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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
テーマパークを作ろう!編
86/106

異世界バスツアー86「新しい仲間ができました!」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 ちょっと問題のあった労働環境も改善して、工事も順調に進んでいる。

 そんな中、魔王が新経営陣に尋ねた。


「どんな風に建て直すんだ?」

「えっ?」

「えっ?」


 特に何か考えがあるわけではなかった新経営陣に魔王は憤慨。

 自らリーダーとなって魔王城観光地化プロジェクトを推進することにした。

 さっそく幹部で会議を開いたが、話にならないので側近にモラハラ気味に話をふってみたら、なにか物をつくるのが趣味みたいな人に話をしてはどうかと提案される。

 その名前を聞いた魔王は渋い顔をしたが、背に腹は代えられないと話をしに行って、変な人を仲間にするのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 翼の生えた変な人を仲間にした魔王は、新生魔王城の設計を任せることにした。

 なんか悪い予感がする、と呟きながら。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「みんな、よろしくゥ!」


 黒い羽の生えた黒い髪で、キラキラした派手な服を着たお兄さんが、魔王城跡地のそばに設置された臨時本部(ボロ小屋)の中で、幹部連中を前に自己紹介をしている。

 魔王はその横で、変な人を見るような目で変な人を見上げていた。その影から伸びている黒い蛇の様な側近が少し遠慮したような声を出す。


「えーと、この度、新生魔王城の設計を担当することになったクランツ様です」

「趣味は石積みですゥ。でもいつか崩れるから尊いんだよね」


 クランツは前髪に隠れて見えない目から涙を流しながら口はにっこりと笑っている。

 パラパラと散発的な拍手が鳴った。魔王の変な人を見る目は、どうしようもない人を見る目にレベルアップしている。

 ひとつ咳払いをした魔王は、どうしようもない人から視線を外して口を開いた。


「まあ、こんなのだが、一応実績は……実績と言っていいかはわからんがあるので、設計などを任せようと……任せて大丈夫なのか……?」

「おいおい、どうしたんだよ。奥歯の切れが悪いぞ、なんか挟まってる?」


 にこにこ笑っているどうしようもない人をちらりと見上げた魔王は、再び口を開いた。


「こいつがおかしな事をやっていたら、すぐに指摘するか我に連絡してほしい」

「一番、設計を開始します! ヒモをモデルにしていい?」

「誰がヒモか!」


 側近がキレた。

 魔王はどうしようもない人の方を見ないまま話し出す。


「とりあえずは城の形にしてほしい」

「城? りょーかい。どんな城がいい?」


 魔王は一度目を閉じたあと、ふう、とひとつ息を吐いた。


「遊戯のための城にしてほしい」

「遊戯? この魔界で遊戯?」

「……そうだ」

「ふーん」


 クランツは魔王をちらりと見たあと、黒髪に手をつっこんでぼりぼりとかいた。


「そういうことならまかせな! 魔界らしい遊戯の城にしてやるぜ!」


 やる気があふれ出したように見えるクランツ。

 魔王は「なんか悪い予感がするなあ」と思った。



 一方その頃、没収された金塊を諦めきれない旧経営陣は、日本銀行の敷地に侵入しようとして取っ捕まるのであった。

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