ごぉー
「ねぇ李雨ちゃん学校案内してよ。
まだよく分からないんだ」
昼休み、
麻友と麻友の彼氏の千速くん、夏輝と
話していたとこに晴人くんが来た。
「うん、いいよ。行こう」
別に断る理由も無いし.....いーよね。
人助け♪人助け♪
こんな感じで色々な校内を案内していた。
..........だけどね、なんで...なんで....
「...なんで夏輝もいるの!?」
「別にいいでしょ」
「あはは、僕の事は気にしないで」
いや、晴人くんそんな事いってもね...
気にするんだよ...
「...次で最後だよ」
そう言って私が開けたのは資料室。
殆ど人が出入りする事もないから、
埃っぽい部屋。
「ここってどうゆう時に使うの?」
「先生に頼まれた資料を取りに来たり、
んまぁ...行事の時くらいだよ」
行事でも使わない時もある。
幽霊が出るって噂もあるし.....
「説明終わった?じゃ、帰ろう」
扉にダルそうにもたれていた夏輝が
私の手を掴んで歩きだそうとした。
「待って。君たち付き合ってるの?」
それを晴人くんがよびとめた。
「そうだけど?」
見せつける様に夏輝が私を抱き寄せた。
カァッと顔が染まってゆくのがわかる。
夏輝の鼓動はいたって落ち着いていて、
私の速過ぎる鼓動が恥ずかしい。
「ふぅん...そうなんだ。
じゃ、李雨ちゃんバイバイ」
そう言った晴人くんの瞳が一瞬、
とても冷たく見えたのは......なんなの?
「あ....バイバイ」
夏輝は明らかにさっさと出てけオーラが
漂っている。もの凄く。
晴人くんの足音が聞こえなくなった頃、
私はクルッと夏輝の方を向かされた。
「邪魔モノの消えたし.......」
夏輝はそう言うと私を壁に追いやって、
逃げられない様にした。
私の腰に右腕を回して左手は顎を上げた。
「んっ....な、つき....」
「口。開けてよ」
普通なら絶対拒否の言葉でも
今は聞いてしまう。
力を少し緩めると夏輝の舌が侵入した。
「ふぅ...っんぁ.....ャ...」
私の口内を犯して舌で唇をなぞると
チュッとリップ音を鳴らして離れた。
「李雨の顔エロ過ぎ..........。
俺以外の前でこんな顔しちゃ駄目だよ?」
いや、こんな事言われたらさ.....
赤面するしかないでしょ!?
「え、エロくないもん.....!!」
「目潤んでて頬赤くて上目遣いのどこが
エロくないの?」
仕方ないでしょ!!自然現象だよ!!
「このまま頂きますしてもいいんだけど..
ここだと李雨痛いだろーから止めとく」
い、頂きますって.....!?
かるーく危険な事言ったよね!?
「んー...よし。李雨の家行こう!!」
あ、私は1人暮らしをしてます。
両親は他界したけど元々裕福な家系。
今はお兄ちゃんがお父さんの後継いで
そのお金でマンション暮らし。
「え!?や、やめようよっ!!汚いし!」
1人暮らしし始めたの最近だから
まだちゃんと片付いてない!!!
「いーの。ほら、行くよ」
ひきずられるように昇降口まで行き、
マンションまでの路地を歩いた。