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髪アカがバレた?

 昼休み、美穂は、ランチを社員食堂で軽く済ませ、すぐに席に戻った。ヅイッターのコメントをチェックするためだ。昨日、美穂は以下のツイートを投稿していた。


―長い髪、そろそろ飽きてきたなー。ばっさり切ろうかな?ショートボブとかいいな。みんなはどう思う?アスカの髪、ロングのままの方がいいかな?


 勿論、美穂は自慢の髪を短くするつもりは毛頭ない。フォロワーたちの反応を見て、楽しみたいのだ。美穂のツイートに対して、次のようなコメントが付いていた。


―絶対反対です。こんな綺麗なロングヘアを短くするなんて勿体なさすぎる!

―ショートボブも似合いそうですね。それで切った髪は売ってもらえないでしょうか?

―アスカさんのロングヘアは最高です。

―国宝級の髪を切るなんてとんでもない!国宝って、勝手に切ったら犯罪になりますよ。知らないんですか?

―もし切るんだったら、切る前にアスカさんの髪を思いっきり触らせてください。それまでは切っちゃダメ!


 コメントは大きく分けて二パターン。一つは、美穂の髪を賞賛した上で、切らないで欲しいという内容。もう一方は、切った髪を欲しいという内容。何れにしても、フォロワーたちは美穂の髪に興味を持ち、執着している。こういった反応が、美穂の自尊心を刺激して、美穂を嬉しい気持ちにさせる。美穂は、顔を少し緩ませながら、スマホを眺めていた。


恵美「岡田さん。嬉しそうな顔で、何を見ているんですか?」


突然、背後から、河合恵美の声がして、美穂はとっさにスマホの画面を切り替えた。


美穂「え、えみちゃん。急に、後ろから声かけないでよ。ビックリしたよ~。」


恵美「すみません。今のヅイッターですよね。誰のアカウント見てたんですか?ちらっと、長い髪の画像が見えましたが・・・」


 その言葉で、美穂は一瞬血の気が引いた。だが、動揺するそぶりを見せないように、すぐに答えた。


美穂「ああ、今、見てたのはヘアパーツモデルのアカウントだよ。私、髪長いでしょう?だから、時々、ロングヘアのパーツモデルのアカウントを見て、ヘアケアの勉強をしているんだー。」


恵美「髪タレのヘアケアですか?興味あります。あとで、私にもそのヘアパーツモデルのアカウント教えてくだいね。」


美穂「うん。結構、参考になるよ。さすがプロだよね。あとで、私が見てたヘアパーツモデルのアカウントを恵美ちゃんにメールするよ。」


(危なかった~。上手く誤魔化せたね。私がこんなアカウント作っているなんてバレたら、皆の見る目が変わっちゃう。会社でヅイッターを見るのは、出来るだけ我慢しよう。)


 美穂は、ヅイッターでヘアパーツモデルのアカウントを探し、その中でも美穂と髪の長さの近い人のアカウントを見つけ出し、恵美にすぐにメールした。


(なんか、今日は疲れたなー。こんな日は早く家に帰ろう・・・)


 美穂は、昼休みが開けると、黙々と業務をこなし、予定通り定時に仕事を終えた。そして、帰路についた。出来るだけ早く、冷たいビールを飲むために。


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