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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
テーマパークを作ろう!編
89/106

異世界バスツアー89「新生魔王城のデザインを考えよう!」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 迷走していた魔王城観光地化プロジェクトの会議。

 そこへ、迷いを振り払う光が魔王のご両親からもたらされる。


「デ〇ズニーランド作ったら?」


 そのコメントに対し、奥歯に親知らずが挟まったような物言いの魔王。

 何も知らない黒い羽つきの設計担当は無邪気に興味を示している。

 新経営陣提供の資料を閲覧した設計担当は、ス〇ース・マウンテン作ろうぜと言い出したので、魔王は自然に名前を変えるよう誘導した。

 とりあえず、命名マオウマウンテンの試作品を作って試運転して旧経営陣が入院するのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 アトラクションのひとつは決定した。

 あとは完成に向かって進むのみ。(ヒヤリハット1、重大事故1)

 次に設計担当のクランツが披露するのは、新生魔王城の外観についてであった。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「ス〇ース・マウンテンのマウンテンって山なんだってな! 次の魔王城は谷にしようぜ!」

「逆張りやめろ」


 今日も魔王は脱線しがちな会議の修正をがんばっていた。

 新生魔王城設計担当のクランツは、黒い羽をパタパタさせながら黒髪の下の目から怪しい雰囲気を発している。


「でもさあ、ス〇ース・マウンテンって山っぽくないよな」

「黙れ」


 黙ってもらった。

 そのあとしばらく立ったまま斜め上を見ながら黙っていたクランツが、何かに気が付いたように突然両手を叩いた。


「マオウマウンテンが中に入るから山の方がいいな! うん、山っぽくしよう!」

「それはいいと思う」

「そうだ、噴火させよう!」

「それはよくないと思う」


 今日も魔王は脱線しがちな会議の修正をがんばっていた。

 そのあとしばらく立ったまま斜め下を見ながら黙っていたクランツは、頭上に電球が発生したので指をスナップさせた。


「山を光らせよう!」

「おっ、いいんじゃないか」

「えーとなんだっけ? あの、シンなんとかの城にみたいに!」

「おっ、ちょっと黙ろうか」


 黙ってもらった。

 魔王はあごに手を当てている。


「まあ、魔王城が光るのはいいアイデアじゃないか?」

「だろう? あの表面に絵を描くやつやりたいな」

「絵……プロジェクションマッピングか」

「そのクシャミみたいなのはどうやるんだ?」

「そこまではさすがに知らん」


 クランツは、ええ~、と言いながら天を仰いでいたが、あっ、と呟いたあと横にいる魔王に視線を落とした。


「幻惑の魔法ってあったよな?」

「相手に偽りの姿を見せるってやつだな」

「それでいこう!」

「……いやいやいや、それだと見に来るやつにひとりひとり幻惑かけることになるんだぞ。無茶言うな」


 クランツは、ええ~、と言いながら袋から取り出した温泉魔王城を食べだした。

 魔王は信じられないものを見るような目で見ている。

 もりもり食べているクランツのシナプスに、よくわからない電流が走った。


「そうふぁ! ふぇふぁいもにょにふぁふぇる」

「食い終わってから口を開け!」


 魔王の指摘に、クランツはもぐもぐと咀嚼して飲み込んだ。


「でかい物にかける幻惑があったよな?」

「でかい……? ああ、霧に幻を投影するのがあったな」

「それにしよう!」

「それだと周囲がずっと霧だぞ。それを維持するのも大変だし」

「霧の山にしよう! 維持はよろしく!」

「無茶言うな。我でも魔王城クラスの大きさは3日くらいが限界だ」


 クランツはあごに手を当てて何かを考えている。


「お前増やせない? 分裂とかで」

「誰がプラナリアか! なんだこの分かりづらい返しは!」


 魔王はキレるのだった。

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