1/2
プロローグ:お嬢様たるもの、不可能など。
これはハイパーお嬢様が悪をぶった斬っていくお話。
一応ギャグでもありますが恋愛です。
リディア視点回とシャルロット視点回があります。
「本当のお嬢様、見せて差し上げましてよ。」
彼女は突然現れて言った。
彼女曰く、お嬢様とは地位やお金があればなれるものでは無いらしい。
お嬢様とは、責任、知識、見識、礼儀など求められる事がある〝職業〟なのだと。
そして、富、名声、そういったものが集まる家に生まれた女性はその職業を背負わねばならないと。
彼女は言う。
「私達は誇り高きお嬢様であり、お嬢様たるものプライドというものは武器になります。
よく覚えておきなさいシャル。お嬢様に不可能なんてありませんのよ」
美しくカールされた艶やかな金髪に陶器のような肌。
彼女がふっと笑えばこの人がいることに安心感を覚え、彼女が目を細めれば凍てつくような視線に背筋が凍りつく。
青いドレスを翻し、悪を許さずお嬢様たるものと動く彼女はリディア・エーシェンベルト伯爵令嬢。
こことは違う世界より来訪した、異世界転移お嬢様である。