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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
71/106

異世界バスツアー71「癒す世界」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 これからは癒しの時代なのではないか、そんなインスピレーションを受信した新経営陣は魔法の癒しツアーを出力したが、癒しの解釈違いが判明したので中止になった。

 やはりこれからはまともな癒しの時代なのではないか、そんなアルファケンタウリからの信号を受信した新経営陣は、まともな癒しの世界を探すために旧経営陣に調査を依頼。

 なんかカタコトになって帰ってきた旧経営陣が大プッシュしてくる世界に客を連れて行こうとしたら、旧経営陣がキノコに支配されていることがバレて中止になるのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 これからは癒しの時代ではあるが行き先は慎重に吟味すべき、そんなあたりまえ体操的な認識を新たにした新経営陣。

 キノコ→不死→輪廻→レベル1で復活という経緯で職場復帰した旧経営陣に、今度こそはの三度目の正直で慎重な調査を依頼した。

 しばらくの後、様々な異世界を渡りながらいい感じの癒しの世界を探していた旧経営陣が帰って来た。

 真っ白の服で全身をコーディネートしている旧経営陣は「みなさん、誰かに癒されることを考えるのではなく、誰かを癒すことを考えましょう。アバンヤ様の言葉を聞くのです」と瞳孔開き気味の目で言っている。

 素直に納得した新経営陣はアバンヤ様ツアーを開始するのであった。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、ほぼ満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「これより当バスは癒す世界に参ります」


 バスガイドの言葉に、乗客たちは「わあー」と言いながら拍手している。

 少し地味な細い目をした乗客が「ええと、癒しの総合商社ってキャッチコピーをみたのですが、どんなのですか?」と手に持ったチラシをチラチラ見ながら尋ねた。


「はい、今回は逆転の発想で、皆様を癒すのではなく、皆様が癒すツアーとなっておりまして、皆様には様々な癒しテクニックを身に着けていただこうと思っております」


 細い目をした乗客は、少しひきつったような笑みを浮かべて「え?」とか言っている。

 常連の乗客は「どういう企画会議をしとるんだこいつら」と呟いた。

 白髪交じりの落ち着いた雰囲気の乗客が「あの、私たちが癒すって……何を?」と困惑した様子で質問している。


「はい、皆様には大いなる暗天の支配者、光を喰らう永遠の空洞、全てを拒絶する空白、アバンヤ様を癒していただく予定となっております」


 車内が重苦しい沈黙に包まれた。

 冷たい目をした乗客が「癒しテクニックというのは、具体的に何をするのですか」と無表情のまま質問している。


「はい、まず皆様には12時間耐久マスゲームの訓練を」


 乗客たちは口々に特定国家の名前を出して突っこんだ。

 連携の取れた一糸乱れぬ乗客たちの抗議でツアーは中止。


 一方その頃、新経営陣は壊れたレコードのようにアバンヤ様としか言わなくなった旧経営陣を治療するために、キノコの世界に放り込むのであった。

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