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バスツアー会社の異世界破綻記  作者:
異世界にバスで旅行しよう!編
16/106

異世界バスツアー16「魔界」

♡* . ♡これまでのあらすじ♡. *♡

 己の弱さと向き合った新経営陣は、生まれ変わった気持ちで新会社を立ち上げた。

 そこへ異世界の旧経営陣が生まれ変わってきて、赤ちゃん言葉で魔王討伐への助力を要請。

 きっぱり断った新経営陣は流れるようなバスアタックで魔王討伐に成功、バスに残った証拠から警察にお呼ばれするのであった。


♡* . ♡これからのあらすじ♡. *♡

 警察で普通に異世界で魔王を倒しましたと供述した新経営陣は鑑定留置となった。

 上層部が空白となった新会社。

 そこへバスにぶっ飛ばされた魔王が転生してきた。

 復讐に燃える魔王は、同じくバスに跳ね飛ばされて転生してきた側近たちと会社を乗っ取ることに成功。

 新会社は保育所の様相を呈しはじめた。



♡*: .。. ♡•本編•♡.。. :*♡

「本日は当社のバスツアーにご参加いただき誠にありがとうございます」


 笑顔のバスガイドが、満席の乗客に向けてマイクで喋っている。

 乗客たちは楽しそうにおしゃべりしたり、窓の外を流れる風景を楽しんだりしていた。


「これより当バスは魔界に参ります」


 乗客たちが静かになった。

 前から三列目の乗客が「あの、チラシにはのんびり農業世界で農業体験、とあったのですが」と遠慮がちに尋ねる。


「はい、その予定でしたが、社長の鶴の一声というかコウノトリの一声で変更になりました」


 乗客たちがざわめきだす。

 最前列の乗客が「魔界ってどんなところなんですか?」と質問した。

 バスガイドはファイルされた紙の資料を眺めている。


「はい、資料によりますと、病と戦争の世界、この世の地獄、弱肉強食の世界、とあります」


 青ざめた乗客たちが静かになった。

 二列目の乗客が「安全なのですか?」と当然の疑問を口にする。


「いえ、危険ですが、社長自ら決めたこのツアーのコンセプトが『苦しんで死ね』ですので」


 乗客大噴火。

 口々に帰れやめろ謝罪しろ引き返せと叫んでいるが、しれっとバスはトンネルに突入。

 どったんばったん収拾がつかないままトンネルを抜けたバスを待ち受けていたのは、歓迎! バスツアーの皆様! と書かれたたくさんののぼりだった。

 停止したバスに近寄って来た角の生えた鬼みたいな魔族の人は、もみ手をしながらようこそ魔界へ! とか言っている。

 乗客たちは状況が理解できないまま、魔界の地獄めぐりをしたり魔王城に宿泊したり観光した後帰宅した。


 以下は苦しんで死ねツアーの打ち合わせ風景である。

 新会社の会議室で魔界側とリモート会議。


「あー、だー」(久しぶりだな)

「これは魔王様。今日はどのような」

「あうー、ううー」(今度そちらにバスを送る)

「バス、でございますか」

「ああー、ういー、いいあー」(そうだ、せいぜい歓迎してやれ、魔界流のな)

「承知いたしました」

「きゃっきゃっきゃっ」(ふははは、目にもの見せてやれ)

「(かわいい……)」


 魔王側と魔界側に認識の齟齬があったため、普通の観光旅行になったことに対し、魔王は駄々をこねて抗議。

 あと、生まれたばかりの赤ちゃんが社長をやっているということが通報でバレて、いろんなところからツッコミをくらって会社は潰れるのであった。

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