表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
39/106

異世界バスツアー39「巨大ゴーレム」

✩*: . ✩これまでのあらすじ✩. :*✩

 魔王のご両親に、表向きの代表者になってもらってスタートした新会社。

 せっかくなので、ご両親にツアー企画を考えてもらったらピンクに染まって中止。

 新旧経営陣が、しょうがねえなあ、プロの仕事を見せてやるぜ! という感じで企画会議に熱中している間に、素人なりに頑張って企画を考える魔王のご両親。

 会議室から出てこない連中を置いてきぼりにして、またご両親の企画が実行されるのであった。


✩*: . ✩これからのあらすじ✩. :*✩

 ご両親のサプライズ企画は、弱々しいクレームがついて終わった。

 そこへ大盛り上がりの企画会議を終えた新旧経営陣が、アルコール香る会議室から這い出てきた。

 会議の中身は


「バス5台が変形合体して巨大ロボになるとかどうですか!」

「イイね! 採用!」

「巨大ゴーレムと戦わせましょう!」

「それも採用!」


 という感じで会社の将来が危ぶまれる内容だった。

 口から企画の内容と未消化物を吐き出しながらぐでんぐでんのハイテンション新旧経営陣。

「バス5台」「変形合体」「巨大ゴーレム」「大迫力バトル」というキーワードだけなんとか判別できるようなグダグダな妄言を聞いていた魔王のご両親が、あとは任せて! とか言い出した。

 新会社の明日はどちらだ。



✩。:•.¸.;".✩• 本編 •✩.";.¸.•˚。✩

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、平らな地面のようなところに座っている乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは不安そうな顔で辺りを見回したり、周りの景色を遠くを見るような目で眺めていた。

 乗客たちを頭に乗せた巨大ゴーレムは、歩くたびにドスンドスンとお腹に響く振動を発生させている。


 今をさかのぼること10分前、乗客たちが集合場所に到着したら、そこにはいつものバスではなく土くれと岩で出来た巨大なゴーレムが鎮座していた。


「今回はゴーレムバスです!」


 というバスガイドの言葉に、乗客の半分は回れ右してその場を走り去り、もう半分はまたか……みたいな感じでゴーレムに乗り込んだ。


 そして現在、巨大ゴーレムはゆっくりとどこかへ向かってドスンドスンと移動していた。

 不安定な足場にもかかわらず、バスガイドは普通に立ってマイクに話している。


「これから他の巨大ゴーレムのいるところに向かいます」


 常連の乗客が「なんか悪い予感がするのう。いやもうこれ充分悪いわ」とか言っている。

 バスガイド近くの乗客が「あの、何をするんですか?」という今さらながら重要な質問をした。


「はい、5体の巨大ゴーレムが変形したあと合体して大迫力バトルです!」


 乗客たちの表情に「?」がいくつも浮かんでいる。

 そうこうしているうちに、乗客たちが乗った巨大ゴーレムの向かう先に4体のゴーレムが見えた。

 四つん這いでお尻をこちらに向けている。

 乗客たちの表情に「?」がいくつも浮かんだ。


「それではレディ……ファイッ」


 バスガイドの言葉に、乗客たちが乗った巨大ゴーレムの股間が棒状に変形したあと相手ゴーレムのお尻と合体、大迫力バトルが始まった。

 何かを諦めきった表情の乗客たちと、周囲を包囲している自衛隊の皆さんが見守る中、大規模公然わいせつは棒が折れるまで続いた。



 一方その頃、魔王は自宅のベビーベッドでどこか不安げな表情のままお昼寝の体勢に入っていた。


(親に頼まれて魔界のゴーレムマスターを呼んだが……軽率だったか? 止めておくべきだったか……?)


 何とか眠ろうとする魔王の耳に、テレビの喧騒が聞こえてくる。

 何事かと魔法でテレビの画面を自分の前に表示させると、そこではゴーレムたちの大迫力バトルが展開されていた。


(まあ……我は寝るのが仕事だから頑張って寝よう……)


 魔王は静かに目を閉じるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ