判断した。

B:俺もBだ。


C:俺はCだ。

A:三人同時に目視したという事であれば、B+で確定だな。

B:なぜだ、なぜなんだ!平井こそちっぱいの象徴にして至高!ちっぱいの輝かしい未来を切り開く希望の星だったのに!

C:騒ぐな!浅野と一緒だ。こっちの世界に来てから成長したという事なのだろう。

B:なぜだ?なぜなんだ?巨乳ウイルスに感染したとでもいうのか。


A:訳の分からないことを言うな。今の所そういうウイルスの存在は確認されていない。

C:それに平井だけではないぞ。木田と寺島にも同様の嫌疑がかかっている。

B:なぜだ?なぜなんだ?神は我らを見捨てたのか?

A:木田と寺島も明日以降、改めて三点測量を行うことにして、まずは状況を整理しよう。


C:賛成だ。今日の決断が我らの将来を左右することになるかもしれんが、それでも何もしないよりはましだ。

B:俺は小学校の時から平井を見てきた。あいつは中学一年の時から背も胸も一ミリも成長しなかった。そんな平井に励まされ、俺は密かに「ちっぱい族・つるぺた派」を立ち上げることを計画していたんだ。なのに。なのに・・・。


A:泣くな!つらいのはみんな一緒だ。泣いてもおっぱいは小さくならないぞ。

C:それにお前はまだ気が付いていないのか?今、まさに戦乱の世に入ったことを感じていないのか?

B:す、すまん。平井のせいで俺は正気を失っていたのかもしれん。

A:情けない。お前は本当にちっぱい族か?風の囁きから世の動静を見極めるちっぱい族の極意を忘れたのか?


C:それ位にしておけ。こいつにとって平井は原子心母だったのだろう。

A:分かった。簡潔に言おう、羽河だ。お前は何か感じないか?

B:羽河?あの牛娘か?巨乳党のフラッグシップだな。それがどうした。

C:情けない。お前の目は節穴か?俺が見る限り、羽河は既にFではない。おそらくDにグレードアップしている。


B:本当か?信じられん・・・。

A:本当だ。俺もDかEだと思う。

B:これは天変地異が起こる前兆なのか?神が我らに新しい試練を課そうとしているのか?ノストラダムス師はそのような予言を残しておらんぞ。


C:確かにノストラダムス師はそのような予言は残しておらん。聖ファティマも同様だ。

A:現実は常に予言を超えてくる。どうした、B?震えているぞ。

B:こ、怖い・・・。いったい何が、何が起ころうとしているんだ。

C:事はちっぱい族だけではないということだ。災いが世界を、黒き獣が森羅万象を食い尽くそうとしているのだ。

B:恐ろしい。俺はちっぱいを、ちっぱいを愛でるだけで良かったのに・・・。


A:情けないことを言うな。お前はちっぱい族の誇りを忘れたのか?戦いの火ぶたは既に切られた。あとは戦うのみ。

C:やはり美乳派のしわざか?

A:俺はそう考えている。奴らはちっぱい族も巨乳党もまとめて滅ぼし、三国を一気に統一するつもりだ。

C:信じられんが、動機も状況証拠も揃っているな。

A:そういうことだ。


B:信じられん。俺が美乳派の原理主義者に接触した時にはそのような野望は髪の毛一筋も感じなかったぞ。

A:それだけ情報統制がしっかりしているということなのだろう。

B:じゃあこれから俺たちはどうしたらいいんだ?俺はちっぱいのために何をしたらいんだ?


A:策はある!

C:もう考えているのか?随分自信ありそうだな。

A:ああ。実は昔から何度も考え、頭の中でシュミレーションしてきた。

B:早く教えてくれ。


A:要は「遠くと結んで近くを叩く」だ。

B:俺に分かるように教えてくれ。

A:巨乳党と組んで、美乳派を潰すのさ。

C:美乳派を殲滅するのか?

A:いや、俺の考える理想形は、ちっぱい族:AAA~B、C:美乳派、D~:巨乳党だ。

C:美乳派にも退路を残すのだな。


B:俺は何をすればいいんだ?

A:お前は美乳派の原理主義者とのコネクションを維持してくれ。そして、Cは巨乳党との接触を頼む。もちろん、最初は非公式なもので構わない。

C:新天下三分の計、だな。恐れ入ったぜ。

A:大事なことが一つだけある。

C:なんだ?


A:力による現状変更は決して行わず、あくまで話し合いで解決することだ。

C:分かった。

B:出来る限り手は出さない。俺の左手が疼いているが、暗黒竜の力を解放することはない。

A:今回の騒乱がどのような結果になるかまったく分からんが、将来のために遺恨や禍根を残してはならん。それに、俺達が団結して戦う限り、どんな状況になってもちっぱい族は不滅だ。


C:おう、これからも一致団結して戦おうではないか。

A&B:異議なし!

C:ちっぱいのために!

A&B:ちっぱいのために!!

C:ちっぱいのために!

A&B:ちっぱいのために!!

・・・・・・・・・・・・

A&B&C:ちっぱいのために!!!

相変わらずこいつら何を言っているのかさっぱり分かりません。「泣いてもおっぱいは小さくならない」とはどういう意味なんでしょうか?「新天下三分の計」とか、大げさすぎでは?

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