第一話 三途の川
初投稿です。よろしくお願い致します。
「おじいちゃん、今までありがとう。安らかに眠ってね…」
ある日、一人の老人がこの世を去った。享年100。死因は老衰。
彼の名は、滝川 千鶴夫。通称、鶴さん
彼が亡くなったことにより、家族は深い悲しみに暮れた。しかし…
その時彼は、異世界に転生することとなっていた。
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さかのぼること数時間前
「ここはどこじゃ」
目が覚めたら、私は霧の中にいた。辺りを見回しても何も見えず、途方に暮れた。
「てっきり死んでしもうたと思ったがのう」
すると、一人の青年が私に声をかけてきた。
「滝川さんですね。」
「そなたは誰じゃ?」
声をかけてきた青年は、鬼の姿をしていた。
「入国管理局の者です。あなたは現実世界で天寿を全うされました。」
やはり私は死んでしまったらしい。青年は「ご愁傷様です」と、いかにも形式的な挨拶をすると、「それでは入国管理局までご案内します。」と言った。
なるほど、私は入国管理局とやらに連れていかれるらしい。
しばらく歩くと、港に着いた。ここからは船で行くという。これが三途の川というやつか。
「揺れますのでご注意下さい。」と青年が言うとともに、船が発進する。
おお、思ったより速い。手漕ぎボートだと思っていたが、モーターボートなんだな。
しばらくするととある岸についた。そこには
中華風の、黄金の宮殿がそびえ立っていた。
今後もこのような形で連載していきます。