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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
43/106

異世界バスツアー43「流刑世界」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 過酷な環境ツアーで、大丈夫かどうかテストしに行った結果漂流して救助された旧経営陣。

 確かに過酷ではあったが、それを乗り越えることで成長することができたと、それっぽいことをろくろを回すような手つきで語る旧経営陣。

 その後の企画会議でも、ギリギリの修業って成長するよな、という雑談に脱線していって、そういうことならみんなで修業しましょう、という魔王のご両親の意見に着地してしまう。

 そして修業ツアーの企画を立てて、安全性を確認するために現地に向かった旧経営陣は金色のオーラをまとって帰ってきた。

 とりあえず本番のツアーは中止。それとは関係なく戦う相手を求めて旅立った旧経営陣は警察に捕まって刑務所に里帰りするのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 よく考えたら脱獄中だった旧経営陣。

 金色のオーラ出しながら歩いてたら職務質問のひとつくらいされるよね、と納得している新経営陣。

 陣中見舞いはどうします? とか言っている魔王のご両親。

 獄中の旧経営陣に送るエール、やはりそれはバスツアーの成功だろう、ということになった。

 次回のバスツアーを決める真剣な会議は10分もの長時間に及び、ご両親が鼻から提灯を出しながら舟をこぐという過酷な有様。

 新経営陣も目を開けたまま意識が行方不明という危機的状況。

 その均衡を崩したのは、ご両親の鼻提灯破裂だった。

 覚醒したご両親は、そうだ、刑務所行きましょう! と叫んで新経営陣をびっくりさせるのであった。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、ほぼ満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「これより当バスは流刑世界に参ります」


 バスガイドの言葉に、乗客たちは「おお……」とどこか恐れを感じさせる声を出している。

 最前列の乗客が「それは、世界が丸ごと流刑地ということですか?」と暗い声で尋ねた。


「はい、様々な異世界の重罪人を引き受けている特殊な世界です」


 説明を聞いた最前列の乗客は、薄暗い瞳をまぶたで隠し、眉間に少ししわを寄せている。

 2列目の乗客が、興味津々といった表情で「そこでは何を見る予定ですか」と質問した。


「はい、当地では様々な重罪人の皆様とのふれあいコーナーを予定しております」


 2列目の乗客の顔から笑みが消えた。

 常連の乗客が「なんか悪い予感がするのう」と呟いている。


「ふれあいコーナーの終了後は、重罪人の皆様と一緒に地下迷宮発掘作業の体験コーナーを50年ほど」


 乗客大爆発。

 ツアー大中止。


 一方その頃、ツアー内容に問題が無いか調べるため、刑務所を脱獄して流刑地に向かった旧経営陣は、地下迷宮発掘中に超古代の遺跡を発見して、冤罪の囚人と一緒に流刑世界に革命を起こすのであった。

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