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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
70/106

異世界バスツアー70「夢のような世界」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 クレームを吹っ切って元気になった新経営陣のもとに、1時間5000ミリの雨から生還して入院してた旧経営陣が退院して来た。

 新経営陣に入院中の面白エピソードを語る旧経営陣。

 その最中、旧経営陣から放たれた「回復魔法があればいいのにな」という発言にピコーンときた新経営陣。

 魔法で癒されるツアーを企画するのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 癒しのツアーは、癒しの世界とこの世界の価値観の違いが判明したので行く前に中止。

 不死(アンデッド)にされかけた乗客たちだったが、ほとんどの人が寝てるうちに中止になった上、スタート地点に戻った後も疲労でぼんやりしてたのでクレームは思ったより少なかった。

 治療能力の高さだけを見ていたことが失敗の原因だと考えた新経営陣は、こちらと価値観が近いところにしようと、候補地の調査を旧経営陣に依頼。

 いくつかの異世界を現地調査した結果、「ココガイイ! ナンカイイ感ジダヨ!」と旧経営陣が太鼓判を押す場所に決定したのであった。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、ほぼ満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「これより当バスは夢のような世界に参ります」


 バスガイドの言葉に、乗客たちは笑顔で拍手をしている。

 ゴスロリっぽい格好をした2列目の乗客が「広告にも~夢いっぱいって書いてあったんですけど~どんな夢なの~?」と何かありげな笑顔で尋ねた。


「はい、人にもよりますが、全体的に虹色になったり、とても神秘的な体験をしたりするそうです」


 2列目の乗客は「ええ~、大丈夫なのそれ~」とクスクス笑っている。

 常連の乗客が「これはもうダメっぽいな」と匙を投げる態勢に入った。

 とても痩せて顔色の悪い3列目の乗客が「夢を見る、方法を、聞かせてくれない、か」と独特のリズムでなんか言っている。


「はい、当地に生えている魔法のキノコの胞子を吸引していただくと、即座に夢の世界へと誘われます」


 3列目の乗客はひび割れたような声で「ふふ、ふふふ、キノコは、楽しみ、だな」と不気味に笑う。

 常連の乗客は「もしもし、ツアー会社さん? 毎回言ってるけどあんたん所のツアーだけどさあ……」と早くもクレームを入れている。

 冷たい目をした最前列の乗客は「それは人体に入っても安全なのですか」と抑揚のない声で質問した。


「はい、ご安心ください。当社の幹部が現地を調査しましたが、ひたすらこの世界を推薦したあと全身から子実体が生えて動かなくなっただけで、全くの健康体です」


 常連の乗客は「だからさあ、客を苗床にすんなって話なの!」と中止を要請している。

 他のまともな乗客からもクレームと中止要請が入って、無事ツアーは中止となった。


 一方その頃、ほぼキノコになっちゃった旧経営陣は、前回の癒しの世界で不死化したあと、別の世界で輪廻する魔法をかけてもらって、レベル1で復活するのであった。

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