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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
テーマパークを作ろう!編
90/106

異世界バスツアー90「掘ってみよう!」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 アトラクションがひとつ決定して一歩前進した魔王城観光地化プロジェクト。

 次は新生魔王城をどんな風にするか話し合いが行われ、山っぽくしようということになった。

 その山肌を光らせたり映像を乗せたいという設計担当の要望をかなえるため、みんなで色々考えるのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 城内ジェットコースターであるマオウマウンテン、魔王城の表面に映像を投影するショー。

 どれも結構膨大な魔力が必要な事が判明した。

 設計担当が魔力リソースとして、魔王に分裂を要請してみるが一蹴されてしまう。

 プロジェクト会議はどのように魔力を確保するかが議題となるのであった。


✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「とりあえず、俺以外の連中で魔力を絞り出したら何とかならない?」

「せめて自分も入れとけよそこは」


 設計担当のクランツが自分勝手なことを言い、プロジェクトリーダーの魔王がそれを嗜めている。

 魔王城跡地近くの魔王城観光地化プロジェクト臨時本部(ボロ小屋)では、いつものような光景が繰り広げられていた。


「生き別れの兄弟とかいない?」

「いないっちゅーの」


 諦めの悪いクランツが、黒い羽を畳んだり広げたりしながら魔王に尋ねている。

 鼻提灯を膨らませているご両親の横で、退院したばかりで全身に包帯を巻いている旧経営陣が「ここで魔力を得る手段は?」と聞いた。


「まあ、だいたいの奴は空気中の魔素を取り込んで体内で魔力に変換ってパターンだな」


 魔王の返答に、旧経営陣は「とすると、魔素の変換ができるのは生物だけ?」と質問する。


「基本的にそうだが……そういえば」


 魔王は設計担当の黒髪に隠れた瞳を見上げた。


「お前、魔素を魔力に変換する道具を作ってなかったか?」

「ん? あれ? あるといえばあるけどさあ、変換効率悪すぎるからあんまり役に立たないっていうか」


 クランツはどこか居心地悪そうにしている。

 旧経営陣は「魔素が大量にある所ならいけるんじゃないか」と言いだした。

 魔王は腕を組んでいる。


「魔素が大量にあるところ、か。お前、心当たりは?」

「……魔素はさあ、元々地下深くにあって、地上にあるのは噴火で飛び出してきたやつ、って言われてる」

「じゃあ、地下を掘って行けばいいのか」

「地下迷宮がそれだよ」


 魔王は両手をぽん、と叩いた。


「そういえばそんな話を聞いたことがあるな」

「大きい魔力が欲しい奴は地下迷宮を掘るもんだよ。そうじゃないのは、変換効率がバカみたいに良いせいでその辺の魔素で大魔力をふるえる魔王様くらいだし」

「……ふん」


 魔王はどこか不機嫌そうに顔をそらしたが、頭をぽりぽりかいたあと設計担当を見た。


「しかし、地下迷宮は掘ったことはないが大変そうだな」

「そりゃそうだよ。人もお金もたくさん必要だし? 門外不出の知識もいるし? 素人が手を出してもまず失敗するね」

「……ううむ」


 旧経営陣は「穴を掘るんだな。そういうことなら任せておけ。ちょっと向こうでボーリングの道具をそろえてくる」と言ってボロ小屋を出て行くのであった。



✩。:•.¸.;".✩次の日✩.";.¸.•˚。✩

 戻って来た旧経営陣は、ボロ小屋の近くに長い木の板を置いて、その上にピンを10本並べた。

 そしてずしりと重量感のあるボールを魔王に渡す。


「なるほどー、それじゃボーリング開始するぞー、ってバカ!!」


 魔王が放り投げたボールはピンを1本倒した。

 その様子を見ていたクランツが尋ねる。


「何してんの?」

「何してんだろうな本当に!」


 次回「スペア」

 お楽しみに。

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