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第98話「興味のあること」

「活動はさまざまで、もちろん魔法や、魔術から始まり、スキルの研究をする部活や…」


(スキルの研究…)


「料理や薬学といった日常に関わるもの、授業の延長にある数学や魔法物理学、芸術系の美術部、魔法彫刻部など、様々な部活があります。部活だけでも30はあるでしょう」


 ユナが心惹かれるのは言わずもがな、スキルの研究だった。


「部活には基本的に顧問と呼ばれる、指導や監督を行う先生が付きますが、それらが無い同好会という形のものもあります」


 部活でさえ想像がつかないユナにとって、ドウコウカイというものはもっとわからなかった。


「新魔法同好会、他言語同好会や、速射魔法研究会や、飛行魔法研究会、魔術陣研究会など」


 やたらと難しい言葉ばかりが並び、皆の反応が悪かったが、飛行魔法研究会という言葉に教室がざわめく。鳥のように空を飛べたらというのは、やはり誰しもが思うことだろう。

 だが、ユナにはふーちゃんがいる。ふーちゃんの背に乗って飛んだことのあるユナは、そこまで魅力は感じなかった。それよりも少し気になったのが魔術陣研究会だ。


(にーちゃん…)


 偽神に飛ばされたときに使っていた魔術陣。あれがあれば、もしかすればまた会えるかもしれないなんて、淡い希望を抱いてしまう。


「普段の放課後から、それぞれの活動日に指定の場所に集まり、基本的には学生同士でそれぞれの部活に沿ったテーマで、何かしらを研究をしてもらいます。研究と言っても、単純に勉強するだけではなくて、身体を鍛えたり魔法を鍛えたりして技を磨くこと、料理や薬学をきわめて、レシピを考えたり品質を高めたりすることももちろん研究です」


 学生同士でという言葉に、ユナは少し苦い顔をした。今は先生が話してくれているから問題ないし、授業も今日受けた感じでは大丈夫そうだった。けれど学生同士でとなってくると、コミュニケーションが必要になってくる。ユナは人見知りだった。


「基本的にはどの部活も、魔学祭にて、その展示や発表を行います。大会も開かれるので、技を磨いた人たちもお披露目できます。模擬店と言って、料理も振る舞われたりするので、まさにお祭りですね」


 ユナは丘の上から見たあの祭りの景色を思い出した。


「と、いうわけで、さっそく部活見学にいっていただきましょう。ひとまず今から部活棟に移動するので、各自興味のある部活を見学してみてください。2週間は見学・勧誘の期間として設けられているので、今日慌てて決めなくても大丈夫です。見学が終わったら各自で帰宅してくださいね」


 座席から立ち、そのまま帰れるよう荷物も持って皆で部活棟へと向かう。


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