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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
41/106

異世界バスツアー41「サウナで整う」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 酔っぱらいの戯言が、魔王の助力で現実となった結果、社会的な怒られが発生した。

 反省した二日酔い中の新旧経営陣はもうお酒を飲まないことを誓う。

 そういう誓いをした頭痛と吐き気と戦う会議で健康のありがたさを嚙み締める新旧経営陣。

 みんなで健康になるにはどうしたらいいか、みたいな感じで脱線する会議。

 そこで、わかりました! みんなが健康になる企画を考えましょう! とか言い出す魔王のご両親。

 新会社の明日はどちらだ。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 お客様を健康にするために、老いも病もない世界に連れて行こうとしたら生命の輝き的なクレームが入ってツアー中止。

 しかし、健康をテーマにするのは悪くないのではないか? ということで、改めて真面目に企画を考える新旧経営陣。

 そういえば最近サウナ行ってるけどいいよね、みたいな感じで脱線を始める会議。

 そこで、わかりました! みんなでサウナ行きましょう! とか言い出す魔王のご両親。

 新会社の明日はどちらだ。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、ほぼ満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「当バスはこれよりスチームパンク世界の蒸気機関内部に参ります」


 騒がしかった乗客たちが、しん、と静かになった。

 常連の乗客は「今日の仕掛けは早いのう」と呟いている。

 最前列の乗客が「あの、蒸気機関はわかるんですけど、内部って……?」と素直な疑問を口にした。


「はい、くわしく説明いたしますと、今回はサウナで整いツアーということで、高温高圧の巨大蒸気機関内部であったまった後、絶対零度の凍結世界に移動して急速冷凍ののちに、素粒子が寿命を迎えた世界で静かにリラックスしていただくのを繰り返す予定となっております」


 静寂に満ちていたバス内に、重苦しい沈黙がさらに上乗せされてきた。

 常連の乗客は「扱いが客というより食材なんじゃが」と呟いている。

 2列目の乗客がこわごわと「あの、それって生きて帰れるのですか……?」と観光バスに似つかわしくない質問をしていた。


「はい、それを確認するため、当社の上層部がテスト旅行をしております。よほど楽しいのかまだ帰社してなくて」


 乗客たちは静かに抗議電話連打。

 ツアーは音もたてずに中止になった。



 一方その頃、素粒子があらかた消滅した世界で漂流していた旧経営陣は、魔王配下の特別作戦チームに回収されるのであった。

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