闇の騎士現る
セイルーンの村から出て少し南へ・・・向かうシオン達そこに待っていたのは?
第八話
「魔物の軍勢」
魔物と戦いながら陣形の構築と連携の練度を上げるシオン達
このままなら余裕で魔物退治は終了するだろう、かに思えた
しかし、今回は魔物を指揮していた者がいたのだ
騎士「我は魔王軍直属の闇騎士ダーナ、貴様達が我の任務を邪魔する愚か者達か」
シオン「魔王軍?それがなぜこんなところに!?」
どうやら、魔王軍は何かを探していたようだった。いったい何を・・・
まさか伝説の武器か?だから村周辺へ来たのか?
憶測だが、そんなことを考えてる暇はないほどの強敵だ
闇騎士「今すぐこの場から去れば命だけは助けてやろう」
シオン「ふざけるな、勇者が魔王軍を前にして逃げるわけにはいかない!」
闇騎士「ほう・・・貴様が勇者だと言うのか!よかろう、ならば死ぬが良い」
凄まじい殺気を発し、戦闘態勢へと移行する闇騎士ダーナ
一方こちらはまだまだな勇者とつい先ほど仲間になった魔法使いに
治癒魔法を覚えたてのヒーラー見習いだ、そんなメンバーだがやるしかない
シオン「アキコさん、攻撃魔法で相手の体勢を崩してください!」
アキコ「わかりました、やってみます」
ハルカ「ひっ」
なんとか、相手の隙を付き闇騎士を撃退しようとするシオンとアキコ
ハルカは殺気におびえてしまっている、つい先ほどまで村娘でしかなかったから仕方がない
闇騎士「ふむ、なかなかやるじゃないか、伊達に勇者は名乗ってないよだな」
完全にもらった伝説の剣のおかげで何とかしのいでる程度だ
自分が今まで使ってた剣だったら一瞬にして折られていただろう
それほど相手は強力なのであった
シオン「このままではやられる・・・なんとかしなければ!」
アキコ「少々無茶ですが、仕方ありません、私の最大魔法を闇騎士にぶつけます
少し時間を稼いでください」
そのころハルカは・・・なんとか落ち着きを取り戻しつつあった
魔法の詠唱を始めるアキコ、時間を稼ぐシオン
闇騎士「ふん!」
闇騎士に力強い一撃を剣に叩き込まれて体制が崩されたシオンは
絶体絶命のピンチを迎える・・・その時!
空を覆い尽す氷の塊が・・・!
アキコ「間に合いました!シオンさん離れて!」
その言葉に一瞬手が止まった闇騎士へ一撃を放ち
急いでその場から離れ、闇騎士は魔法に撃たれる
シオン「やった、直撃だ!」
特大の氷の魔法の攻撃を受けて並の魔物ならひとたまりもない一撃だ
そう・・・並の魔物なら・・・
闇騎士「今のは少し効いたぞ!」
闇騎士はなんと、直撃に耐えたのであった鎧が少々破損したが、ほぼ中は無傷と言っても良い
格が違い過ぎたのだ
闇騎士「今度はこちらの番だな!」
闇騎士が闇の炎を生み出しアキコめがけて放ってきた、すぐさま防御の魔法をするアキコ
だが、防御の魔法を貫通し、アキコを吹き飛ばす、一命はとりとめたが確実に戦闘不能だ
ハルカ「アキコさん今治療をします」
ハルカが駆け寄りアキコの治療を始める
闇騎士「治癒魔法か・・・あれは面倒だな・・・先に始末するとしよう」
シオン「させるか!二人は俺が守る!」
シオンは二人の前に出た、このままでは負けるかもしれない、そう考えた時
頭の中に響く声・・・
めがみん「いや~苦戦してるね~見てて面白いよ」
シオン「こんな時に呑気な事を言ってる場合か!力を貸せ!」
めがみん「最初に魔物を倒した時の事を忘れたのかい?あの力はすでに君の物だよ?」
めがみんが言うにはあの時使った魔法がそのまま自分の中にあるとの事だ
その力なら闇騎士を倒せるかもしれない、一か八か賭けてみる事にした
シオン「しかしあの鎧は厄介だな・・・なんとかしなければ・・・」
魔法の直撃をも防いだ闇の鎧だ、生半可な撃ち方ではきっと防がれてしまうだろう
しかし、先ほどの魔法により鎧にはいくつか破損した箇所があった
そこならば、直に魔法を撃ち闇騎士にダメージを与えられるかもしれない
闇騎士「どうした?こないならこちらから行くぞ!」
シオン「・・・伝説の剣だ、少々無茶な使い方でも折れはしないだろう」
シオンと闇騎士がいくたびか剣を交える
シオン「ここだ!ここしかない」
ついに相手の鎧のほころびを見つけたのだ、そこへの攻撃を加えられれば
勝機はあると見たシオンは剣を上空に投げた
闇騎士「一体何を、貴様死ぬ気か?」
突然の行動に驚いた闇騎士、しかしシオンは勝負を捨てたわけではなかった
シオン「めがみん、ちょっと身体能力を上げてくれないか?」
めがみん「ふむ・・・しかたないね、ちょっとだけだよ?」
身体能力を強化してもらってシオンは先ほど投げた剣へと
飛んだのであった
闇騎士「勢いをつけて剣を振ろうというのか面白い、受けて立つぞ」
シオン「これが最後だ、ダーナ!」
上空から剣を振り、勢いをつけて闇騎士へと向かっていくシオン
剣と剣がぶつかりカキンと音が鳴る、はたして勝ったのは?
一度やってみたかった強敵とのバトル、熱い展開になってたらいいけど・・・