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異世界バスツアー9「地下迷宮世界」

■これまでのあらすじ

 いろいろなトラブルの原因だった旧経営陣は刑務所に封印された。

 心機一転、新経営陣がお客様のための企画を考えていたところ、タイムマシンで未来の旧経営陣がやってきて会社を乗っ取ってしまう。

 いろいろとあって最終的に、未来の旧経営陣が運営するツアー会社はタイムパトロールに摘発されて歴史から消えるのだった。


■これからのあらすじ

 不屈の根性を見せる新経営陣は、懲りずに新しいツアー会社を立ち上げた。

 今度こそお客様のための企画を! という志のもと会議を開いていたその時、偶然星辰の位置がそろったため、外宇宙から別次元の旧経営陣がやってきて会社を乗っ取ってしまう。

 おぞましい旧経営陣の姿を見た新経営陣は心神喪失状態となり入院。

 別次元の旧経営陣による外宇宙仕込みの冒涜的な企画が始まる。



「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 ほぼ満席のバス車内の前方で、笑顔のバスガイドがマイクに向かって喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を眺めたりしていた。


「これより当バスは、地下迷宮のある異世界に参ります」


 バスガイドの言葉に、乗客たちは「おおー」という感嘆の声を漏らす。


「皆様には地下迷宮内で、配信をしていただきたく予定となっております」


 その言葉に、乗客たちの表情に戸惑いの色が浮かぶ。


「それでは配信用の器具を配りますので、付属の説明書で使い方をご確認ください」


 そう言ってバスガイドは、カラフルなコードがいくつもついたヘルメットのようなものを乗客に配っていく。

 バスガイドは瞳孔が開き気味の目を見開きながらマイクに早口で喋る。


「これを頭に被って念じると、その内容が5次元宇宙を通して生命の樹に接続されて波動が空間を満たしていきすべての存在がエーテル宇宙に」


 乗客たちの顔に「?」がいくつも浮かんでいる。

 常連の乗客が、なんか悪い予感がするのう、と呟いた。


「皆様、配信用器具は装備いたしましたか? それでは当バスはこのまま地下迷宮に突入します!」


 ちょっと待ってという乗客の声を無視して、バスはトンネルに入っていく。

 次の瞬間、バスが何かにぶつかったような衝撃が走った。

 しばらくパニック状態だった乗客が、落ち着いてから周囲を見ると真っ黒。

 窓の外も真っ黒。フロントガラスの向こうも真っ黒。

 バスガイドが無線機に向かって何かを言っている。


「はい……はい……え?」


 バスガイドの言葉に乗客が息を飲む。


「ちょっと失敗して、いしのなかにいるようです」


 大パニック。


 とりあえず会社に救助要請をしたら、別次元の旧経営陣が外宇宙を経由してバスを救出。

 外宇宙を通過してしまった乗客たちは心神喪失で入院。

 その後星辰の位置がずれてしまったので、別次元の旧経営陣はどこかへと去っていくのであった。

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