第三話
「な、何なんだこれは」
「HPとMPがメチャクチャ高いし、レアスキルとあるじゃん」
「でも全部スキル名が???になってる」
「職業ないじゃん」
「無職なんだろ」
「無職だからスキル使えねえんじゃね?」
「うわー勿体なさすぎ。だったら他の人にあげればいいのに」
「リアレ!こっちこい!」
「カ、カイ」
「いいから早く!お前の家いくぞ!」
カイに引っ張られてリアレは家に帰った。
「元気だせよ」
「うん...」
「レアスキルあるじゃねえかよ」
「でも使い方わかんないから使えないよ...」
「これから使えるように努力すればいいだろ!しかも新しくスキル取得する事もできない訳じゃない!俺だって今のままだと冒険者として活躍するなんて無理なんだから」
「そうだね。ありがとカイ。カイを越えられる位強くなってやる!」
「できるもんならやってみろ!」
次の日、リアレたちは森の中にいた。何故かというとルルに魔法を教えてもらうことになっていたからである。ルルは火、水、風魔法のスキルがある。カイは水魔法のスキルがあるので一緒について来た。
「まず二人には魔力を渡すわ。その時の感覚は覚えておいてね」
リアレは体に不思議なものが入ってくる感覚がした。
「今何か不思議な物が入ってくる感覚があったでしょ。それが魔力よ。ステータスで言うMPね。次は今入ってきた魔力を手に集めてみて。その状態でカイ君は『ウォーター』と唱えると水が出てくるわ」
リアレとカイは魔力を手に集め、『ウォーター』と唱えた。カイは水が出たが、リアレは何も出てこなかった。
「水が出た!」
「いいなーカイは」
カイが水を出していると顔色がだんだん悪くなってきた。
「カイ君!水をとめなさい!」
「は、はい!」
「カイ君、今吐き気がしたでしょ。それが魔力切れ。ひどいときには倒れたり死んだりしてしまうことがあるわ。気をつけてね」
「はい!でもリアレは魔力を出しているのになんで魔力切れにならないんですか?」
「それはリアレが魔力を物質に変えてないからよ。魔力だけを出した所でたいして魔力は使わないわ。しかもリアレの方が魔力量は多いしね」
「成る程」
「魔力は使えば使うほど魔力量が多くなるから魔力量を増やしたいなら魔法をたくさんつかいなさい」
「「はい!」」
「今日はもう遅いから続きは明日にしましょうか。私は奥にいるルイを呼んでくるから先に村へ帰ってね」
森の奥へ行くルルを見送り、リアレとカイは一緒に村へ帰った。