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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
テーマパークを作ろう!編
81/106

異世界バスツアー81「土地から立ち退いてもらおう!」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 魔王城周辺の土地を手に入れるため、地元の古老に話を聞いたら古い巻物の形をした契約書を入手した。

 周辺の土地を調べるとさらに5巻の巻物を発見する。

 その巻物には呪いがかけられており、それは中を見たものに混乱と全裸と疾走を与えるというはた迷惑なものだった。

 これを解読すればこの土地について何かわかるかもしれない、そう考えた新経営陣は特別チームを招集して巻物の形をした契約書に挑む。

 最初から全裸で集まったいかれたメンバーは、あたまおかしくなる前に内容の解読を少しづつ進めるという手法を採用して実行、無事全員あたまおかしくなった。

 しかしそれは契約書の巧妙な罠だった。

 契約書を読んだものが裸になって部屋の中を走り回ることが、この地に眠る邪神の封印を解く鍵となるのだ。

 なんだその復活方法。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 プロジェクトメンバーが裸一貫で走り回る中、5つの巻物は光を放ちながら融合していった。

 融合した巻物は輝く槍のような形をした物体に変化して、切っ先を床に向けると目にもとまらぬ速さで大地の奥へと突き進みはじめる。

 その頃、プロジェクトメンバーがようやく正気にもどることに成功。メンバーが机の上を見ると、契約書が全部無くなってて超びっくり。

 いったい何が起こったのか、それぞれが持つ情報を集めて検討した結果、自分たちの行動が邪神の復活につながったことを理解してさらにびっくり。

 あわてて全裸で部屋の外に飛び出して、新経営陣に事態を説明した。

 遥かな過去に封印された邪神の復活が始まろうとしている。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

 魔王城シーランドを統括する新経営陣が事態を把握したとほぼ同時に、魔界の大地が揺れ始めた。

 地元の古老が細かく震えながらよろよろと家の外に出てくる。


「おお、おお、なんということだ。ついにこの時が……」


 その言葉に、新経営陣は「知っているのか古老!」と少々失礼な尋ね方をした。


「うむ。我らの村に古くから伝わる言い伝えに、地面が揺れた時は外に出ろと」


 新経営陣は旧経営陣、魔王のご両親、エルダードラゴンの幹部連中に緊急回線で魔界に集合するよう要請した。

 念のため、魔王のご両親には魔王も一緒に来てくれるよう依頼。

 大地の揺れが段々大きくなる頃、旧経営陣からメッセージが届いた。


「警察に捕まっちゃって今留置所❤」


 続いてエルダードラゴンから通信。

 温泉旅館の温泉を蒸発させた賠償金の支払いのため、新たな源泉を掘っている最中で身動きがとれないとのこと。


 魔王城シーランドの幹部は早くも半分が行動不能になってしまった。

 そこへ魔王のご両親が、幼児の魔王と手をつないで現れた。

 魔王は魔界に響く地響きを聞いて渋い顔をする。


(いにしえ)の邪神か……かなり昔の話だからおとぎ話だと思っていたがマジだったのか」


 魔王は自分の影から浮き上がるように出現した側近に指示を飛ばす。


「対神装備で親衛隊をここに集結させろ。どのくらいかかる」

「吹く風が山を越える頃には」

「ふもとに着くまでにしろ」

「御意……」


 側近は魔王の影に溶けるように沈んでいった。

 村の家々から村人たちが外に出てくる。

 その村人たちが見つめる先、魔王城のすぐそばで白い噴火が起こった。

 立ち昇る白煙の中、ゆらめく巨大な丸い影。

 その球体は魔王城の半分ほどの大きさで、灰色の表面に大きな瞳のようなものがひとつついている。

 表面の四か所からは縄のような黒いものが伸びて、先端に玉の形をした靄がかかっていた。


「あれか。確かに神威があるな。さてさて、前世の我ならなんとかできたんだがな……」


 魔王は眉間に皴を寄せている。

 魔界のすべてが見つめる中、灰色の球体は振動を始めた。

 大気はゆれ、大地も震えている。

 地元の古老が共鳴して震えだした。


「おお、おお、これは村に伝わるゆらゆら言葉……! まさかあの神の言葉だったとは……」


 その言葉に魔王はカタカタ震えている古老の方を見る。


「言葉だと……? あれが何を言っているのかわかるのか?」

「おお、魔王様、その通りですじゃ」

「よし、ならば我にその内容を教えよ」

「お任せを……」


 球体が振動する。


「おお、偉大なる母よ、時は来たれり」


 球体が振動する。


「おお、向かうは学び舎、時は来たれり」


 球体が振動した。


「おお、起こしてって言ったのになんで起こしてくれないの」

「寝坊かよ!」


 魔王の言葉に反応したのか、灰色の球体は急速移動を始める。

 その通り道にあった魔王城は粉砕されてしまった。


「我の城が!」


 邪神は城の破片をくわえたまま、どこかの角に向かって走り去るのであった。

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