プロローグ 終末へのあらまし
2127年 4月17日 午前9時29分
それは悪魔が目覚めた瞬間であった。
世界中のニュースでは天高く登る飛翔体を捉えた映像が緊急速報で流れる。ニュースキャスター達はおらず避難誘導のメッセージのみ映される。外ではサイレンが鳴り響き、市民はパニックに陥っている。
高度35000フィート、悪魔は分散し指定目標へ再加速する。分散から240秒後、最初の目標地点へ着弾。その後、次の目標地点。またその次へと着弾する。防衛兵器が悪魔を破壊し着弾を逃れた国は少なく、世界中の国と言うものは崩壊、悪魔が目覚めた国以外で都市機能を維持できた国家は無かった。
1部の国では報復攻撃に成功し空には様々な国旗が描かれた悪魔たちが初めの悪魔が目覚めた国へ飛んでいく。そしてその国も崩壊した。
これは第三次世界大戦が始まっていたと言うことを世界に知らせた決定的事実であり、大戦の終結も意味していた。惑星には放射能がばら撒かれ、致死量を浴びた生物は瞬時に息絶える。
誰が悪魔を解放したのか?その問いを答えられる者は残っていないだろう。
ある、土地では僅かに残ったAI機械が命令を全うし続け、またある土地では未だに武力衝突が起きている。
この世界の創造主がこれを見て、どう思うのだろうか。これも世界の終演だと納得するか、愉快と笑うのか、落胆し世界を消し去るかもしれない。
誰もがこの惑星に未来はないと思った。
あの浄化装置テラフォーミングが起動するまでは。
浄化装置が作動した国は始まりの地「イル・クライシス」
あの悪魔が目覚めた地。
浄化装置の起動をしった生き残りはその国を憎み、妬み、羨んだ。
イル・クライシスはその後、世界への侵略を開始した。それはイル・クライシスの思想、世界征服を叶えるため。
参照文献 北上 六郎 著 「悪魔の起床~第三次世界大戦の始まりと終わり~」より 109ページ 6行目から引用
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誰が世界征服の指揮をとっている? 回答 不明
イル・クライシスの国民はどうしている? 回答 不明
俺はどうしたらいい? 回答 ……
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