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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
18/106

異世界バスツアー18「大きな世界」

♡* . ♡これまでのあらすじ♡. *♡

 ついに激突した新旧経営陣。

 雌雄を決すべく行われた料理勝負は双方自滅。審査員に招待した魔王はギャン泣き。

 とりあえず児童虐待ということで新旧経営陣はブタ箱に入って痛み分けとなるのであった。


♡* . ♡これからのあらすじ♡. *♡

 バスで跳ね飛ばされて転生させられた上、個性的な食品を食べさせられるところだった魔王は結構怒っていた。

 いつものように上層部が空白になった新会社を乗っ取って復讐しようと考えたが、このままでは前回の轍を踏むことになると気付き、一計を案じることにした。

 魔界に残っている魔王軍の中から、一番大人に見える者を呼び寄せて影武者にすえればいい。

 さっそく魔王は一番の大人をこちらの世界によこすよう要求するのだった。



♡*: .。. ♡•本編•♡.。. :*♡

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「これより当バスは大きな世界に参ります」


 バスガイドの言葉に、三列目の乗客が「どのくらい大きいんですか?」と楽しそうに質問した。


「はい、陽子が10メートルくらいある大きい世界です」


 バスの車内がろうそくの灯が消えるように静かになった。

 三列目の乗客が「陽子……ですか」と呟いている。


「はい、原子核を構成するプラスの電荷をもった粒子ですね。こちらの世界の大きさは、ええと、0.0000000000000014 メートルですね」


 常連の乗客は「これはアカンやつじゃ」とか言っている。

 最前列の乗客が「そこで何をするんですか」とバスガイドに聞いた。

 バスガイドは手に持った紙を眺めながらマイクにむかって口を開く。


「ええと……電子雲をその眼で見て、量子力学を体験しよう、だそうです」


 バスの乗客は、誰も何も言わないまま「アカン」という思いを共有する。

 全員の思いが一つになってツアー中止を要請、有無を言わさず引き返すことになった。



 一方その頃、魔王が新会社に影武者の新社長を召喚したら、すごい大きい人がやってきて会社を物理的に潰した。

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