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灯りのあるこの街で (短編集)

あなたの夢が叶った

作者: 新垣 電燈

たくさんの照明に照されて、万を超える人達を前に、あなたはギターを弾きながら歌を歌っている。

あのころは想像もつかなかった光景があった。あなたがドームでライブをしているのである。

あなたの夢が叶って本当によかった。


あのとき使わなかったスピーカーやカメラをふんだんに使っている。


広いステージを動き回るようになった。


「君のため」から「みんなのため」になった。



アンコールにこたえてくれるのは1回だけになった。



「みんなありがとう」になった。



ギターを弾き終わると上の方を見るようになった。



「今までで最高のライブです!」って言うようになった。


大きな会場の中、わたしと目が合うのは数回になった。

ここからでは、あなたの鼻のほくろどころか、顔もよく見えない。

あなたはわたしがいることに気づいているだろうか。


あなたが歌う「君」は誰のことだろうか。



今、ここにわたしがいなくても、あなたは「君」に向けて歌を歌う最高のライブになるのだろうか。







考えすぎだ。あなたの夢が叶ったんだ。

素直に喜ばないと。

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