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卒業1

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 マティアスが目を覚ますと、そこは自分の寝室だった。外が明るいが、どれくらい気を失っていたのだろうか。横を見ると、側にある椅子にガブリエラが座っており、ベッドに腕を乗せて寝ている。

 水を飲みたくなったので上半身を起こすと、ガブリエラが目を覚ました。

「マティアス様!良かった、気が付いて。マティアス様は、一週間も眠っていたんですよ」

「……そうか、そんなに……。お前、こんな所にいていいのか?家には帰ってるのか?」

 ガブリエラの話によると、マティアスが気を失った日は事態の収拾等で慌ただしかったが、翌日の朝には実家に帰る事が出来たようだ。ガブリエラが涙を溜めながら家族と抱き合う姿を想像して、マティアスは穏やかな笑みを浮かべた。そして、ガブリエラは学園にも復帰しており、今日は学園が休みの日との事だった。


 マティアスがガブリエラと一緒にリビングに入ると、リディオとヨハンがいた。

「やっと目が覚めたんだね、兄さん。……全く、いつもいつも心配させて。僕があの時血を分けなかったら、死んでたかもしれないんだからね」

「ご無事で何よりです」

二人が口々にマティアスに向かって言う。ヨハンは、しばらくこの屋敷に滞在する事にしたようだ。

 

 四人が話していると、玄関のドアが叩かれる音がした。リディオは玄関に向かった後、戸惑った表情で戻ってきた。

「あの……バルト伯爵。お見舞いをしたいという方がいらしているのですが……それが……ジェラルド王弟殿下でして……」

「何!?王弟殿下ともあろう者が自らここに来たのか。……まあ、あの方ならやりかねない……リディオ、応接室は掃除してあるな?」

「はい」

「嫌な予感がしなくもないが……通してくれ」

「承知致しました」

そう言って、リディオは玄関に戻って行った。


 ジェラルドは、応接室の椅子に座ると笑顔で口を開いた。

「いやあ、思ったより元気そうで良かったよ、マティアス」

「元気ではありません。今目が覚めたばかりです」

「完全に回復したら、また俺の右腕としてバリバリ働いてくれ」

「過労死しそうなのでお断り致します」

「そうか、働いてくれるか」

「人の話、聞いてます?」

マティアスは素っ気ない態度で話している。王弟殿下にこんな態度で良いのかとガブリエラは心配したが、ジェラルドは気分を害する様子が無い。

 ジェラルドは、四人の前で今回の事件について話してくれた。アンジェリカはアッカルド子爵殺害の経緯を自供し、今は牢獄にいるらしい。エドモンドは、アンジェリカに騙されていたという形になり、処罰は免れたが、自ら王位継承権を放棄するとの事だった。


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