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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
75/106

異世界バスツアー75「金の世界」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 ギリいけるかなって企画が余裕を持ったアウトだったことに新経営陣は衝撃を受ける。

 つまりこれは、自分たちの感性が普通とはかけ離れていることを突き付けられてしまったということ。

 これは客商売としては大問題、新経営陣は旧経営陣に相談を持ち掛けた。

 旧経営陣も普通の感覚はわからないので、古い知り合いに相談してみたら、新しいビジネスのセミナーを紹介される。

 とりあえず新経営陣がそのセミナーに行ってみたら、新時代のネットワークビジネスということで、ひとつ50万のワードプロセッサ(ネット対応)を3個ほど購入してしまう。

 これが新時代のネットワーク……と感動した新経営陣は、ネットワークをテーマにした旅行を企画、実行してクレームもらって中止になるのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 蜘蛛のネットワークということで、地獄から蜘蛛の糸でロープクライミングして極楽に行くツアーをしようとしたら中止になった観光旅行。

 ついでに会社の資金をネットワークビジネスにつぎ込んでしまったので資金繰りがピンチ。

 今そこにある危機を前にして、会社の今後を考える緊急会議が開かれた。

 新経営陣はネットワークビジネスの可能性を語り、旧経営陣は仮出所の可能性を語り、遊びに来た魔王のご両親は魔王(赤ちゃん)のつかまり立ちの可能性を語り、突然リモートで参加させられたエルダードラゴンは何言ってるのかわからないことを語っている。

 会議では早急な資金調達が必要ということでの合意も得られなかったが、とりあえずお金を稼がないといけない状態であるという認識は全員うっすらと共有していた。


「金? 金なら心当たりがある、まかせておけ!」


 突然そう言って旧経営陣は駈け出していく。右も左もわからないまま。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、ほぼ満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「これより当バスは金のつかみ取り会場に参ります」


 バスガイドの言葉に、乗客たちが「うおおー」と雄たけびを上げた。

 くたびれたスーツをきた眼鏡の乗客が「ほ、本当に金をいくらでも取っていいのですか?」と少し震えながら尋ねている。


「はい、もちろんです。当地ではあらゆるところに金がありますので、皆様好きなだけお取りになってください」


 くたびれたスーツの乗客は「そうですか。やった、やったぞ、大金だ……」と明るい未来を眺めている。

 切れ長の目をした銀色の髪の乗客が「犯罪とかじゃないでしょうね」と怪しんでいた。


「その点は大丈夫です。何しろその世界は金しかありませんので」


 銀髪の乗客は「ふーん」とあまり信じていない。

 常連の乗客が「なんか悪い予感がするのう」と呟いた。

 冷たい目をした乗客が「その世界に金しかない理由を尋ねても?」と無表情のままバスガイドに話しかけている。


「はい、そこは伝染性元素転換という病気が存在してまして、金に触れたものは金になるという症状が」


 とりあえずツアー中止。


 一方その頃、金の像になっていた旧経営陣は、対元素転換の術式を刻んだ装備をそろえた魔王配下の精鋭部隊に救助されていた。

 ついでにいくつか金塊を拾ってきてもらって資金難はどうにかなるのであった。

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