第一章[紅き月下の元、黒猫は歩く]―――〈4.5〉
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こんな駄文を読んでいただきありがとうございます!!!
『堕天人形』。
過去にあった一つの計画、『クオーツエフェクト』によって作られた人類最大の失敗作品。
世界最大の魔術結社『教会』の管理下に置かれる研究機関が指導した『クオーツエフェクト』は魔術を使っての実験を繰り返した。
魔術とは、人類の奇跡と呼ばれる一種の『チカラ』。
術式、魔力、そして記号を使って使用される魔術。一般的に知られていない魔術を使っての実験は当たり前のように秘匿されていた。
『クオーツエフェクト』の目的はいたって単純。
人工的に天使を作ること。
神からの贈り物と呼ばれるものが世界には溢れている、という考えがある。神が神の使いたる天使を使って人類に恵みを与えることが真理。
ならば、これ以上人類が進化するのに簡単な方法があるではないか。
それが人工的な天使。神の恵みを運ぶ天使を作れたとしたら何ができるのかなど、想像もつかない。
天からの使い、天使を模して造られた『魂が入る人形』は人々に多くの夢を与えた。
不可能を可能に。想像を現実に。夢を真実に。
出来ないことを、出来るようになることほど魅力的なことはあるだろうか。
結果的な話、実験は成功した。『魂の入る人形』を作り神様からの贈り物を手に入れることは出来はしたのだ。
しかし、その成功は『クオーツエフェクト』の望むものではなかった。
『魂の入る人形』の暴走。
人間の制御を逃れ、人形は一つの兵器として動き始めた。
『神からの贈り物』―――彼らの持つ一つの『能力』を持って。